劇場公開日 2016年1月23日

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「辛いけど知っておくべきことがある」サウルの息子 CBさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0辛いけど知っておくべきことがある

2017年2月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

無関心•2•••好
並••3••凄 歴史
無••3••涙/無•••4•固ゆで
無••••5社会派/大衆•••4•狂信
標準/沈黙
俺の満足度 50点
作品賞可能性 70%

辛いけど知っておくべきことがある。
初めてかもしれない、見続けるのが辛い映画。
気持ち悪いとかではない。悲しいでもない。延々と続く一人称視点と限定された視界によって、否が応でも引きずり込まれる主人公の理不尽な状況、全体像のつかめない不安定感、工場での作業かのように繰り返されるため日常にさえなっている非人間的行為、それに従事させられながらそれでも死刑の日(というよりも廃棄される日)が確実に訪れるであろう絶望感…
これら全てを、座席で見せられるのではなく、強制的に体験させられる。したがって、全く楽しくない。修行です。でも席を立てない。良心があるから。見るには、静かな心か諦念感が必要です。

野火、ルックオブサイレンス・アクトオブキリングと並び立つ、2015年度の「辛いけど知っておくべき現実」だ。

このところ、ナチス関連をずいぶん見た。黄金のアデーレ、ミケランジェロプロジェクト、ヒトラー暗殺、NHKスペシャル映像の世紀。

ドキュメンタリーな非日常だから映画になりやすいのかな。

CB