リリーのすべてのレビュー・感想・評価
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無償の愛
無償の愛とはこのことだと思った。
男らしさ、女らしさ、見た目に関係しない愛。どんな姿であっても相手を受け入れるということ。相手によって変わってしまった自分との関係性を受け入れるということ。世間からの目すらも受け入れるということ。
美しく切ない愛
エディ・レッドメインの演技が
とにかく素晴らしかった。
はじめはどう見ても男の人なのに
リリーが現れてから本物の美しい女性にしか
見えませんでした。
女性になりたいと願う夫を
理解者となり受け入れ支え続ける妻に
本当に涙が出ました。
途中から夫をリリーと呼んだり、
見えないところでぐっと涙を堪えるシーン
など、妻の気持ちを考えると
涙が止まりませんでした。
また、実話であるということも
すごく考えさせられました。
何度も見たくなる映画です。
美しくも悲しく切なくも確かに愛はあった
エディ・レッドメインがとにかく最初から可愛い。
男性から女性への目覚めの部分が衝動的且つ端的に描かれていて、まだ性同一性障害への知識も理解も広まっていない現代にはもう少し細かく繊細な描写があっても良いかなぁと思った。
エディ・レッドメインの局部が映ってびっくり。
包み隠さない心意気をとても感じた。
ずっと愛し合っていた夫が女性になりたいと言った後も、妻は戸惑いながらも歩み寄ろうと理解しようとしている姿はもうただただ愛。
愛の形に決まりはない。
友情か、愛なのか。そんなのどうでもいい。
この二人が進むべき道に進んでいる感じ。
エディ・レッドメインの女性の姿もごつくとも綺麗すぎて、綺麗に描かれすぎている感もあった。
リアル感は感じられなかった。
でもこの映画をまず理解の第一歩として、受け入れやすくするためには、導入としては綺麗に描くことの必要性も感じた。
まぁ、とにかくエディ・レッドメイン可愛い。
でもアリシア・ビカンダーも負けずに可愛い。もうみんな可愛い。
あ、ベン・ウィッショーはカッコイイ。
ジェンダー問題は特に日本はナーバス。
全然他人事ではないし、自分に関係ない事だとしても、まず観てほしい映画。
すべてを包む愛。
何年か前に同じような設定の映画を観た記憶があった。
同居していた男の突然の覚醒とカミングアウト。頭で
は理解しても、女の方の心がついていかないのは当然。
この実在した夫婦の苦悩はいかばかりのものだったか、
妻の苦悩と葛藤を熱演したアリシアの演技が圧倒的だ。
性別適合手術を何度も繰り返したのちリリーの身体は
拒絶反応を示し落命するが、最後まで彼(彼女)を支え
続けた妻の献身あってこその実現でもあった。元はと
いえば目覚めさせたのも妻であったが、まさか自分の
夫がそうなるとは誰が想像するだろう。もし自分なら
こんな世話ができるだろうか、愛する人の変化に対応
するだけの器量が私にあるのかと何度も考えてしまう。
繊細な題材を繊細に人間ドラマに仕上げた。
やっとレンタルで鑑賞。
あらすじはわかっていたけど、トランスジェンダーの方の背景を少し誤解していたとLGBT当事者でありながら反省し、後半はどんどん彼女の物語に共感していく自分がいた。
本当の自分を解放し物語後半は女性としての美しさを違和感なく表現するエディ・レッドメイン、実年齢より上であろう妻の包容力を体現したアリシア・ヴィキャンデルともに素晴らしい。
トム・フーパー監督作品は英国王のスピーチ、レ・ミゼラブルともに大好きだが、その都度異なる題材を大胆かつ上品にまとめ上げる手腕は本当に素晴らしい。美しい風景の切り取りや俯瞰のカメラワークにははっとさせられた。
トランスジェンダーについて考えさせられる。。
観た後に調べたところでは、世界で初めて性適合手術を受けた方の実話が元になっていたのね。
色んな視点・目線で観ることができる作品だった。
まず女性としての同姓目線ではゲルダの気持ちを考えてしまうと切なくてたまらない。
かつて確かに愛し合っていた男性が、目の前にいながらにして「いなくなって」いく。顔も体温も匂いもそのままなのに「違う誰か」になっていく。
これってかなり、辛い。不在を感じないまま、ただ失っていくのだ。手術に向かうアイナーを見送るシーンは苦しくて泣けた。
愛するひとのありのままを受け入れることが、自分の愛するひとを殺すことと同義になるなんて誰が想像できるだろう。
リリー目線ではこれまた胸が苦しくなった。自分が認識している自己を周りから認めてもらえず異性を見る目で見られる。自分で認識している性と自分の肉体が逆の造りをしている。この違和感を四六時中抱えて生きるなんて。
自分を色んな形で否定され続けて生きる苦しさは、きっと想像を超える過酷さだ。
トランスジェンダーの苦しみが前よりほんの少しは想像できる。性適合手術は劇中の言葉を借りるなら「あるべき姿に戻す」治療なのだ。
アイナー役の俳優さんの恥じらうような笑顔がとってもチャーミング。だからこそラストが余計に切ない。
ゲルダ役の女優さんも、アイナーがリリーに変わって(代わって)いく過程の戸惑い、苛立ち、捨てきれない愛情がすごく伝わってきて良かった。
それにしてもうまく言えないけど、ゲルダとアイナー/リリーの関係は画家と被写体という客観性が働く関係が介在したことで成り立っていたような気がする。
「ジェンダー」について色んなことを問いかけてくる作品だった。たぶん私が今まで考えてた以上に性の混乱は自己認識、他者の認識の根幹を揺るがせるのだ。確実に。
エディレッドメインの演技にとにかく脱帽。 最後は悲しいエンディング...
エディレッドメインの演技にとにかく脱帽。
最後は悲しいエンディングだけど、エディと アリシアの演技をみるだけで価値のある美しい映画。
究極の愛のカタチ
美しく、観るものを魅了する素敵な作品だった。終始、美しいデンマークの街並み、淡い色に包まれた世界観に心を奪われてしまっていた。
作品では、まだ性の理解が進んでいない頃の ひとりのトランスジェンダーの生き様が描かれている。これが実在の人物をモデルにしているときたから驚きだ。LGBTの理解に繫がる話と見ても良いが、それ以上に、「自分は何者であるのか」という疑問を持つ気持ちは誰しもが同じであり、模索する姿は私たちとなんら変わらない。トランスジェンダーとしてのありようではなく、一人の人間として自分自身の在り方を模索する姿に重きを置いて観てほしい。
そして、この映画で一番の見どころは、主人公の妻だ。自分の夫が女装に目覚めてく、最初は、ほんのお遊びだったのに…
自分の夫がそんな状態に陥ったらどうするだろうか、想像ができない。それでも全身全霊で主人公を支え続けた彼女の愛は、夫婦を超える。究極の愛とはまさに このことだと思う。
2回観ました。
4月に初めて観て、先日2回目を観ました。
とても素敵な、そして同時に悲しいストーリーだと思います。とにかくエディ・レッドメインの演技が素晴らしくて……ますますファンになりました。
性同一性障害という重いテーマと難しい役どころを、しっかりと役作りをして真摯に演じていて、リリーとして目覚めた後の女性になりきっている視線とか体のしなやかさに驚いてしまいました。
また、ゲルダ役のアリシアも最高で、表情の豊かな演技に心を打たれました。
心と体の不一致という深刻な病について、とても考えさせられる作品です。
私ならどうするのか?と。
妻のゲルダの愛の深さ。 ゲルダの愛の為にも、出来れば、旦那さまのま...
妻のゲルダの愛の深さ。
ゲルダの愛の為にも、出来れば、旦那さまのままでいて欲しかった。
ゲルダの思いをどうにか受け止めてあげて欲しかった。
が、
リリーの葛藤も...
そして、リリーの勇気。彼?彼女?にとっては、勇気ではなく、必要性 かな。
イロイロ考えさせられました。
奥深い内容でした。
それにしても、ゲルダ可愛かったわぁ~
何より驚いたのはゲルダという人の先進性と精神のしなやかさだった。
まだLGBTみたいな通念もないような時代に、夫が持つ女性性を受け入れる。それだけでも、相当に柔軟な感性だと思う。夫妻がともに芸術家だったことも関係があるかもしれない。ついに男の自分に耐えられなくなったアイナーは、リリーという女性として生き始める。それでも理解を示し、支え続けるゲルダの内には、どれほどの葛藤があっただろう。
いまでも十分に受容されているとはいえないけれど、性自認の違和感や性の多様性に関する知識はずいぶんと広まってきている。いまどきの人権感覚に照らせば、リリーがお仕着せの男性性を生きる苦痛から解放されたいと願うのは当然の権利だろう。頭では解っていても、ゲルダに感情移入するほどリリーの言動が我儘に見えてしまう。修行が足りない。
一方、作中のゲルダの苦悩は「愛する夫が夫でなくなっていく悲しみ」と「愛する人が心身ともに傷ついていく辛さ」に集約されている。序盤こそ他に為すすべもなく夫に治療を受けさせたりもするけれど、結局のところ「自分の本性は女性だ」というリリーの主張については全面的に信用し、特に異常なものだとは捉えていない。なんて素敵なセンスだろう。
それでもゲルダは神や超人ではなく、普通の人間だということに安心し、感動する。
すごいとしか言えない
エディの演技が本当に素晴らしい。自分からリリーが目覚めていく戸惑いと喜びを細やかな表情で見せていること。はじめは骨格が男性的で女装感が拭えなかったけど、徐々に女性的な身体になって薄化粧でも分からないくらい女性になっていた。心理描写と一緒に、身体づくりもやり込んでいることがよく分かる。男装なのが違和感なくらい表情が女性だったシーンも。
夫を求めるがゆえのゲルダの苦しさと、それでも男女を超えた愛がそこにある美しさが、とても良かった。
リリーに焦点を当てたかったな
とっても悲しい終わりで。
予想もしていたけれど、やはりハッピーエンドにならなかった。
夫を受け入れるゲルダに焦点がどうしても当たってしまった。
それは観ているこっちがゲルダよりの立場だからだと思う。
リリーに感情が入れなくて、客観的にしか観れなかったのですが、
性転換を受けに汽車へ乗ってリリーと別れる時
ゲルダとハンスの見送りシーンが印象的。
ゲルダのなかでたくさんの葛藤がある中での見送り。
自分のスカーフをお守りにリリーに渡して
励ますけれど、汽車が発車した後は汽車と真逆の方向へ颯爽と歩き出し
涙を流す。
どんなにゲルダは辛かったろう。と。
それ以上に辛いのが夫のリリーであろう、と思っているのか、その涙はたくさんの色々な意味があったと思いました。
私たちは結婚していたの?
というベッドでのシーンでもそれを考えさせられた。
夫は夫でも、もう夫ではなく、リリー。
リリー本人は、もう以前の私じゃない。
と言い張るが、そんなの周りには通用しない
同じ人間同じヒトであるから、ゲルダはボーッと天井を見ながらも、その夫をどう受け入れて行こうか
考えているように見えた。
まだ理解の少ない世の中で、この映画はとてもいいと思う。
ただ、リリーに対しての同情や悲しみ、というよりも
やはり立場がゲルダよりな為、
どうしてもゲルダに視点がいってしまった。
主人公のリリーの気持ちになれたらよかったが、
夫を受け入れる強い、妻のゲルダに、何度も何度もガンバレ!と言いたくなってしまった。
欲を言えば、主人公のリリーに焦点を当てて映画を観てみたかったが
やはり最終的にはゲルダの芯の強さと、優しさにどうしても素晴らしい!とそこにだけ気持ちが入ってしまったので
そこだけ…
同じリリーのような方にこういう映画はたまらないと思います。私は分からなかった視点もたくさん共感できるのでは。
ただ、同じ共感を得られない私のような人にも
こういう映画を観て、ゲルダのように強く受け入れてあげれたらと思う。
大半の方が、これを観ると、リリーが自己中でワガママだと思われるシーンがたくさんあるのではないかと思った。
そんなシーンも、私の解釈では今まで秘めていた、自分でも気がつかなかったリリーという自分の中の女性の存在を出せて
ようやくさらけ出すことが出来る!
やっと、我慢しなくてすむ!なんていう思いが
そういうゲルダに対しても「受け入れてほしい」「私についてきてほしい」等の
たくさんのワガママと思われるシーンに出たのではないかと思います。
映画は、自分が体験できないことを感情移入できるのが1つの魅力ではないかと思っていますので
リリーへの感情移入がどうしてもできないというのは、私自身も、まだまだ理解ができてない、偏見があるのかな?と
見直させられる映画でした。
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