レヴェナント 蘇えりし者のレビュー・感想・評価
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Emmanuel Lubezki
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥとエマニュエル・ルベツキの最新長編作品ですね。メキシコの鬼才コンビが今回も飛び抜けた作品を作ってくれました。
今回注目したいのは、撮影。毎回エマニュエル・ルベツキ(Emmanuel Lubezki)はアカデミー賞撮影賞の常連で、毎回「これどうやって撮影したの?」と驚かされます。代表的な作品は、スリーピー・ホロウ”Sleepy Hollow (1999)”、ゼロ・グラビティ”Gravity (2013)”、バードマン”Birdman (2014)”などがあります。
この作品で感じたことは、「なんてスクリーンに映し出される世界が広いんだ。」ってことでした。レオナルド・ディカプリオやトム・ハーディーの表情から、雪山や動物たちが歩く背景まで、とても広い世界観を見ていて感じた人も多いんじゃないでしょうか。まるで映画の世界にいるような感覚。
今回エマニュエル・ルベツキが使ったカメラはARRI ALEXA65。65mmフィルム相当のセンサーを使ったデジタルカメラ。さらに彼は24mmやときには12mmのような超ワイドなレンズを使ってほとんどのシーンを撮影しています。それゆえ、かなり広い視野で、かつ奥行の感じられるような、超現実的世界をスクリーンに写しだせているんです。
まぁお金があるからできることではあると思うんですが、どうしてもロングレンズを使って、ラックフォーカスしてみたりしたくなるのが、映画界の伝統と流れ。そのなかで、彼は毎回それをぶち破り、新たなことに挑戦しています。そして毎回作る作品でそれを更新していくのです。つまりは、前回使った技法のいいところを次回の作品で生かしながら、また新たなことに挑戦する。だから、私たち視聴者は新たな映画体験にワクワクする。
是非次回のエマニュエル・ルベツキ撮影作品は、大きな大きなスクリーンで。小さな小さなスマートフォンではこの映画体験はできませんよ!
そしてもう一つは、劇中音楽。2015年の作品だから、この事実は忘れて見ていた。
みているときに、なにかジブリ感を感じた。つまり、久石譲さんのあのストーリーを追い越して引っ張っていくような感覚をもったんです。この感覚は久しぶりでした。ずーっと見ながら、誰がこの映画の音楽担当してるんだろうって思いながら見ていました。
そして、エンドロールで思い出す。そうだった、我らが坂本龍一さんではないか。忘れていた自分が恥ずかしい。。。
あの感覚は、日本で育ち、その楽曲構成に慣れ親しんでいるからなのだろうか。それとも、久石譲さんや坂本龍一さんのような日本を代表する作曲家たちが、世界でもトップであるのだろうか。どちらであっても日本人としては嬉しいのだが。
絶対に見ればわかると思うのですが、ほとんど会話のないこの作品であっても、音楽が引っ張って行ってくれる感覚が感情を動かす。ストーリーの波を前もって予告してくれるように、それまで、背もたれに体重を乗せていた体を、ぐっと引き起こして前のめりになる瞬間が、視聴者全員に同時に訪れる瞬間は映画音楽の真髄だと思います。
ディカプーの呻き声ばっかり…
クマに襲われ痛すぎる場面もあり
これは劇場で観るべきだったのか
ただし劇場で観たらしばらく立てないくらいヘロヘロにになってたと思う。重く長く美しい映画。
ほぼ実験映画だった『バードマン』ほど極端ではないが、多用される長回しが、特に冒頭の乱戦やグリズリーとのどつき合い等で臨場感をグッと高めている。
ディカプリオはそもそも『ギルバート・グレイプ』でアカデミー賞を獲っていてしかるべきだったと思うが、とりあえずお疲れ様である。『マッド・マックス』や『ダンケルク』のイメージしかなかったので、これトム・ハーディ?と驚き、逆に『デトロイト』の筋金入りレイシストの印象しかなかったウィル・ポーターが、こんなナイーブな役をやってたとは。役者ってやっぱりすごい。
観たばかりの『ウインド・リバー』とも印象がかぶるが、ラストカットから見るにグラスはきっと…。
凄まじい生への執着
・冒頭でいきなり熊との大一番、思ったよりもガッツリとガッサーいかれてる!
・バチボコの生命力の塊の父親グラス(ディカプリオ)、狡猾極まりない見事な悪役フィツジェラルド(トム・ハーディ)、グラスの目の前で殺される息子のホーク、気弱な少年ブリジャー(ウィル・ポールター)
・瓦礫の教会で亡き息子と出会ったり、川辺の向かい岸に奥さんを見たりと幻想シーンも随所に挟み込まれる
・至近距離から接写したカメラワークが見てるだけで凍えてきて、とても効果的ですばらしい
・熊と闘い、急流に飲み込まれ、馬の臓器を取り出して暖をとったり、そりゃレオさまオスカーとるわ
・涙目のグラスがカメラを見据えて息づかいが聞こえるなか幕
何でこんなに評価が良いのか謎
ものすごい映像美
レビュー
冬に観ると寒い!!
スカイリムのような大自然を堪能でき、特に水辺の表現が綺麗です。出だしの襲撃シーンは、白人はこのようにして日本人の富を収奪していくのかと怖かったです。長尺で主人公の回復が早すぎる割に、回復してからが長くて、集中力が途切れたので、ややバランスが悪いように感じました。テンポが良くないので初めは好印象だった雪景色にも慣れてしまい、砦での生活や篝火を炊いた夜間のシーン等も殆どなくスペクタクル感は全盛期のリドリー・スコットになり損ねたかのような印象です。クライマックスも普通で序盤の熊のインパクトに負けるので、ベタですがお互いもっとさらけ出して、どしゃぶりの中殴り合う等天候や印象を変えて欲しかったです。長い割に薄く感じたので、やはり120分で観たかったです。
うおー映画館で観るべきだったーあ。見逃したんだよねえ。 さすがの監...
熊に襲われ熊になる
熊との格闘シーンは必見です。VFXと分かっていても、レオ様は死なないだろうと分かっていても、手に汗握ります。
瀕死になって以降のレオ様はほとんどセリフありません。というか喋れないんですが。それでも更に苦難に合う彼ですが、崖から落ちたり川へ飛び込んだり体当たりの演技で話を進めていく様は、圧倒的な大自然の背景も相俟って全く見逃せなかった。
満身創痍の体を突き動かす復讐の執念は、この話の中だけでなく、アカデミー主演男優賞に対する執念にも通づるのかと、雑念も生むレオ様気迫の演技。自分で傷を治そうとするシーンは、痛々しいが少し笑えた。
話としては前半が冗長で、レオ様の昔話を、ボヤかさずハッキリと描いてもらえると、息子との絆も観る側に伝わり易いかな。
イニャリトゥ映画、というより、ディカプリオ映画てした。
美しい
私はこれまでこの映画ほど美しいと感じた映画を観たことがありません。
何もかもが美しかった。雪景色、水の流れ、揺れる木々、焚き火の炎、全てが美しい。その真横でレオ様が血反吐を吐いていても。観ているのが辛いシーンも多くありました。しかし目が離せなかった。どんなにえげつない事が行われていても。美しかったから。
私は芸術に疎いです。有名な画家の絵画のほとんどは私にとって理解しがたいものです。ですがこの映画を観て、ひょっとすると芸術的とはこの映画のことを言うのではないか、何となくそう思いました。
全編に渡り印象的なのはレオ様の吐息の音。変な意味ではありません。極限の環境の中、息も絶え絶え、体も上手く動かせない、しかしまだ生きている、死ぬわけにはいかない。それが、強すぎるくらい伝わってくる演技、演出でした。レオ様の演技は素晴らしかった。本当に雪山に放り出されて、サバイバル生活を強いられているのかと思いました。
本当に不思議な気持ちになる映画でした。自分の語彙力の低さに腹が立ちますが、とにかく美しいのです。血みどろで、えげつない、しかしそれを含めた全てが美しく見えてしまう。不思議です。
もう一度見直したいのですが、気力の方がもつかどうか分かりません。正直観た後はかなり疲れました。
➀この映画の舞台で同じような状況でサバイバルする。
➁無人島でバレーボールに名前をつけて一緒に
暮らす。
➂火星で芋を栽培しながら暮らす。
どれが1番嫌かと聞かれれば、私は➀です。➀になるくらいなら、火星でバレーボールに名前をつけて芋栽培に勤しみます。絶対に嫌です。散々、美しいとか言っときながらあれですが。観客の側だから言えることですね。
素晴らしい映画でした。惜しむべくは、映画館の大スクリーンで観られなかったことか。
皆様にも観ていただくことをお勧めします。
最後になりますがグロ注意です。
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