未来をなぞる 写真家・畠山直哉

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未来をなぞる 写真家・畠山直哉

解説

東日本大震災の発生以来、故郷・岩手県陸前高田市の変貌する風景を撮り続けている世界的写真家・畠山直哉をとらえたドキュメンタリー。密集したビルの間を流れる川や都市の地下空間など「都市と自然」を独自のスタイルでとらえた風景写真で知られ、2001年にベネチア・ビエンナーレの日本代表の1人にも選ばれた写真家・畠山直哉。東日本大震災の津波で実家を流され、母親を亡くした畠山は、現在に至るまでの4年間、頻繁に故郷に戻って風景写真を撮影し続けてきた。ひとりの写真家として震災と向き合い、被災地の復興に関わり続ける畠山に密着し、その眼差しの先を追う。

2015年製作/87分/日本
配給:CINEMACTION豊劇
劇場公開日:2015年8月15日

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映画レビュー

3.5映像とは伝えること

2015年8月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

畠山直哉という人の人柄、思い、震災後の葛藤など、ストレートに伝えてくれるドキュメンタリーであり、伝えるためなら映像の美しさなどというものは二の次だとさえ思えるドキュメンタリーの制作姿勢に好感が持てました。
実際に母親を震災で亡くし、実家と共に思い出までもすべて失ってしまい、震災後も実家の移転をどうするのか奔走を続け、それなのに被災当事者と認めてもらえない被災出身者の葛藤など、大震災のドキュメンタリーとしても大変興味深いものでした。
勿論、写真家・畠山直哉が地元を撮り続けることへの思いなどにも惹かれるものがありました。単に地元愛とか、ジャーナリズム的な衝動というものを超越した、自然の流れの中で震災後の東北を撮り続けているその姿勢に、何か共感するところがあった。
では何故に写真を、地元の写真を撮り続けているのか・・・明確な答えはなかったように思います。しかしながら、反射的に対象物を捉えようとする衝動、捉えたものをどこまでも伝えていこうという決意、そういったものは感じ取ることができました。
正直、このドキュメンタリーの中だけでは写真家・畠山直哉が本当に思うところが子細に理解できたとは言い難い。ただ、彼の捉えた写真を見れば何か感じ取ることあるかもしれない、そう思わせてくれたドキュメンタリーでした。

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SH