ライアの祈り
劇場公開日 2015年6月13日
解説
現代の青森県と夢の中の縄文時代、この2つの時代をつなぐ男女の運命的な出会いと絆を描いた、森沢明夫の同名小説の映画化作品。眼鏡店の店長として青森市から八戸市へ転勤してきた大森桃子。ある日、桃子は鮮烈なイメージの不思議な夢を見る。それは縄文時代、巨大イノシシに襲われた若い女(ライア)が仲間の若い男(マウル)に助けられ、2人の親代わりである族長(テレマン)により新たな運命を受け入れるというものだった。桃子は縄文遺跡の発掘を研究している佐久間五朗と出会い、2人は交際へと発展する。縄文時代の夢をたびたび見るようになった桃子は夢を現実の自分と重ね、夢で出てきた祈りの紐を五朗に贈るために編み始める。そんな矢先、五朗は研究のためにパプアニューギニアに行くこととなる。
2015年製作/119分/G/日本
配給:アイエス・フィールド
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2020年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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合掌土偶は座産のポーズ、生命誕生への縄文人の畏敬の念と言われている、八戸以外にも妊婦の土偶は多く出土されている。ベトナムの村の長老まで引き合いにだして子孫繁栄を強調する一方、桃子は子供が授からない宿命を抱えた女性であるから知っている観客はどうなることかと気がもめる。「たとえ子が産めなくても愛がある、未来に残すものは子だけではない」というプロポーズで締めくくられる。そういう女性への応援歌だったとは・・。
キャスティングを画材に例えれば水彩か墨か油彩かどういう絵具で絵を描くかは画家の嗜好、裁量だから観る側が言っても詮無いことだが繊細な心のひだを描くのであれば、あっている様には思えなかった。縄文は多くの日本人のルーツであり壮大なロマンなのだから説明でなく映像や音楽での表現も気配りしてほしい、劇伴の付け方もわざとらしく聴こえるし、中途半端なコメディ仕立てや一本調子の純愛路線でなく芸術が描けるプロのスタッフ、キャストで仕上げて欲しかった。
2016年5月19日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ライアの祈り 笑って、笑って、最後はちょっぴり泣きました。
2015年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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原作は全く知らないのだが、もっと縄文文化が色濃く描かれた
物語なのではないかと思った。今作でもほぼオタク?役の宇梶
演じる学芸員が様々な歴史や縄文出土品など紹介してくれるが、
それが物語の軸なのかというとそうでもない。惹かれあう二人
の抱える問題がその後色濃く描かれ始め重い決断が圧し掛かる。
物語の焦点がどこにあるのかが掴み辛く言いたい事は分かるが、
それでどうするつもりなのか、その絵はどうなったのか、など
かなり中途半端な印象を受ける。観ている方はとにかく二人が
幸せになってくれりゃそれでいいんだけどな~と思ってしまう。
人として一番大事なものは何か?が後半の問いになるが、不幸
な離婚を経験している桃子への風当たりは同性から見ても辛い。
そもそも前夫のあの言い草は何だ?不妊で苦しむ元妻にあれは
ないだろうと無神経にも程がある。未だ女性を出産の道具だと
認識している男性や高齢者が多いのは知っているが、苦しみを
味わっていないのに苦しんでいる者を罵るなんて間違っている。
若く結婚しても授からずに苦しんでいた夫婦が周囲にもいたし、
全部が昨今の独身・晩婚・出産高齢化が招いた事態とはいえない。
桃子が自分の母親に詫びる場面で涙が出た。しかしそれに対し
母親が「子供はね、生まれてくれた時に親孝行は済んでるのよ」
あーそうだよなぁと目から鱗。何も要らないから幸せになって
と、親ならこんな風に励ましてやりたいものだよな~と思った。
それにしても宇梶&杏樹という組み合わせはどうなんだろう?
ラブシーンなんてどう描くつもりなんだろうとハラハラしたが
やっぱりなかった^^;でも、無きゃ無いでどうなんだあの歳で?
と、やはり不安は尽きない。ワンダーコアでまずは腹筋運動だ。
(最近よく出ている武田梨奈がやっぱり酒豪の役。ぷしゅ~っv)
2015年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
宇梶剛士が純朴な考古学研究員を演じるんだけど、ちょっと演出過多なの。鈴木杏樹も「綺麗な人が歳取るとこうなるよなあ」というカマトトな感じ。
武田梨奈が絡むと雰囲気が軽くなって良かった。合コンのシーンで宇梶さんと鈴木さんの画に武田梨奈の声というのがあったんだけど、武田梨奈の声いいなあと思った。声優もやってくれないかな。
演出過多とカマトトのカップルを「こういう年取ったカップルいるなあ」と思いながらみてて、このままほのぼの路線でハッピーエンドかなと思ったら一捻りあったね。
「人間にとって一番大事なものは」の答が、強烈にキツイの。そこから「どうなるんだろう?」ってなって、意味なく武田梨奈の空手の型が入ったり、3.11のエピソードが突然飛び込んだり、ヴェトナムの長老が不思議な力を発揮したりして、ラストへ。ラストは綺麗にしまったなあ。
3.11のエピソードがいるのかは疑問だった。唐突感がすごいので、なくてもいいんじゃないかなあと思ったね。
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