バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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誰の心にも宿るバードマン
過去は過去、今は今と割り切れないのが人の性。
映画音楽はドラムソロという新感覚。ドラマーはアントニオ・サンチェス。パットメセニーグループのメンバー。
●ハリウッドの懐の深さよ。
スゴイね。ジワジワくるわ。あきらかに評価が割れる映画。かろうじてオレは好き。メキシコのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督。「バベル」はオレには理解できなかったけど。
映画、舞台。エンタテインメイントとアートと。このあたりの確執というか、こだわりの違いというか。高尚なことはわからないけれど。
卑近な例では、TVドラマと映画の壁、違い、商業主義と芸術とのせめぎ合いは理解できる。
だいたいこの映画には、予告編で既に騙された。そんな裏テーマ知らずに、なんだか孤軍奮闘・街をぶっ壊す的な映画を想像してた。勝手にエンタテイメント映画かと。
物語は、落ち目のムービースターが舞台で再起復活を目指す。主人公はなんと超能力が使える!冒頭から宙に浮いてるわ、メインキャストに怪我負わせるし。しかし空回りばかり。周りはどいつこもコイツも曲者揃い。復活なるか。笑われて終わるか。
こういう映画が作品賞に選ばれるって、ハリウッドも懐が深い。アカデミーなんて商業主義の塊かと思ってたけど。ドラムも長回しも演出だという声があるが、考えに考え抜いた結果の採用なのだと思う。重厚でドキュメンタリー風で嫌いじゃない。ラストもなかなか粋だよね。
フィルモグラフィーとの多重構造がスゴイ映画
主人公のマイケル・キートンは、実際にバットマンの主役を演じた後に低迷…そしてこの映画。実生活とリンクする本作では、底知れぬ悲哀を感じれました。
娘役のエマ・ストーンは、アメイジングスパイダーマンのヒロイン。バットマン、スパイダーマンという2大アメコミからの共演で、また何とも言えない複雑な感情が生まれる。
マイク役のエドワード・ノートンは、ファイトクラブの主人公。ファイトクラブでの病的な役柄が本作でも健在で、とても怖い存在になってます。
なるほど、アカデミー作品賞を取るわけだ。
アカデミー作品賞かというと。
ドキュメンタリーじゃない限り、長まわし、したくなる気持ちというのはよくわからない。
これは完全に古い人間的な考えかもしれないが、カット割りがないっていうことがどうにも気持ち悪いのだ。
最初にドキュメンタリーじゃない限りって言ったように、作品にリアリズムを強く要求する場合は長く回すことでの編集してない感が信頼につながると思うのだ。
なので、この作品で長まわしは必要ないという気がしてならない。
ただこの作品は長まわしどころか、最後までずっと回しという演出なので、意味合いが違うのだろう。
落ち着かないことには変わりない。
ただ最後の方まで行っといて最後の最後でカット割りする。
これが最も納得いかないというか、あれだけひっぱっといて最後まではいかないんや、という。
でも、まぁ過去の栄光にすがる悲哀を描くのに、この演出でやる必要があるのか?というのもある。
最後(の方)まで回しっぱなしという企画が先なのか、落ちぶれていくおっさんの悲哀というテーマが先なのか?
それによっても違うでしょうが、少なくとも、最後の方まで回しっぱなしやってみるよという映画であれば、この映画でなくていいような気がする。もっと「事件」を扱う感じの題材の方がフィットすると思うのだ。
と、いうことでこの映画がアカデミー作品賞と言われると疑問符しかつかない。
もちろん、エドワード・ノートンの存在感や劇中ドラムの使用法など、特筆すべき点もあった。ダメな映画とも思わない。が、その年の最高峰的なポジションで語られるような映画でないことも確か。
過去の成功体験に捕らわれた男のエゴと現実の葛藤
過去に大人気バードマンの主役として名を馳せたリーガンが、再起を図るNYの演劇が物語の舞台。
リーガンは過去の成功体験から抜けきれず、恥をかくことを極端に恐れ、昔の自分であろうもう1人自分と会話したり、超能力を使ったり(これはラストのストーリー上限りなくグレーな能力)している。
物語の軸はリーガンのエゴと現実問題との葛藤。
とにかく長回しだらけの撮影手法と監督のプランニング力に感心した作品
リーガンだけじゃない他の人にも感情移入
しちゃうなと思ったのもこの長回しのパワーだったのか!
アカデミー賞
内容の理解というか解釈には何回かの鑑賞が必要になりそう。サブタイトルの意味も1度では理解できない。何度か見れば感じるところがあるもしれないが、また見るかは今の所不明。原作本があれば読んでみようかと思う。
噂通りの長まわし!
レヴェナントを観ようかなと思ったのでついでにイニャリトゥ監督作を観ようと思い観ました。
噂通り長まわしは凄かったです。
正直どこでカットされているのかわかりませんでした、
この撮影方法からなのかその場にいる誰かからの視点で見ているような気分になりました。
どの俳優もとても素晴らしい演技だったなと思います。
黄色の字幕は初めてだったので最初は違和感を感じましたが、意外と気にもなリませんでした。
色々な見方ができる映画です。
ずっと見たかった映画です。レヴェナントを近々みようと思っていたので、その前に見なくてはと思い視聴しました。
まず、皆さんのおっしゃる通りカメラワークが素敵ですよね。
誰が視点なのか。がハッキリと現れていて良かったです。
物語はものすごくシンプルに見えて、深いなあと私は思いましたね。メタファーが所々に散りばめられている感覚でした。
ただ、芸術をやっているわけではないので共感だったり感情移入はあまりできなかったです。
後半にかけての展開がすごく良かったです。急にテンポ加速して、気がついたら終わってた…みたいな。笑
ラストシーンは本当に色んな解釈ができると思います。
なので、何回か見たくなる作品だと思います!
あとブラックジョークがところどころ散りばめられてて思わず笑ってしまうところもありました!面白かったです!
アカデミー賞作品賞に輝いた作品 全編長回しのような撮影技法で 移動...
アカデミー賞作品賞に輝いた作品
全編長回しのような撮影技法で
移動のシーンをも映画にしてしまう点
ドラムロールというシンプルな音楽がストーリーに妙にフィットする点
俳優陣の圧巻の演技
それらは本当に素晴らしい作品だと思ったが
その他の芸術性は高尚すぎて凡人には分からなかった
かつてバードマンとして栄華を築き、堕ちた男にマイケルキートン、か
ティムバートン時代のバットマン2作でバットマンを演じてたのも彼だっけ
狙ってやったのかわからないけど
妙にシンクロする点があった気がする
何回か観れば全てを理解できるのかな
観ないけど
評判に違わない観るべき逸作
バードマンの演出、複雑な脚本を長回しのように見せて観客を惹き付ける撮影、あと掻き立てるような音楽。何れをとってもアカデミー賞ノミネートは伊達じゃなかったと実感!リバイバル映画なんだけど、ただのメデタシメデタシで終らないひぬくれ感良し!
なんかイイ!
何といっても長回しの映像とドラムソロが伝える音の感覚が観てるこちらをワクワクさせてくれました。
カットなしでNYのブロードウェイをブリーフいっちょうで歩くシーンを観れただけで満足です。
そして、予告がかなりカッコ良かったと記憶!
ブラックスワンをもう一回観ようかなと思わせてくれる作品でした!
本作は「現実」と「劇中劇」が交錯するために、「素の自分」と「演技中...
本作は「現実」と「劇中劇」が交錯するために、「素の自分」と「演技中の自分」を使い分けているような役者たちの表情を観ることができます。
大ベテランのマイケル・キートンが主演男優賞にノミネートされたのも大納得でした。
さらに、マイケル・キートンはティム・バートン版『バットマン』2作でバットマンを演じていました。
彼はそれ以降バットマンを演じていないので、映画の主人公がかつて『バードマン』で脚光を浴びていたことと、これまたシンクロしているように思えるのです(ついでにアカデミー賞のスピーチの紙を隠す悲しい姿にもシンクロ)。
そういえば、もうひとりのキーパーソンを演じていたエドワード・ノートンも、『インクレディブル・ハルク』で一度ハルクに抜擢されながらも『アベンジャーズ』では降板になっていました。
さらにはエマ・ストーンは『アメイジング・スパイダーマン』2作でスパイダーマンの恋人を演じていながら、あまりヒットしなかったためにシリーズが再びリブートされることになっています。
ある意味で、「ヒーロー映画で破れた役者」が一同に会している作品とも言えるでしょう。
あとはたまにでいいから、『バットマン フォーエヴァー』だけでバットマンを演じていたヴァル・キルマーのことを思い出してください……
最高
自分も芝居をやってる身としてかなり理解できるし楽しめる。
セリフの言い回しと言い、言葉選びのセンス。最高です。
三回見ましたが三回とも興奮して楽しめる。そんな映画だと思います。
この映画は賛否両論あってもおかしく無い。そう感じます。
ですが、今この世の中に生きているのであれば1度は見るべき映画なのではないか。そう感じます。
飛べる
この映画はワンカットのような撮影で、話題になった。移動シーンも無駄にしない撮影が素晴らしいのだが、この作品の注目すべきところは、それたけではない。
エドワードノートンは本気に嫌な役だったな。役者自身の背景とリアルに重なって、なんか妙な気分になった。エマストーンの絶妙な表情も良かった。
人間には二面性があって、裏の自分がバードマンとして表に出てきたのかなと思った。自己陶酔してる自分とか、それでも自己嫌悪もある自分とか。
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