劇場公開日 2015年4月10日

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「●ハリウッドの懐の深さよ。」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) うり坊033さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0●ハリウッドの懐の深さよ。

2016年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

スゴイね。ジワジワくるわ。あきらかに評価が割れる映画。かろうじてオレは好き。メキシコのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督。「バベル」はオレには理解できなかったけど。
映画、舞台。エンタテインメイントとアートと。このあたりの確執というか、こだわりの違いというか。高尚なことはわからないけれど。
卑近な例では、TVドラマと映画の壁、違い、商業主義と芸術とのせめぎ合いは理解できる。
だいたいこの映画には、予告編で既に騙された。そんな裏テーマ知らずに、なんだか孤軍奮闘・街をぶっ壊す的な映画を想像してた。勝手にエンタテイメント映画かと。

物語は、落ち目のムービースターが舞台で再起復活を目指す。主人公はなんと超能力が使える!冒頭から宙に浮いてるわ、メインキャストに怪我負わせるし。しかし空回りばかり。周りはどいつこもコイツも曲者揃い。復活なるか。笑われて終わるか。

こういう映画が作品賞に選ばれるって、ハリウッドも懐が深い。アカデミーなんて商業主義の塊かと思ってたけど。ドラムも長回しも演出だという声があるが、考えに考え抜いた結果の採用なのだと思う。重厚でドキュメンタリー風で嫌いじゃない。ラストもなかなか粋だよね。

うり坊033