バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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いろんな意味で惹き込まれた
世も末だなー
大衆娯楽映画へのアンチテーゼ、落ちぶれた男が再起を賭ける物語、SNSやYouTubeをはじめとした現代社会、自己中な男と家族との関係、超能力と妄想と狂気、などの色んなテーマが、デジタル技術を巧みに用いたスタイリッシュな映像表現とスピーディな展開で織り込まれて、時にブラックなユーモアで彩られた現代的なエンターテイメント作品、てな感じでした。
これだけ色々な要素を盛り込みつつよく面白くまとまってるなー。男の妄想なの?と思ってた超能力があのラスト。エマストーンの表情と笑い声で、妙に明るさのある終わり方。病室でのバードマンな包帯にもニヤリ。
そしてこの映画が作られ、受けるって、改めて世も末だな…とも感じます。
評判に流されて観てみたが…
ハリウッドへの皮肉たっぷりの傑作
大好きな映画です
ドラムが良い効果音になっていた
超現実主義
鑑賞後、誰の解釈をも聞かぬまま私の考えることを述べてみようと思う。この映画の理解の方法は、多様に渡るはずである。それもそのはずだ、アカデミー賞で作品賞に輝いた作品なのであるから、それはもう老若男女、映画ファン・ミーハーに関わらず多くの人がこの映画を観たのであるから。
であるゆえに何が正しいのかはわからない。今から書く私の考えが正解とも限らないし的外れかもわからない。なにせ私は先ほど初めてこの作品に触れたばっかであるのだから。そうやって自分で考えることなしに批判を重ねる者からの保身をしておくとしよう。
私はこの作品のキーワードはやはりラストシーンに隠されていると思う。リーガンが劇中で自らを撃ち、一命を取り留め、病院の一室に横になっているシーンである。そこでジェイクが興奮気味に差し出した新聞には、「リーガンが無意識のうちに新たな芸術様式を生み出した」「"スーパー・リアリズム"」と批評されている。重要なのは、"無意識"と"スーパー・リアリズム"である。
私は"Super-Realism"の訳は、"超現実主義"と訳すべきだと思う。
"超現実主義"とは、20世紀の芸術様式の中で最も大きなムーヴメントを引き起こした様式で、フランス語で"シュルレアリスム"、こちらの呼び名の方がポピュラーだろう。そう、ダリやマグリット、キリコの名前が出てくるそれである。"シュルレアリスム"は、1924年のアンドレ・ブルトンによる著作『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』によって定義づけられる。彼は"シュルレアリスム"を、「自動記述」の実験によって体現した。なんの理性の介入もなしに、無意識的に文章を書きなぐり続けることによって生まれるその世界は、なんともオブジェクトに溢れ、それらが次々に溶け合うような、そんな幻想的な世界だったのである。この自動記述による現実への影響は大きかったようで、それこそ現実世界でも幻覚や幻聴に苛まれることがあったそうだ。ところで、この幻覚世界は、現実世界との何か境目があるわけではなく、連続している。この連続性こそが重要であり、この現実世界に不意に現る不可思議な世界、それを"超現実"すなわち"Surreal"と呼んだのである。(ちなみにシュルレアリスムを知るには、巖谷國士氏の著作がオススメである。)
リーガンも、この"超現実"を経験していたのではないだろうか?あの隕石や、超能力というのは、現実と区別がつかない。全盛期とは程遠い今、彼がかつて手にしていた力(それは名声であるが。)を強く渇望したゆえ、しばしば超現実の世界に移っていたのではないか?または、かつての自分の姿に戻りたく、理性なしにがむしゃらに、オートマティックに生きた結果、超現実を体験するようになったのではないか?
ブルトンの言葉だが、想像力というものは容赦がない。だがそれこそが愛するべきポイントなのである。想像力を奪ってはいけない。リーガンは無意識のうちに映画界に革命的な様式をもたらした。それが"超現実主義"である。人間の容赦のない想像力は自分の意図とは関係なしに、幻想的な世界を生み出す。それは、真の意味でのユートピアなのである。それこそ"バードマン"であり、"無知がもたらす予期せぬ奇跡"なのではないだろうか。
さて、ラストシーンで娘が見た光景とは。その光景さえも彼の超現実の物語でないか?このストーリー全体が彼の超現実の中の世界だとしたら...?
全編字幕が黄色なのは、そういうことなのではないだろうか。
レイモンド・カーヴァーのような
まさにレイモンド・カーヴァーの小説みたいな映画。
これを1度観て絶賛する人は、芸術家か芸術家になりたかったがなれなかった批評家だろう。なんて。
正直自分は腹落ちしなかった。結果3回観たけどまだ意味が腹落ちしていない。
撮影や編集は一見してわかるくらい凄いけど、なんせ構造がややこしすぎる。
玄人向けというか、批評家のウケを狙って撮られたかのような映画で、そんな風に作品の印象を形作っているのもおそらく意図的。そもそもこの映画自体がリーガンの葛藤のメタファーなんじゃないの。
一般人的には、そりゃあ小難しい演劇よりはロバートダウニーJr.がブリキを纏った映画とか、トランスフォーマーやバットマンみたいなのがウケるのが世間だが、リーガンはそんなもの達と(バードマンとも)決別し、役者として名声を得たい。
けど、結局自分の力量不足で芸術家にも批評家にもなれず、一般ウケする役で掴んだ栄光や愛も過去のものになり、SNSも使えなくて誰かに承認されたくてもされるきっかけもない。そう、まさに「存在しないのも同じ」。
理想と現実、客観と主観、個人と社会、自分と他人、色々な軋轢にやられちゃって、グロッキー状態になっていくリーガンを見ているとやりきれない。
マクベスの一節からの流れが非常に印象的だった。
この映画、難解ではあるけれど、誰でも人生でこれに近い葛藤というか、苦悩に出会う事はあるんじゃないかなぁ。
自分の過去や理想ときっぱり決別しようと思ったら命かけるしかないよね。
タイトルなし(ネタバレ)
常に登場人物の動きに沿ってカメラが動いててカメラマンさんすごいってなる。めっちゃ劇場の中動きまくってて、劇場やその舞台裏がほー、こーなってんのね、って分かる笑
エドワード・ノートン君の全裸の見えそうで見えない撮り方もしょーもないギャグに何回も取り直したかって想像すると面白い笑さすがアカデミー撮影賞撮っただけある?笑
内容は映画や演劇に詳しい人なら面白いってなるけどううーんって感じ。過去の栄光に浸るなって事なんだろうけどイマイチピンとこないのは何故だろう、1度はスポットライト浴びたけど後は伸び悩んだ映画人なら分かるのだろうか…
見る人は選べども。
変化球
なんだかおもしろい
見たことない形態の映画だった
ずっと続いてるようなカメラワークも
ほとんどがドラムの音楽も
興味深かった
バードマンの声とか演出も好きだし
ラストも好き
役者の苦悩は感情移入できるところも多くてよかった
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