ボックストロール

■チーズブリッジの町では、子供を襲って食べるというモンスター・ボックストロールの噂が信じられていた。
　町の権力者・リンド卿は、悪徳害虫駆除業者スナッチャーに依頼してトロールを次々と駆除していく。
　人間の男の子・エッグスは且つて自分を助けてくれたフィッシュが捕まった事を知る
　更に、昔発明家の父に酷いことをしたスナッチャーの悪行を知り、勇気を出して地上に出て、ボックストロールの真実を告げようとする。

◆感想

・内容は分かり易く、子供さんと観ても面白く鑑賞出来るだろう。

・噂に騙されないで、真実の自由を得る前に箱から出て、外界を知る・・等という教訓じみたメッセージも垣間見えるが、普通に観れば良いと思う。

＜人形の造形も面白いのだが、製作時間何時間だったのだろう。＞

気持ち悪かったり、可愛くなかったりもするんだけど、それがクセになる。あまり美味しそうに見えないチーズも、歯の汚いおじさんばかりなのも、地下のつぎはぎの機械たちも、なんだかいい。エンドロールにチラッと映画作成の作業に関して登場人物が皮肉るのも、クスっと笑えた。

タイトルになっているモンスターであるトロールがブサイクなので推して知るべきかもしれないが、出てくる登場人物がすべからくちょっとブサイクで愛おしい。むしろそこに並々ならぬ力が入っている。何人かは本当に絶妙に汚い。そしてそれは無意味でもない。

見たことのある4作のライカ作品の中で一番まとまっていて分かりやすいが薄っぺらではなく考えさせられもするし好きだ。

The Boxtrolls Songという作中で記憶に残る曲はエリック・アイドル作で、彼の書く曲が好きな人はこの映画も好きになると思う。声優さんたちもクレジットを見て言われればそうだけど、気づかなくて最後まで楽しい。

「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」より前に製作公開されてたのに、何で日本では公開されないんだろうと思ってたけど、やっとＤＶＤレンタルが始まったので観れた。

確かに他のライカ作品に比べると、設定や内容、キャラクターもあまり日本向きではないかも。
映像の方は「さすがライカ！」って感じで素晴らしかったけど。

でも、個人的には面白いと思ったし、ライカ作品が好きな人には観て欲しい作品だった。