くちびるに歌をのレビュー・感想・評価
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評価は自分でくだしましょう。
え~、え~っ、なんと申しましょうか、え~っ、そのぉ~、見事にひっかかりました。「どハズレ」映画でした。はっきり言って時間と金の無駄でした。僕は映画を観に行く前に、予告編やYahoo映画レビュー、映画.com等での評価を確認してから観に行くようにしています。
本作の「映画.com」での評価は5点満点中の4点、Yahoo映画レビューに至っては、レビュー数300以上、そのほとんどにおいて満点評価。総合得点は5点満点中、「4,45点」という「大絶賛」に近い評価でした。
予告編はまあ、そこそこだし、見に行ってみるか、という感じで観に行きました。
上映が始まると、僕のお尻はムズムズいたしました。
「はよ、帰った方がエエんとちゃうか?」
「自分の気持ちに素直になれや……」
「やっぱり途中下車が正解やで」
「こんなもん、映画とちゃうやろ」
上映時間132分のあいだ、いつ劇場を飛び出そうか?
そればかり考えておりました。
本作は長崎の五島列島の小さな高校の合唱部のお話。
合唱部の顧問の女性教師が出産のため産休に入ります。新たに赴任してきた音楽教師、柏木ユリ(新垣結衣)が新たに合唱部顧問となり、全国合唱コンクールを目指すというストーリー。
まずは疑問。
本作で描かれる高校生たちは絵に描いたような「良い子」ばかりです。
なんで、こんなにいい子ばかりなんだろう? 気持ち悪くて「ヘド」が出るぐらいです。
いくら田舎の高校とはいえ、もうちょっとひねくれ者がいたっていい。
そもそもなんで「合唱部」はコンクールに出ようとするのか?
出る必要があるのか?
その動機が全く映画では描かれません。
だから練習を頑張る姿に、なんの感動も覚えない。
合唱に限らず、全国レベルのコンクールに出ようなんて、それこそ、青春のすべてを賭けるという、並外れた精神力と熱意と努力が必要です。
その困難さにあえて立ち向かう、という無謀にさえ思える挑戦。その無謀さの中にこそ、「青春ドラマ」がうまれる土壌があるのですね。
であるからして、まずは高校生の全国レベルが、一体、どれだけのクオリティーの高さなのか? そのハードルの高さを映画冒頭で提示しなくてはならない。
合唱部が乗り越えるべき障壁を設定してあげなくてはならない。
そのあまりのハードルの高さに躊躇したり、ビビったり、逃げたしたり、でもやっぱり音楽をやり続けたい、と思うかもしれない。そういう「悩む姿」に観るものは共感を覚えるわけですね。
もともと音楽映画はハードル高いです。本作にはそういう意識、緊張感がまるでありません。
高校生と音楽を描いた作品では、矢口史靖監督の「スウィングガールズ」という格好のお手本があります。
全くやる気のない、ダメダメの落ちこぼれの高校生たちが、音楽をする楽しさにのめり込んで行き、女子高生のジャズバンドを結成してしまう、というお話。物語は終始コミカルに描かれます。どれほど、やる気がない連中か、どれほどダメな女子高生たちか? 映画前半ではそれらが全く違和感なく描かれて行きます。最初は補修の授業がサボれるから、という理由で始めた吹奏楽部の助っ人。楽器なんて触ったことはもちろんない連中です。それでも練習するうち、ちょっとだけ吹けるようになってきた。間近に迫った野球部の試合応援で、デビュー演奏するぞぉー、と盛り上がっていたら、突然、顧問のグータラ、天然女性教師から
「アンタら、今まで、おつかれさん。あとは部員達に任せて」
と告げられます。
集団食中毒から回復した吹奏楽部員たちが戻ってきたのです。
せっかく弾けるようになった楽器は、アッサリ取り上げられてしまいます。
主人公たち(ちなみに本作で大ブレイクした上野樹里、貫地谷しほり)は悔しくって大泣きします。
「畜生、せっかくここまで練習したのに!」
分かりますか、皆さん?
彼女らが「なぜバンドを結成しようとしたのか?」その「強烈な」動機がここで提示されるわけです。
彼女たちはやがて、仲間たちでビッグバンドを結成し、音楽にのめりこみます。
そして映画のクライマックス。矢口監督はここで彼女たちに演奏の場を与えています。しかしそれは「コンクール」ではなく「誰でも参加できる」音楽祭という場でした。
ここに矢口監督の重要なメッセージがあるのです。「スウィングガールズ」という映画は、音楽の「競技、競争、コンペティション」を目指すお話ではないのです。
「音楽の楽しさを知る」映画なのです。だから彼女たちがラスト3曲を演奏する場は「音楽祭」なのです。そこに点数はつきません。
ぼくはこの「スウィングガールズ」を劇場で14回も鑑賞しました。
ラスト3曲を劇場で最初に聴いた時、全身に鳥肌が立ちました。
「すごい!!」
ちなみに、本作「くちびるに歌を」では、何度も居眠りをし、あくびをし、「ああ~」と深いため息をついて映画館を後にしました。
やはり、映画は自分の目で見て確かめた方が良さそうです。
ただ、ロケ地の風景の美しさだけが本作の救いでした。
心に沁みわたります。
15歳 私は映画にハマった
さわやかな風が吹く
若いって素晴らしい。
試写会にて鑑賞。
全国学校音楽コンクールの課題曲となったアンジェラ・アキの
「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」をモチーフに、中田永一が原作を
書き下ろした小説の映画化。長崎県五島列島を舞台に、臨時教師
として赴任してきたピアニストと合唱部員との葛藤と交流を描く。
冷淡なピアニスト柏木をガッキーが演じるが、今回は笑顔もない。
辛い過去があったのだろうと推測はできるが、幾ら、だとしても
生徒に対してそんな態度はないだろーが!と大人気の無さに驚く。
しかし今作は生徒が主人公。歌の歌詞同様、自分に宛てた手紙を
書かせる柏木だったが、彼らが抱えた家庭事情や思惑が明らかに
なりドラマが深まっていく。30歳も当に過ぎてみると、若いとは
何て素晴らしいんだ!と(毎度こればっかりだけど)思わされる。
しかし生徒が抱える事情の何と複雑なこと。
メインは自閉症の兄を抱える弟と、愛人を作って家を出ていった
父親を持つ女生徒。どちらも一筋縄ではいかない問題を抱えており
まだ15歳だというのに疲れ傷ついている。どうにもこうにも泣けた
のは、弟である生徒が書いた手紙。まるで兄のスペアとして生を
受けたような書き出しと、両親の死後も兄の世話を一生せざるを
得ない責任に満ちたその全文。そうじゃないよ…親には両方とも
可愛い子供だよ!とつい心で叫んでしまう(これは母親なら誰もね)
自身の存在を認めてもらえたことの喜びを弟は臆病に表現するが
これは泣ける。そして、父親からニ回も裏切られてしまう女生徒。
子供にとって親がどれほどの存在か。まだまだ親が重要な役割を
担う年齢の子供達であるのに、まったくもって許し難く情けない。。
しかし彼らには合唱がある!そして友人達も皆素直でいい子ばかり。
私が15歳の頃は、こんな可愛い中学生ばかりではなかった^^;のを
思い出しつつ、ラストの合唱はかなり聴かせる。とにかく可愛い。
(大人になっても辛いことは辛い。でも経験値がそれを対処します)
気分いいです
中学時代を思い出しました
島のやさしい風景がとても印象的
悩みながらも乗り越え「前進」していく
生徒、そして教師たちを描いた作品になっています。
ナズナ役をはじめ生徒たちもいい演技をしてました。
テーマ曲自体の使い方は決して効果的ではなかったのかなぁとも思いました。
島のやさしい風景がとても印象的でした。
逃げてばかりの、 汚れちまった大人たちへ。
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