天空の蜂のレビュー・感想・評価
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原作に負けてません!
東野圭吾さんの小説が大好きで、もちろん天空の蜂も読みました。
原作の世界観を壊すことなく、分かりやすくクオリティーの高さに驚きました。
綾野剛さんのファンでもあるのですが、登場時間が少ないもののインパクトが凄く惚れ直しました。特に最後の笑顔は迫真の演技です
堤監督は天才ですね
瑕はあるが見応え充分の社会派サスペンス
原子力発電・核問題を扱った日本の大型サスペンス・アクションといえば『太陽を盗んだ男』ぐらいしか思い出さないが、本作品のスケールはそれを上回っています。
原子力発電の社会性も踏まえ、東日本大震災での原発事故・原子力発電所全停止を経験してきた現在、この映画の持つ社会的主題は大きい。
その社会性をサスペンス映画というエンタテインメント作品に仕上げた監督の腕は、なかなか確かといえるでしょう。
ビッグB開発技術者の湯原(江口洋介)と、原子力発電所設計士の三島(本木雅弘)との丁々発止のやりとりなどは、かなりスリリング。
ふたりの男の丁々発止があるので、実はそれほど多くないアクションシーンが際立つというもの。
2時間20分近い長尺にもかかわらず、飽きることはありません。
とはいえ、瑕もチラホラ。
脇を占める柄本明、石橋蓮司、竹中直人の演技は例によって例のごとしだし、愛知県警の警部役・手塚とおるの演技は過剰すぎる。
湯原夫婦が交わす会話などの過剰すぎる台詞も多々目立ち、どうにかならなかったのかしらん、と思ってしまいました。
そんな瑕には目をつぶって、スケール感のある映画を十分楽しみました。
あ、目をつぶってはいけないんでした。
劇中に「日本人は、見たくないものを見ようとしない」という、映画の主題となる耳の痛い台詞もあるのですから。
ただのクライシス映画ではない、「いま」絶対に観るべき映画
元技術者である東野圭吾の、エンジニアへのリスペクトが滲む作品であるが、テーマは技術礼讚でもなく単純な原子力批判でもない。
全ての日本人に問題提起をしつつ、エンターテイメントとしても一級である。
数ある東野圭吾の映像化作品の中でも、白眉の出来といってよいだろう。
映画の舞台を現在の日本とせず、原作と同じ20年前の1995年としたのには理由がある。
映画版で追加されたラストシーンはこの作品に新たな意味を与え、私たちに深い余韻を与えずにはいない。
犯人の動機とは?
なぜ、標的として「新陽」が選ばれたのか?
そしてなぜ、犯人はみずからを「蜂」と名乗るのか?
ただのクライシス映画ではない、「いま」絶対に観るべき映画である。
けっこう強力な迫力映像!
原発テロを描いた社会性あるサスペンスエンタティメントは、1995年の東野圭吾作品にタイムリーな時事も織り込んで、手に汗握る迫力の展開 アッという間の138分でした。
やり場のない怒りや哀しみが、追いつめられ、狂気や凶器になってしまう危うさが痛みを伴って伝わってきました。
原発 "新陽" のドーム型は、あの風光明媚な地、敦賀原発がモデルと思われますが、國村準さん演じる所長の筋の通し方など、福島原発の故吉田所長へのオマージュのようにも思えます。
個性派俳優さんたちそれぞれ、淡々と光る仕事ぶりです。
強力な映像の迫力と共に、胸が締め付けられるような想いを、娯楽作というわかり易いカタチにして、とことん見せてくれています。
目を背けてはならない大切なものや、それに伴う痛み、さらにその先に見たいもの、あってほしいものまで伝えてくれているかのような見応えたっぷりの作品です。
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