海街diaryのレビュー・感想・評価
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「忖度」の修行のような映画!!
新海監督に「売れ線を集めれば売れて当たり前」と吹っ掛け、「そんなに容易ならやってみれば?」と反論された記憶も新しい是枝監督の先出しブーメラン映画だと思います。売れ線女優をこれでもかと詰め込み鎌倉の綺麗な映像でまったりできますが、脇役も有名俳優揃いなのでさすがに気が散ります。察してね‼という行間を読む修行のような台詞回しが終始退屈で、どう面白さを見出したら良いのかわかりませんでした。登場人物に対してのみならず、これをセンス良いと思って作っている是枝監督の気持ちも推し量らなければならないような気持ちになります。わざわざカンヌに出品して無冠だった本作が、2015年日本アカデミー賞作品賞だった事は多くの人が忘れているのではないでしょうか。過去に他作品も観ましたが、空気を読めよと強要してくるのが是枝ワールドなのではないでしょうか。フレッシュな広瀬すずは今となっては大変貴重ですし、長澤まさみの肢体が艶かしいです。
心が大事!
出演陣がとにかく豪華!
それでいて、お互いが干渉しない無機質な仕上がりになっているところがまた面白い。
舞台は鎌倉。
海の潮風を受ける平屋に住む3姉妹。
そこに腹違いの妹すずを引き取り4姉妹で暮らすことに。
大きなストーリーの展開はないが、鎌倉のゆったりとした情景とストーリーがマッチングするかのように静かな波を連想させる構成となっている。
どことなく物足りなさを感じながらも、すずは3人の姉の優しさに触れていき、次第に3姉妹に溶け込んでいく。
ストレスなく、なんだかしっぽりとした心の落ち着きが欲しい。
そんな時がこの作品を見るベストなタイミングなのかもしれない。
「人と人は心でつながる」ことを再認識し、鑑賞後の余韻を楽しんでほしい。
また、個人的には綾瀬はるかがしっかり者の長女役を演じていることで彼女がさらに好きになった。
広瀬すずの初々しい姿も今後大人になっていくことを考えると本作は貴重なものになるのではないだろうか。
エンタテインメントではないです 大好き
いいダシが出てる、滋味深い作品
観る前は「きれいな風景ときれいな女優さんを映している映画」ぐらいの印象しかもっていませんでした。
この美人4姉妹を観ているだけでも眼福だけど、鎌倉の豊かな生活の中で紡がれた経糸・緯糸がとてもきれいな人間模様をみせてくれ、2時間と少しのあいだ、じわじわと心が暖かくなるしあわせな時間でした。
キャスト含め画面に映っているモノすべてが美しく、まるでジブリ作品の実写化のような印象さえ受けました。
エバーグリーン、とはまさにこの作品のためにある表現でしょう。
「すず」役の広瀬すずが、わずかな思春期の間にみせるのであろう鮮やかなきらめきが端々から垣間見え、大器を予感。
そして、これまであまり彼女の作品を観ることがなかったのですが、やはり綾瀬はるかという女優さんは、まるで慈母のような微笑みをたたえ、みているだけで心を鷲づかみにされるような、綺麗というだけでは足りない凄みを感じさせられました。
そしてこの作品を創造して下さった是枝監督には、ただただ感謝、としか申し上げられません。こんなにも良作を生み出して頂き、ありがとうございます。
いわゆる映画らしいストーリーのアップダウンやドンパチを求める方にはこの作品の滋味深さは理解できないかもしれません。
淡々と描かれる日常の中に、じつは丁寧に下拵えをされたダシが効いているような、味わいと奥行きがこの作品からは伝わってくるよう。
10年後、いやむしろそれ以降にもう一度観直したとき、自分がこの作品に対しどんな風に感じるのか、今から楽しみです。
そして家族になる…
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