ソロモンの偽証 後篇・裁判のレビュー・感想・評価
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上手く纏めてはいる、しかし・・・
原作になく全編に付け加えられてるシーンで主人公の藤野が三宅と松子が苛められてるのを見ぬ振りをするところを自殺した柏木に責められるのが、藤野が裁判に踏み切る理由としては十分だと思う。
ずっと真面目にやって来た自信があったからこその選択と納得がいく。
だが、小説を読んでも思ったのだが柏木の死の真相を探るために随分と無理をしていると思った。例えば大出の父親が告発状に対して名誉棄損で訴えていて警察が動いていたとするならば、裁判まで行かなかったのではと思われる。
映画ではそういうところを上手く処理していたが、こちらとしては見ていてムズムズした。結局真相は中二病をこじらせた柏木の神原の心との無理心中という救えない結末だったのだが、この裁判に関わった登場人物たちは本当に納得がいったのだろうかと思う。
丁寧な秀作
宮部みゆきによるミステリー小説を二部作で映画化。その後篇。
保身からくる心の闇に目を背けず覚悟を育てて、勇気を体得し、”人間”を強くする学校内裁判。
積み重ねられた群像劇が帰結する判決とその後の展開に見応え!
丁寧に作りこまれていて好印象。
本作こそが偽善
全編に渡って観る者に「罪の手ざわり」を感じさせよう(或いは思い出させよう)とする明確な意図を感じるがそれこそが鼻に付く。そういうメッセージ(の・ようなもの)よりまずは映画として面白くすることを優先スベキ。『前篇・事件』がちゃんと面白かっただけに落胆
ゲームの逆転裁判のような感覚で徐々に真相が明らかになるがそれが本当に拍子抜け。自殺した少年の人間性に問題があり過ぎて俺も「死にたきゃ勝手に死ねよ!」と思った。まあこれも明らかに意図的なものだが…だからそれこそがムカつくって言ってんだよ!
観る者に「お前はどうだ?」と声高に言いつのるだけの説教臭い作品を観ると逆に考えたくなくなる。間違っても「考えさせられる」なんてことは絶対にない。口先だけの偽善者?いや俺は別に善者ぶってなんかねえ!
「俺を罰してくれ!」なんて言ってる奴がよっぽど偽善者なんじゃない?お前はキリストかよって話。偽キリスト者
最初に「罪の手ざわり」って書いたけどそれこそラストカット一発で観る者に突き付けてきた『罪の手ざわり』の鋭さたるや…
登場人物の行動原理が理解できなくなるともう心は離れていく一方。辛かったなあ…そういえば洗濯物干したまんまやとか夜食は何にしようかとかどうでもいいことを考えよった。でもスクリーンに映ることの方がそれ以上にどうでもよかった。『ソロモンの偽証 後篇・事件』は今のところ今年のワーストです
とにかくムカつくというか鼻に付くというか…そういう作品だった
ラストの余貴美子の台詞が糞寒かった。「今じゃこの学校ではイジメも自殺も起きてないんです」やって。理想論だとしても寒過ぎる。しかもイジメに関しては教師が把握できている範囲ってだけの話だろ?実はこの作品こそが偽善なんじゃないかと思った俺は悪いですか?でも俺は「俺を罰してくれ!」なんて言わないぜ!
『前篇・事件』の面白さはミステリーとかホラー的なものだったもんなあ…『後篇・裁判』は法廷ドラマとして本当に青臭かった
これはもう被害妄想の域かもしれんけどスクリーンから敵意のようなものすら感じた。とりあえず『前篇・事件』の評価も下方修正ですな
ソロモンの偽証 後篇・裁判』は映画としての見た目は現状邦画では最高峰なのは間違いない。だから余計タチが悪いと俺は思うわけです
原作未読です うーん....
原作未読です。
正直見終わった感想、うーん....って感じです。1つだけはっきりさせておくと決してミステリーではないです。ヒューマンミステリーという宣伝はいかがなものでしょうか。
前編では謎が謎を呼び、あれよあれよと迷宮に引き込まれました。後編でどのように解決していくのかと期待していたのですが....。特にそれぞれの謎が結びついて、あーそういうことだったのか!となるようなエピソードがありませんでした。それぞれの謎がほぼ独立して解けていく感じです。あーそれはそうだったのね、あれはこうだったのね、と1つ1つ淡々とわかっていくだけです。
あと本作のキーマンである柏木くん。過去に何があったのか描かれていない(いじめで不登校になっていたという説明のみだった)ので感情移入できませんでした。あれではただのサイコパスです。ただただめちゃくちゃ性格悪いやつにしか見えませんでした笑。
全体を通して詰めが甘いといった印象の作品でした。セブンイレブンも最近のデザインでしたし...
職人技!
えてして小説を原作とした映画は不満が残るが、この作品は満足させてもらった。どだい宮部みゆきの人物エピソードの多さをすべて入れるのは無理だし、仮に入れたとしても映画としてはうまく機能しないだろう。
ヒロインを視点においた主軸のぶれなさと、よくぞ見つけ育てた子役たちの未熟ながらも印象的な演技が作品を成功させている。
監督含め制作人がそうとう工夫をして子供たちを心理的に誘導(あるいは追いつめ)したと思われる。大人側の俳優陣もその現場の空気に引っ張られたのだろう。紋切型のキャラクターはこの映画に存在しない。
現実にを生きるにつかねばならぬ嘘に傷つく人々の様は本当に涙を誘う。
惜しまれるのはエンディングテーマがU2の曲だったことだ。
曲の意味を知らなければ作品の世界観にあっていないと感じる。
傑作!感想を分かち合いたい人へレビュー書きました。
ソロモンの偽証!
映像的に納得いかないとか、上映時間長すぎ?とか、
マイナスもあるのですが、
テーマ性や演技におけるプラスが大きく上回っているので
5.0満点です!
前編を見終えた時に、
「えっ、それくらいで、そんな心理になる?」と
主人公のショックの受け方に違和感あったのですが、
実は後編ではソコの回答がテーマとなって物語が進んでました。
謎の死を遂げた同級生の、「偽善者」と責める声&目が
この作品のポイントで、
前編で感じた違和感は、これらの説明不足によるものでした。
後編では、これらへの回答を意識した画が撮られています。
それは、彼自身と、彼の目に悩まされた主人公と担任、
それからこの作品のミステリーの鍵となる弁護士役の子が、
要所要所で「まばたきをしていない」演技で示されています。
そして、彼のいう、あるいはこの作品のいう「偽善者」とは
一体何であるか。
これについては、二十数年後にあたる現在の現場中学校校長が
唯一言葉にしています。
「心の声の蓋をすると、自分の見たいようにしか見えなくなる
(朝見た映画について夜にコメントを書いているので、
セリフはうろ覚えですみません。)」
ということです。
偽善に限ったことではないと思いますけどね!
さらに、ここからは推測ですが、
成島監督(あるいは原作の宮部みゆき氏?)は、
「そうしちゃうと、成長を止めるからやめときな。」と
言いたいんだと思います。
このように感じたのは、謎の死の彼が劇中で一番子供っぽいんです。
そう見える役者を選んでるんです。
彼は、おそらく彼自身も偽善に走ったことがあり、
成長を止めてしまったのです。
そして捻くれて、最終的には自殺。
当映画のポスターに「嘘つきは、大人のはじまり。」って
書いてあるのですが、これは、彼の捻くれや、
主人公や思春期学生の自己懐疑な気持ちを示していたんですね!
DVDでたら繰り返しみます。^_^
新手の詐欺
前半を公開日に観ておもしろいと感じ一ヶ月間待って、
ようやく今日見れました。金を返して欲しいです。
前半をみて、どんな展開か予測していたのに結局、神原という謎に包まれた男がキーだった!いや、そりゃそうなるわ。どこがミステリーだよ。こんな謎とけねえよ!
それに先生とかマスコミ完全に空気だし、、、肝心の裁判は誘導尋問の連発なんですけど。原作は読んでないので文句ありません。しかし六巻ある原作を大きな改編なしに映画化するのが無茶な話でしょう。
原作は未読の意見…
冒頭から生意気な事を言っちゃう。 映画作品は,様々な人の賛否両論がある事が非常に面白い‼️と私は感じるから,人の意見も聴いたり、こういう場のレビューなる事にも参加したがる人間であり&その意見を聴いて貰いたい所… そりゃ好み云々は色々あるだろうが,自分的?映画作品としての完成度は、高い❗️と思う。 演技云々はまだ学生だからとは言わない。個人的にも好きなキャストばかりの非常に素晴らしい演技力にも,えぇ感じに劣らずに(一寸持ち上げ過ぎ⁉️まっ,観終わった後は、それだけ満足した事を伝えたい!という意味も踏まえて…)頑張っていたんじゃないかなぁ〜^_^ ※文句ばかり探しても仕方がないとも思うし・・・
今回はかしわぎくんのキャラが爆発するような感じでした。個人的に前編...
今回はかしわぎくんのキャラが爆発するような感じでした。個人的に前編にあったような目を覆いたくなるような映像を期待していたのですが、そういうのもあまりなく。シリアスな雰囲気ですが、かしわぎくんのこじらせ具合が笑えてしまいました。
ソロモン王は言った「公平に判断ができる心が欲しい」と。
原作既読なので色々な違いは気になりましたが、映画としても小説にあった見所はあって良かったと思います。
ちなみに、ソロモンというタイトルは、ソロモン王から来ています。彼は神からなんでも願い事を叶えてあげようと言われた時、公平に判断ができる心が欲しいと言いました。これは劇中の生徒たちの心につながるものです。
裁判の必要性について、ここまでやらなければならなかったのか?に対してはここまでやる必要はない、というのが現実的な答えになるかと思います。ただし、作劇的な意味においては大いに意味のある設定であったと言えます。裁判を通じて、自分に不都合な真実、隠している秘密を、登場人物皆が暴露させることに違和感を与えない効果を生みます。また同時に、恐ろしい真実に挑む勇気を見せるということも、分かりやすく見せています。これが劇中の裁判の意味です。
偽証というのも、樹里というキャラクターが出した嘘の証言が代表ですが、登場人物各々が抱える罪の意識に対する向き合い方自体も、実は偽証に含まれます。元校長の隠蔽、元担任が柏木くんを面倒だと思ってたことそして、その死に安堵してしまったこと、主人公のいじめを見て見ぬ振りしたこと、そして神原くん、各々が罪の意識を抱き、秘密を持っている。
それを暴露し、真実に向き合う場面が、後半には描かれます。中学生だからこそ、描ける未来への決意。とてもいい映画です。
ちなみに、映画と原作の違い。非公開裁判シーンがない。柏木くんの有罪=自分を殺した殺人罪で裁く結末がなくなっている。電気屋のおじさんの一言で神原くんの正体が分かった原作と違い自力で真実に至っている。裁判の証人は大幅に減らされてる。
期待していた程ではなかった
前後編合わせての評価として2.0です。
原作読んでいません。だから純粋に映画としての評価です。
出演者の演技力とお涙頂戴の物語構成で鑑賞直後は感動していました。でも少し興奮から冷めて思い返してみるとこのように感じます。
プラスポイント
・なんといっても出演者の演技。主演の藤野涼子、神原くん役、大出くん役の3人は素晴らしかった。ミドルティーンの役者としては満点。
マイナスポイント
・キャラクターの背景や人格形成の掘り下げが浅いため、行動の動機が理解しづらい。そのため、例えば柏木くんのゲスさばかりが目についた。あれじゃ単にいじめられっ子のカマッテちゃんが相手にされなくてヤケ起こして飛び降りたようにしか見えない。
・演技に騙されがちだが、校内法廷を開くように仕向けた神原くんの動機もかなり中二病っぽい。
・担任の先生をビール瓶で殴りつけた隣の女、なぜ担任の先生を恨んでいたのか分からなかった。前編で何かあったっけ?それにこの先生が殴られてどうこうって、結局最後まで本筋に直接関係ないから必要ないと思うのだが?
・時々、カメラが揺れて見づらい。というか酔いそうになった。保健室のシーンと最後のグラウンドから校門を出るシーン。何らかの演出なのかもしれないが、視聴者を酔わせてどうする?
以上、良い点よりもアラが目立ちすぎです。
素直に感動したい人にはオススメ。
ゔーん
柏木くんって、いじめられっ子だと思ってたけど、同情出来ない。
自分がつらいからって、周りの人、しかも友達を傷つけるなんて、信じられない。
うるっと来てたけど、柏木くんのところでイライラした。
でも、時間がたって、冷静になったら、そこまで追い詰められてたんだと思った。原作にはそこまで書いてあるのかな。。
原作は読まないかな。
前編とのギャップが、、、
まぁまぁな感じ。
前編のクオリティーが高く、期待して後編公開日をまっていただけにチョット残念。
会釈のシーン多すぎっ!
今なら、前編も上映しているので同じ日に前編、後編を観てしまえばしっくりきそう。
裁判の必要はあったのか
※原作未読です。
学級裁判というインパクトだけで中身がまるで無い。いい話風にまとめられているが(それが宮部みゆき的とも言えるが)正直後編の裁判シーンはまるごと不要である。そもそも前後の藤野の赴任エピソードもまったく不要であり、焦点を柏木くんに向けなければこの話は終われないはずである。何故柏木くんはあんなにねじくれまくって不登校にまでなったのか?真犯人は柏木くんであり、裁判に参加していた両親も居たたまれなかったはずである。息子を救えなかったという点で一番絶望すべきも両親であり、そこに神原くんの過去エピソードが影響するのは辻褄が合わない。裁判など取っ払って、後編はいきなり柏木くん視点で描けば衝撃作としてもっと話題になっただろうにと思う。
後半は裁判シーン
前編が裁判に持って行くまでの藤野の苦悩とかなかなか瑞々しい演技でしたが後半は検事としてうってかわって凛々しさを感じさせる大人な演技が印象に残った。裁判シーンが多いので前編のノリで観ると物足りないかもしれないですが、それなりに面白かった。説教くさいとか、どこを観てそう言ってるのかしら?そんな感じはしませんでしたが…そういう人は一度ビデオでも借りて中学生日記でも観てはどうか。
柏木くんが
前編の、偽善者発言の時はそこまでなかったけど、後編のラストの柏木くんときたら、とんだ中二病少年。
神原くん、一緒に死ぬはめにならなくてよかった。
どうしてあんな柏木少年が生まれたのか、公衆電話の残る二箇所の謎は、とか気になるところはあるのですが、原作読めば解けるんでしょうか?
長い映画でしたが、文庫6冊分を思えばすごくまとめられたんじゃないかと思います。
子役の子たちのこれからの活躍も楽しみだし。
ただ、藤野涼子ちゃんがこれからあの名前を背負っていくのはプレッシャーじゃないかと思ってしまうけど。
もう一度最初からみたい
3月1日の前後編一気上映で見ました。
亡くなった柏木の邪悪さの描き方が足りないので、最後に少し違和感を感じるかもしれないが、原作の余分な部分をうまく刈り取り良い映画に仕上げてある。
ただ、津川雅彦の演技が物凄く浮いていて邪魔だった。
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