ソロモンの偽証 後篇・裁判のレビュー・感想・評価
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結局、普通の邦画
全くもって惜しい。鑑賞しながらこうした方がなとか、もう少しこうだったらとか反省しちゃう、そんな映画。脚本を語り部と聞き手を置くことで説明をスムーズにする構成は見事だったし、子供たちの瑞々しい芝居が成長していく様は物語と相まってぐっと胸に迫るものがあった。しかし、ただこれだけなんだよね。子供たちの成長物語が間違いなく基幹なはずなのに、道徳教科書のような紋切り型のセリフ、解釈は中学生はもちろん、アラフォーの私でさえ薄ら寒いものを感じざるを得ない。徹底的にセリフを現代語に改稿するだけで随分と違う印象になったんじゃないかな。そして、何と言ってもドラマ作りが下手過ぎる。リアリテイとドラマチックのバランスが悪すぎる。編集や脚本、芝居で煽ってこないからダラダラと物語が続いている印象を受けるし、見てる側も飽きてくる。結局、前後編を見てこれなら二部作にしないでも位の印象になってしまった。
最後にラスト、藤野と神原の裁判最終日のやり取りで神原の回想開けで藤野の背景が回想前と繋がってなかったのはワザと?もしそうじゃなかったら凡そプロの仕事と思えないね。頼む、ワザとであってくれ。
2部作にした事の弊害
原作を2時間に詰め込めれないという制作側の意図が裏目に出た感が強い。
前編であれだけ引き込まれたのに後編は、無駄に長さを感じてしまった。
ただ役者陣のオーラの消し方は凄い、皆さんただのおっさんと叔母さん
中学生達も中学生日記を思い出させる普通な子の起用には☆5つ
『ソロモン』って何かがわからないのは私だけ?
調べると深い意味があるんでしょうね。映画だけ観た私には、ソロモンというカタカナの意味が、わかりませんでした苦笑…。これから公開映画宣伝の最後に、前編を振り返る映像が軽く流れました。
前編を忘れないうち、早めに観ることをオススメします。
学生さんに観て欲しい。イジメや自殺について考えさせられる良作だと思います。
推理していく映画としてを強く期待すると、物足りなさがあるかもしれません。
泣いている方が結構いました。
前編で期待が高すぎたかな
前後編での半端な断絶が気になる
後編単体ではなく全体の評価として。
キャラクターの行動原理が若く未熟で中学生らしい勢いでストーリーを押し切る。
しかし、その勢いに比して、展開が間延びしているように感じられてしまうのは、裁判ということで淡々と進めているだけではなさそうに思う。
主人公涼子視点の話なので涼子のキャラクター掘り下げはされてるものの、事件の根幹に関わる神原や柏木ですら、ストーリー上で必要な部分を表面的になぞっただけに思える。それは中学生ゆえの短絡なのかもしれないが、ならば三宅親子を描きすぎてる感じが否めない。
そして、大人は全員脇役だからと言わんばかりの適当な扱いすぎて、校長の生徒評価や、担任女性教師の変化や展開、テレビ関係者や報道の放置っぷりに違和感がある。
大人キャラクターにある前後編での断絶が、事件と裁判の切り分けで意図されたものなのであれば、校長や担任教師のその後もばっさりやっても良かった気もする。
大出の手下二人はばっさり切ってるんだしできなかったことはないと思うのだが。
その辺りの意図がわからず、大人になった涼子の回想で語る形式なことに意味を感じない。
涼子の主観的な話としてなら脇の大人を描きすぎてるし、大人になった現在と当時の大人の対比としては描写が足りない。
締めの現校長との会話も、どうまとめたかったのかわからずすっきりしなかった。
事件の真相と裁判の結末がちゃんと落ちた分、一層。
原作の戦闘力と子役の力で高い質ではあるものの、前後編の映画の作りとしては疑問が残る。星2.5。
何とも言えない結末
渦巻く感情は
宮部みゆきさんの香りがしましたよ。
レビューが賛否両論で割れていたので、あまり期待せずに観ましたが、そのせいもあってか私は期待を裏切られたとは感じませんでした。
本を敢えて読んでいなかったのですが、たしかに原作の方がよりエピソードも多いだろうし、割愛されている部分も多いだろうと想像出来る部分もありました。
しかし、この映画からたしかに宮部みゆきさんの香りが感じられましたし、『読んでみたい』と思えました。
完璧な被害者も完璧な加害者もいない当事者達と、無意識の完全なる加害者『噂や思い込み、先入観』の戦い。
勧善懲悪ではない日本的な映画だと思いました。
これはサスペンスであっても、自分の中に答えを見つけるサスペンスなんじゃないかと思います。
新人さんたちは演技力としては難があっても、この設定は若くなくちゃ出来ない『学校内裁判』というものの勢いを、新人さんだからこそ精一杯という勢いで説得力を与えていたと思います。彼等じゃなきゃ出来なかったんじゃないかと思えます。
この映画を観て私は『良かった』と思っています。
ちなみに、『ソロモン』とは古代イスラエルの王さまです。神に盛大なささげものをしたことで、神がソロモンの夢枕に立ち、「何でも願うものを与えよう」というと、ソロモンは知恵を求めました。神はこれを喜び、多くのものを与えることを約束しました。ここからソロモンは知恵者のシンボルとなり、ソロモンが子供のことで争う2人の女の一件で賢明な判断を示した逸話は広く世界に伝わり、後に江戸時代の大岡裁きの話にも取り込まれました。
このことから、長きにわたってユダヤ教の伝承ではソロモンは知恵文学の著者とされています。
原作未読。前編と違い盛り上がりがない。裏切られる展開もなく淡々と進...
原作未読。前編と違い盛り上がりがない。裏切られる展開もなく淡々と進む。役者が中学生だから仕方ないとは思うが棒読みが酷い。目力で演技力のなさをカバーしてる印象。中学生の真っ直ぐな気持ちとそれを受け入れる大人、理解できない展開に冷めた。柏木くん、松子ちゃんの両親はそれでいいんですかと聞きたくなる。最後の尾野真千子さんは必要だったのか。尾野さんをだすなら他の主要人物のその後もだして欲しかった。
涙!前後編 通して観てみたい。
期待しすぎたかな!?(*´~`)
予定調和な展開と、予想を裏切る人間ドラマ。
【賛否両論チェック】
賛:“同級生の死”に端を発した事件を、大人に巻かれてうやむやにせず、臆することなく自分達の手で明らかにしていく主人公の強さに心打たれる。
否:謎解き要素はほとんどないので、ミステリー好きには消化不良かも。登場人物達の言動にも、なかなか共感しにくい。
前作までの流れは冒頭で説明してくれるので、最悪予備知識がなくても大丈夫そうです。前作に引き続き、事件そのものの謎というよりは、それにまつわる人間関係の「何故?何のために?」という部分の謎が、裁判を通して明らかになっていきます。大人や世間からの圧力に負けず、「無理だ」という言葉にも挫けずに、真実を追い求め続ける主人公達の姿に、中学生だからこそ持てる純粋な心を感じ取ることが出来ます。反面、登場人物達の行動の中には共感しにくい部分も多く、なかなか感動はしにくい作品かもしれません。
ミステリーというよりは、どちらかというと人間ドラマをじっくりと観たい方に、是非オススメです。
後篇見てきましたー この作品は・・・
中学生向け
「嘘つきは大人の始まり」の意味
全267分は少々長い
校内裁判が、思いの外臨場感があり、尋問も的確で進行にも違和感はない。
神原和彦が、本筋から逸れて大出俊次の過去の悪事を追求していくところは、特に迫力がある。
ただ、逆に言うとそこがピークになってしまい、柏木卓也の自殺や浅井松子による告発文などにまつわる真相などは余韻程度に感じられてしまう。
やっぱり原作が好き。
この原作の弱点は、柏木卓也(望月歩)の死亡事件に他殺の線はまったくないのに、告発状のせいで大出俊次(清水尋也)が名指しされ大騒動になり、学校内裁判に至る。しかもその告発状は三宅樹里(石井杏奈)のでっち上げということもわかっている。
いわば二重のハードルである。
この裁判は茶番ではないか。
真辺克彦脚本、成島出監督が選択したのは、この裁判が、藤野涼子(藤野涼子)、神原和彦(板垣瑞生)の贖罪となるというストーリーラインであった。
原作では、柏木卓也の奥深い悩みも描写され、陪審員たちもそこを見ようとした評決を下す。
どちらがいい悪いの問題ではなく、もはや好き嫌いの話である。
原作を読んだときに、これは書きたいことを書きたいように、枚数を気にせず書いたものだと感じた。すべての登場人物に作者の愛を込めた小説だったのだ。
原作を知らずに映画を見ると、柏木卓也はとんでもない自己中男に見えるのではないか。もっというとモンスターに見えたのではないか。
映画の作り手は、そこを犠牲にして、藤野涼子、神原和彦よりのドラマにしたてた。
それでも泣かせるシーンはいっぱいあったし、それぞれに希望のもてる終わりになったとは思う。
それに、大量に輩出した若い役者たちの今後の活躍も期待できる。
本作の映画化は、それだけでも値打ちがある。
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