世界一美しいボルドーの秘密

ワインは単に味を楽しむだけでなく、
投機や投資の対象であることは知っていたが
中国の経済成長によってどうマーケットが変わっていったのか、当時の視点で描いたミステリー。
まあ、西洋視点な視点なので、アジア人はブランド志向でワインのことを理解もしていないのに、金で牛耳っているような描かれ方がちょっと鼻についてしまうが、シャトーも結局、そこをマーケットとしてるんだからどっちもどっちかな。ワイン好きの庶民は別の視点で愉しむべきかな。

お気に入りだった廉価版：ラフィット・ロートシルトのセカンドワイン「カリュアード」が、なぜだかすごく高くなってしまって買えなくなった訳がわかった。

理由がわかってがっかりではあるが、マーケティングと食文化、そして流通のグローバル化の中で軋み音を立てている東西世界の現状を見せてくれる優れたルポだ。

美しいブドウ畑と思いの外川幅が広いガロンド川、そしてシャトーのオーナーやディレクターの動いている様には思わず膝を乗り出して画面に見いる。

元ワイナリー勤めの身としては昨今のフランスワイン事情にドキドキのDVD鑑賞であった。

邦題がミスリーディング．中国人の動きがマーケットやワイン文化を歪めている現状を示すドキュメンタリー．スコッチ・モルト・ウィスキーも似たような経緯で高騰してるんだよなぁ…