パワー・ゲーム : 特集
ハリソン・フォード VS ゲイリー・オールドマン、2大巨頭激突!
そこに、若手注目株リアム・ヘムズワースが挑む!!
社畜のままでは終わらない──これぞ一発逆転ビジネス・サスペンス!
ハリソン・フォードとゲイリー・オールドマン──ハリウッドを代表する2大スターが、「エアフォース・ワン」以来17年ぶりにスクリーンで激突する。技術開発競争がますますし烈さを極めるIT業界を舞台に、2大カリスマ経営者の企業戦争と、それに巻き込まれる若手社員の姿を描く「パワー・ゲーム」(11月15日公開)は、働く人ほど注目のビジネス・サスペンスだ。
■「エアフォース・ワン」以来17年ぶりとなる《フォード VS オールドマン》
気鋭の若手俳優を交えて“あの対決”がさらに激化する!
「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」シリーズのハリソン・フォードと、「レオン」「ダークナイト」シリーズのゲイリー・オールドマン。片やヒーロー役としてハリウッド大作をけん引してきた大スター、片や、大作からインディペンデント作品まで強烈な存在感を放ってきた個性派スターと、長らく映画を楽しんできた人にとっては圧倒的な信頼感と人気を誇る2人が、「エアフォース・ワン」以来17年ぶりとなる共演を果たしたサスペンスの登場だ。
「エアフォース・ワン」では、大統領専用機をハイジャックしたオールドマン演じるテロリストにフォード扮する大統領がたったひとりで立ち向かったが、今作「パワー・ゲーム」では、たもとを分かった巨大IT企業のカリスマ経営者をそれぞれが演じ、企業の生き残りを懸けた壮絶な戦いを繰り広げる。
知略と謀略を張りめぐらせたこの“対決”に巻き込まれるのが、「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワースの弟で、「ハンガー・ゲーム」シリーズや「エクスペンダブルズ2」で活躍するリアム・ヘムズワース。オールドマン扮するワイアットの部下でありながら、弱みを握られたことから産業スパイとしてフォード演じるゴダードが支配する巨大企業へ潜り込み、2人の対決をさらに激化させるのだ。
ゴダード(フォード)とワイアット(オールドマン)、果たして勝ち残るのはどちらか、そしてアダム(ヘムズワース)は2人を出し抜いて大逆転を収めることができるのか。トレンドが目まぐるしく変わるIT業界を舞台に、サイバー犯罪や個人のプライバシーを丸裸にする監視社会など近年の問題も盛り込み、スリルが否が応でも高まっていく。
■若手も中堅も管理職も──全ビジネスマン必見!
ビジネスシーンで生き残りたいなら、本作からココを盗め!
巨大企業のサバイバル合戦に巻き込まれた若者の苦闘を描く本作だが、「我々とは別世界のサスペンス」と眺めてばかりはいられない。主人公の若手ビジネスマンはもちろん、2人のカリスマ経営者の振る舞いからは、組織における生き残りのためのヒントや、参考にしたいビジネス哲学が読み取れるのだ。若手、中堅、管理職ほか会社勤めしている社会人にとって、盗みたいポイントはここだ。
大きな会社に入社してそれで安心と、知らず知らずに思ってはいないだろうか。今いる会社で自分は何をしたかったのか、のし上がろうとする野心はまだあるのか……。
起業家精神に満ちた主人公アダムの野心が、入社した際のフレッシュな気持ちを呼び起こしてくれる。
野心的なアダムが、ワイアットに対する事業プレゼンで語るセリフ。
改善されない待遇に業を煮やし、独善的なカリスマ経営者に直訴するシーンだが、正しいことには年齢も役職も関係はない。経営者が相手でも物怖じせずにぶつかっていく姿に刺激されることうけあいだ。
ワイアットに産業スパイとして潜り込むことを依頼されたアダムは、もうひとりのカリスマ経営者ゴダードの懐に入り込むため、徹底的なトレーニングを受ける。
その際に告げられるのがこのセリフ。いくら内面が素晴らしくても、まずは自分に関心を抱かせなければ意味がない。何はともあれ、まずは“見た目”なのだ。
アダムの訓練シーンでは、前項以外にもワイアットの企業哲学が語られるシーンが登場する。
自分の知らないところで雇われた仕立屋を部屋から追い出す場面だが、現在のビジネスシーンでは、いかに情報を守るかの重要度が増している。いかなる時・場所、それがたとえ自宅であっても、絶対に気を抜いてはいけないという忠告だ。
対する、ゴダードのビジネス哲学が垣間見られるのがこのセリフ。
元はワイアットを見出して、ともに製品開発をしてきたのがゴダード。真の社会貢献のためなら、私利私欲にはとらわれずに、たとえライバルであっても手を組むのが彼の姿勢。電気自動車のテスラ・モーターズの経営者、イーロン・マスクがモデルとも。
こちらもゴダードのセリフ。有能な部下として成果を上げたアダムに対して、ハイパワーのスポーツカーを与えた際に口にする。
「大きな力には大きな責任が伴う」は「スパイダーマン」でも語られるが、成功者は、成功したことで得られる権力や富を、それ相応の身分とマナーに沿って使わなければならないことを示している。
ゴダードの新型スマホの開発コンセプトがこれ。
情報化社会が発達し、個人の情報があらゆるところに拡散していけばいくほど、どこかの企業にその情報の管理を委ねるのではなく、手元に置いて、自分で集中管理したくなるのが人間。体調管理までを任せた自分のすべてがそこにあることで、自分が何者であるかを把握できて安心できるという考えだ。多面的な思考の参考になる。
迷ったら初心に立ち返れ。アダムが戦いの中でつかむものが、見ている我々にそれを教えてくれる。
誰もが「こんな人になりたい」という自分だけのヒーローを持っていたはずで、それは日々働くモチベーションにもつながっている。今の自分と、抱いていた初心にずれはないかという確認は、どの年代にも必要なことに違いない。
■「ソーシャル・ネットワーク」「ウォール街」、そして「パワー・ゲーム」──
“ビジネスもの”は、サラリーマンのあなたにこそ響くジャンル!
リアルな社会を舞台にした“ビジネスもの”は、見る者が住む世界とどこかでつながっているのが定番だ。それだけに没入度や感情移入度も高く、なかには「自分の働いている業界だ!」と驚く作品にも出会える。たとえ描く業界が違っても、社会で生き抜いたり、成功していくために必要なスキルは共通。会社勤めのサラリーマンほど、自分にも応用できるかもしれないという視点で、スリルも興奮も味わえる必見ジャンルなのだ。
同業他社とのしのぎを削る開発競争やシェア争い、いかにして組織の中でのし上がっていくかという処世術や帝王学の本質が、サスペンス映画というスタイルで描かれていく。命のやり取りまではフィクションならではの描写だが、データのセキュリティやプライバシーに関する問題は、情報化社会・監視社会で企業活動する人々に対する警鐘だ。