ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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まずWOWOWのドラマを先に視聴し、次に本作に入った。 主演の藤野...
まずWOWOWのドラマを先に視聴し、次に本作に入った。
主演の藤野涼子は本作がデビュー作らしいが、堂々たる演技だった。
また、唯一映画とドラマ両方に出演した富田望生だが、いずれも全く同じ役を演じていたのが興味深い。
異議あり!
後編が気になりすぎる!一気見推奨。
雪の降る冬の日、中学生が学校の屋上から飛び降りた。事件か事故か自殺か。
警察の捜査の結果自殺と断定されるが、その後学校やマスコミに告発状が届く。柏木くん(自殺した少年)は自殺ではなく、犯人は大出くんだ、と。
マスコミでも話題となり学校はいじめの自殺を隠蔽していると世間や保護者は騒ぎ出す。
柏木くんの担任の先生や学校の校長先生は責任をとって辞任まで追い込まれる。
そんな中柏木くんの遺体を最初に発見した藤野さんと野田くんでこの事件の真実を知りたいと思うようになり、
柏木くんの友達だったという他校の神原くんの協力もあり、学校内裁判をやることを決意する。
警察は自殺と断定したため捜査は終了している。中学生の子どもたちだけで、その日の関係者のアリバイなどを探っていく。
また、自殺(とされている)した柏木くんだけでなく、告発状を出した三宅さんに協力した浅井さんもその後交通事故で亡くなってしまう。
柏木くんの担任の新任教師は隣人から嫌がらせを受けていて告発状を勝手に捨てられていた。受け取ったはずなのに捨てた、と濡れ衣をきせられて、自殺の事件だけではない別の事件もからんでいく。
登場人物それぞれに背景があり、悲しいいじめの連鎖を生んでいく。
学校内裁判に向けて準備を進めていくが、それをよく思わない先生もいて、先生とも対立する主人公たち。容疑者となっている大出くんの説得も時間がかかっている。大出くんを説得する際に神原くんも自分の生い立ちを話す。自分の父が母を殺したことを。
そんな中三宅さんは第二の告発状をマスコミ宛に作成していたが母親に見つかってしまう…。
それで前編終了…!続きが気になりすぎる!こんなに続編が見たくなる映画はいつぶりだろうか。
後編への期待が膨らむ終わり方。
いじめのシーンなど息がつまるシーンが多くて悲しい気持ちになる。。
中学生の子どもたちだけで、大人たちよりも一生懸命にがんばっている姿をみて心が打たれる。
真実は?
前編は危なっかしい内容、後編の展開に期待
総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
何でも大規模な配役試験を経て中学生役の出演者を選んだらしく、出演者が良い。このような作品だと事務所のごり押しとか映画会社の宣伝効果のための人気取りを優先して、知名度はあってもとかく配役とは異なる大人な年齢の役者や実力のない役者が無理やり中学生を演じていてしっくりとこないことが多い。
しかし本作では配役とほぼ同じ年齢の役者にしっかりと演技をさせていて、まずそこが評価出来た。これによってまだ大人になり切れていない中学生が直面する学校生活の数々の問題に苦しむ様子が自然に理解出来る。
この前半での物語は危なっかしさが目立った。告白状だけでは信用がおけず真実がわかるものではないし、告発状を受け取ったとされる担任の教師は受け取ったのにそれを破って破棄したと調査もされずに決めつけられているし、とても出鱈目な状態で話が進んでいた。それでいて校長の津崎は真実を追求しようとしないまま事なかれ主義で無責任だし、事件後の学校側の対応も不誠実だった。これでは何が真実でどうなっているのか、誰も納得できるものではない。
だから主人公の涼子が学校を信頼せず真実を追求しようとするという流れは理解できる。また優等生涼子自身も完璧とは程遠くて自らの行為に呵責を感じているのも良い。なかなか凝った設定で、多くの登場人物がそれぞれの事情と背景があるというのが、物語を複雑にして簡単には終わらせないということを暗示している。
それにしても生徒による裁判というのはどうなのだろうか。それなりに能力が無ければ裁判は不完全で不公平なままになってしまうし、そうなればそれこそ冤罪とか反対に有罪の人を無罪にしてしまうとか間違った方向に進んでしまいがちだ。本来なら出席するべきはずの人も、わざわざそのような裁判に出席する必要など無いと考える人もいるだろうし、証拠と情報だって警察は公開してくれないだろう。かなり無理があるような気もするが、どうなるのかとりあえず後編を観てみたい。
前篇はむちゃくちゃ面白い!
デビュー作とは思えない堂々とした演技
中学生の頃の独特の正義感
これだけ登場人物がいるのに全く飽きなくて、見れば見るほど作品に引き込まれていく、こういう作品は初めてでした。
中学生役は板垣瑞生さん、石井杏奈さん、清水尋也さん、望月歩さん、富田望生さん、前田航基さん、若林時英さんといった今をときめく若手ばかりで、特に主演で役名を芸名にされた藤野涼子さんは主役に選ばれただけある素晴らしい演技です。
中学生ながら大人と張り合えるだけの強い姿がとにかくかっこよい。中学生頃の独特の正義感、自主性と大人のある意味子供のような隠蔽との戦い。
名優たちの怪演も見どころです。
この感じだと間違えなく原作小説も面白いと思うので、是非読んでみたいのと、すぐに観れなくて残念ですが、後編も観たいと思います。
ソロモンは誰?
【今や絶滅危惧種になってしまった邦画前後編作 だが、併せて4時間半観る価値は十分過ぎる程ある作品】
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