ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

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劇場公開日:

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

解説

「ファミリー・ツリー」「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペイン監督が、頑固者の父親と、そんな父とは距離を置いて生きてきた息子が、旅を通して心を通わせる姿をモノクロームの映像で描いたロードムービー。モンタナ州に暮らす大酒飲みで頑固な老人ウディのもとに、100万ドルを贈呈するという明らかに胡散臭い手紙が届く。すっかり信じ込んでしまったウディは、妻や周囲の声にも耳を貸さず、歩いてでも賞金をもらいにいくと言って聞かない。そんな父を見かねた息子のデイビッドは、無駄骨と分かりつつも父を車に乗せてネブラスカ州を目指すが、途中で立ち寄ったウディの故郷で両親の意外な過去を知る。ウディを演じた主演のブルース・ダーンが、2013年・第66回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。

2013年製作/115分/G/アメリカ
原題または英題:Nebraska
配給:ロングライド
劇場公開日:2014年2月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第71回 ゴールデングローブ賞(2014年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ブルース・ダーン
最優秀助演女優賞 ジューン・スキッブ
最優秀監督賞 アレクサンダー・ペイン
最優秀脚本賞 ボブ・ネルソン

第66回 カンヌ国際映画祭(2013年)

受賞

コンペティション部門
男優賞 ブルース・ダーン

出品

コンペティション部門
出品作品 アレクサンダー・ペイン
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映画レビュー

0.5グーはいけない、グーは

2014年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

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しんざん

4.0【”お前たちのためだ。何か遺したかったんだ。”と老いた父は言った。息子が老いた父をネブラスカへ連れて行く中で、若き日の父の人生を知り、ある恩返しをする様を温かいトーンで描いたロードムービーの逸品。】

2024年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

ー アレクサンダー・ペイン監督の作品は、派手さは無いが家族の絆を温かい視点で描くスタイルが多いと思う。そして、私はそういう作品が好みである。
  人間の家族を想う善性が、沁み出ているからである。ー

■モンタナ州に暮らす頑固老人ウディ・グラント(ブルース・ダーン)は、インチキの100万ドルの当選通知を信じ、ネブラスカへ賞金を取りに行くと言って高速道路を歩き出す。
 それを見かねた二男のデイビッド(ウィル・フォーテ)は、呆れながらも、ウディを車に乗せてネブラスカへの旅に父と出る。
 そして途中で立ち寄ったウディの故郷で、知らなかった両親の過去に触れ、又、父の真意を知り、デイビッドは父に、ある恩返しをする。

◆感想

・今作で、ブルース・ダーン演じる頑固老人ウディ・グラントは、大酒飲みで妻からも小言を言われつつ、人生を歩んできた男として描かれる。
 だが、アレクサンダー・ペイン監督はそんな彼を、温かい視点で描いている。
 良く考えれば、ウディは長年妻と暮らしてきて、長男ロス(ボブ・オデンカーク)とウディを立派に育て上げたのであるから、立派なモノなのである。

・旅に出るまで何となく距離を置いていたデイビッドが、父を連れて明らかにインチキな100万ドルの当選通知先に連れて行くのは、そんな父が心配であったからであろう。デイビッドの劇中、不器用ながらも父を大切にする姿が、ジンワリと沁みる。
 やや、認知症気味ではないかと思われるウディが夜中に出掛け、額に裂傷を負った時に看病し、亡くした入歯を一緒に探す姿。

・途中で、ウディの妻ケイト・グラント(ジューン・スキッブ)と、長男ロスも合流して、ウディとケイトが若き日に過ごした町を訪れるシーンが良い。
 且つて住んでいた家は、廃墟になっており、伯母さんの家に立ち寄ると、親類が多数集っている。皆、ウディが100万ドルに当たったと知っているからである。

・そして、数名の知り合いは、昔ウディに色々世話をしたと言って、お金をせびってくるのである。
 そんな中、デイビッドは、ウディが母以外の女性を想っていた事や、幼い兄弟が亡くなっていた事などを知って行くのである。

■いつものように、バーでビールを飲んだ帰りに、ウディとデイビッドは黒い目立ち帽を被った強盗に襲われ、100万ドルの当選通知を奪われる。だが、その泥棒は太った体格から直ぐに親戚の口の悪い兄弟と分かる。そして、その当選通知はウディに金をせびってきた昔の知り合いの男に渡されている。
 ウディはその男に揶揄われながらも、その当選通知を大事にしまいデイビッドはその男にパンチを喰らわすのである。
 そして、100万ドルを貰ったら新品のトラック買うと言っていたエディは初めて真意を口にするのである。
 ”お前たちのためだ。何か遺したかったんだ。”

<その言葉を聞いた、デイビッドが父ウディの為に行った事が粋である。
 それは、自分の車を売り、中古だが新品同様のトラックを買い、盗まれたコンプレッサを買い、ウディが若き頃に過ごした町の手前で父に運転を替わるのである。
 澄ましながらも、得意げにトラックを運転するウディの表情が良い。それまでしょぼくれていたエディとは違う姿を名優ブルース・ダーンが、抑制した演技で見せるのである。
 今作は、アレクサンダー・ペイン監督が、距離を置いていた父子の道中を温かくもユーモラスに綴ったロードムービーの逸品なのである。>

■追記
 私の好きなロックバンドであるエレファントカシマシの14枚目のアルバム「扉」の中の収録曲の中に「地元の朝」という曲がある。
 昔から好きな曲だが、実家の両親の家を訪れる時にいつも脳内に流れる歌詞がある。
 ”二親に会いに行こう。一年振りさ。・・。玄関の前で奮い立って笑顔を作った。母は喜びと心配を綯交ぜた表情で見ていた。・・。父はすごく嬉しそうに迎えてくれた。・・。
 二親とも既に七十に近いんだ。・・。二親に捧げられし愛を、一体どうやって返そうか。返そうか。”
 いつ聴いても、答えは出ない。旅行に連れて行く?温泉へ連れて行く?親に返す恩返しとは、そんな事ではないと私は思うのである。

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NOBU

5.0孝行したい時に親は無し

2023年12月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「観てからレビューまで時間がかかった映画」
その我がランキングの上位に位置する本作です。
― あまりにもこの父親の容貌と、二人の息子のあり様が、身につまされる、我が身に重なる光景だったもので。

無駄足と知りながら、ボケが始まったお父さんと旅に出かける次男坊のロード・ムービー。

僕は、この映画に驚き、
弟たちにはこの映画の存在をすぐに知らせました
「パパにそっくりな父親役が出ているから」と。
忙しくしている弟たちは観てくれただろうか?
特に父親と折り合いの悪かったすぐ下の弟は。

後悔先に立たずです。
赤ん坊だった、手のかかる子供だった僕たちの事を、苦労し、試行錯誤しながら育ててくれた父親に
恩返ししたいのならば、
観ておくべき映画でしょう。

老人に手がかかるのは当たり前。
世話をするのは幸せな時間。

無駄とは思わずに我々を育ててくれたのは、他ならぬ、今は年老いた父親でした。

(コメント欄に続く)

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きりん

4.0自分は50半ばで80の父がいるので、共感できたかもしれない。最後は...

2022年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

自分は50半ばで80の父がいるので、共感できたかもしれない。最後はよかったと思います。

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ひぐらし