ー いやあ、今作前半はクスクス笑えて、後半の展開はムッチャ沁みる作品です。当時から歌手としてスターのオム・ジョンファさんの冴えない主婦からアイドルに変身する魅力と、大ブレイク直前の、今や韓国映画界大スターの若きファン・ジョンミンさんの魅力が、炸裂しています。-
■かつては街のマドンナ的存在として青春時代を過ごしていたジョンファ(オム・ジョンファ)。現在は冴えないが人権弁護士として良心的な弁護費用で頑張るジョンミン(ファン・ジョンミン)の妻として平凡な日々を送っていた。けれど、そんな母の姿を見て娘からは”ママみたいになりたくない!”と言われちゃってしょげるジョンファ
そんななか、彼女にダンス歌手になれる一大チャンスが訪れる。しかし、夫が弱小野党のソウル市長候補として出馬することになり、イキナリピンチが訪れるのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・イキナリ、役名がオム・ジョンファさんはオム・ジョンファ。ファン・ジョンミンさんはファン・ジョンミンというのが笑える。
だが、知っている方も多いかもしれないが、ファン・ジョンミンさんは「人質 韓国トップスター誘拐事件」の役名もファン・ジョンミンなのである。
・ジョンファとジョンミンの出会いが、小学生時代というエピソードも笑える。見られちゃったのね、小さいおちんちん・・。
・で、二人は結婚するのだが、オム・ジョンファさんは娘に”ママみたいになりたくない!”と言われて、夢だった歌手の座を目指すのだが、この辺りのシーンも可笑しいのである。
■でもね、専業主婦だって立派な仕事なんだと、私は思うのだけどねえ。知ってる?専業主婦の平均労働時間を時給換算と平均的ボーナス賃金を加算すると、1000万を超えるんだよ。それだけ長時間働いているんだよね。立派だと思うのだけどね。
・人の好いファン・ジョンミンさんは、意図せぬ良い人になって、弱小野党のソウル市長候補に党を変えたい思いの或る親友から頼まれてなるのだが、オム・ジョンファも漸くひょんなことからアイドルグループの一員になるのである。
で、歌がムッチャ上手いので一気にセンター扱いになるのである。マア、トップスターのオム・ジョンファさんだからねえ、歌は上手いよね。クスクス。
・けれども、オム・ジョンファさんが事務所のマネージャーに言い寄られるシーンを写真に撮られちゃったりして、ファン・ジョンミンさんは大ピンチになるのだが、ここで彼が党員たちの前で行ったスピーチが素晴しいんだよね。
”妻は、私が司法試験に合格するまでの無職だった7年間、働いて支えてくれました・・。”それを聞いたオム・ジョンファさんたちは事務所の車で会場に乗り付けて、応援するためにキラキラの衣装で歌うのである。
<今作は、中盤までクスクス笑えるが、後半でソウル市長候補ファン・ジョンミン演じるファン・ジョンミンが一般民衆に妻の有難さを語るシーンが、ムッチャ沁みる逸品です。
働く女性や(もちろん、専業主婦含むである。)ちょこっと出て来る同性愛者のマ・ドンソクも頷きながら聞いているソウル市長候補ファン・ジョンミンの一般市民の目線で口にするメッセージの数々が、ムッチャ沁みる逸品なのです。>