劇場公開日 2014年3月15日

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あなたを抱きしめる日までのレビュー・感想・評価

全54件中、41~54件目を表示

4.0お母さん、ありがとう!って素直に感謝を伝えたい気持ちになる映画だよな~

2014年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

怖い

今年のアカデミー賞候補作品や、最近の映画は何故か実話を基に描いているといった作品が非常に多く目立って来ている様に思う。
正に人間が頭で創り出した嘘の話より、現実の人生の方がリアルでよりドラマチックで見応え充分にあると言う事の表れなのだろうか?
時代は何か、生身の人間が日々経験した本当の生活感の有る出来事の方が、理想の生き方を描いた感動巨編より、遥かに共感を憶え、感情移入出来ると言う心境にシフトしてきているのではないだろうか?

本作「あなたを抱きしめる日まで」を観ても、これがアイルランドで現実に有った話だとはとても信じられないショッキングな出来事だ。
特に、このラストシーンでは、もしも自分がこの初老のフィロミナであったのなら決して彼女のような、勇気有る赦しをすることなど出来ないと思うのだ。
しかし、自己の人生は現実として、結果の良し悪しに無関係に受け入れなくてはならないと言う事実の現実の壁がある。

現在から50年以上も前の事件なので、今ではこんな現実は改善されているだろう事を願っているのだが、修道院と言う世間から隔離された閉鎖社会の中では、こんな出来事が起こってしまう現実があるのかも知れない。
人を救う筈の宗教が、時に人を縛り付け、裁き、傷付けてしまうなど、余りにも教義を厳守しよう試みる事で、その信仰が掲げている愛と許しの精神が、原理主義に因って退けられてしまう恐さがこの作品から滲み出ていた。

しかし、ジュディ・デンチがこの映画の初老のフィロミナを演じている事で、何故か暗く陰鬱に作品が成らずに、年老いた田舎暮らしのおばちゃんの純な気持ちが切々と観客に響いて来る立派な作品だった。
養子に出した息子にどうしても再会したくなった老婆?の心境も、アメリカに行く事になり、事態が現実化する事で不安に思う事など、様々に揺れ動く母心を余すところなく熱演している点が素晴らしい。

特にクリスチャンである自分は、信仰生活と家族、そして自分の人生と神様との関係等々様々に考えさせられるところの多い作品だった。

それにしても子供を想う母心とは有り難いものだ。母の日も来月に控えている。
貴方の大切な家族と共に、この映画を観て、家族の在り方について、家族の絆を新たに強くする為にも、この映画を未だ観ていない方には、お薦めしたい!
「おかあさん、ありがとう!」って言葉にしたくなるそんな映画でしたね!

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ryuu topiann

3.5ジュディ・デンチとスティーヴ・クーガン、ふたりの巧さに尽きる

2014年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

私は、フィロミナが奪われた息子と同じ1952年の生まれだ。フィロミナと母の年齢も数歳しか違わない。現在の母親の健康状態や体力を思うと、物語となる12年前(2002年)、フィロミナが自力で息子の消息を辿るのは最後のチャンスだったといえるだろう。

ほとんどキャリアのないソフィー・ケネディ・クラークが演じる若き日のフィロミナと、大ベテランのジュディ・デンチが演じる50年後のフィロミナが違和感なく繋がる。50年間、長く胸に仕舞い続けた想いへの贖罪がテーマだけに、この女優二人によるフィロミナの時間的な繋がりは作品のデキを大きく左右する。

カトリック教徒のフィロミナは、起きたことの責任は自分にあり、すべての罪を自分が背負うタイプ。一方、彼女とともに息子を探す記者のマーティンは信仰心を持たず、皮肉屋で簡単に人を信じない。このまったく価値観の違う二人が、少しずつ打ち解けていくところが、息子の消息を解明する本筋とは別の見どころとなる。

暗い過去を背負ってはいても、ロマンス小説で100万年に一度の奇跡の出会いに心をときめかすフィロミナ。人は過去と現在を切り離して過ごせるものなのだと改めて感じる。
フィロミナがロマンス小説のあらすじをマーティンに話して聞かせるシーンが楽しい。

マーティンはギネス(ビール)が好きなキャラクターなんだと思って観ていたら、これが大きな伏線だったとは・・・。

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マスター@だんだん

4.0とてつもなく切ないのにチャーミング

2014年4月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

重たいストーリーの中でジュディ・ディンチがとびきりチャーミングでした。引き裂かれた母子が、互いを探し求めながら会うことができない。やり場のない切なさに涙が出ます。

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ともみ

3.5神を信じる両側面が描かれている作品でした。

2014年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

良かった。

特筆すべきはジュディ・デンチ。
今までの生活に幸せも感じていた普通の主婦。
明るく、オープン、お茶目、かつ神への信仰を忘れない彼女が抱えた哀しみ。
普段の彼女のパートがごく自然であるが故に、ふとした瞬間に虚空を見つめて過去に現在に想いを馳せる佇まいにグッときます。
普通も、悲しみも演じ切る彼女の演技力が非常に良かったです。

また話自体も良かった。
50年代の実話をもとに作成された本作。
カトリック修道院内で行われ続けていた“或る”行為。
それを実施する修道院側の“論理”“理屈”。
行為に対する憤りを抱くと同時に、仄見える原始的な感情である嫉妬。
対するフィロミーナも同じ神を信じ続ける。
あれだけの仕打ちを受けながらも信じることで救われている面もある。
同行するマーティンは無神論者であるため、登場人物のバランスが取れており神を信じる両側面を観ることが出来ました。

話のテンポも良かった。
比較的短い上映時間98分の中で無理なく話を詰め込んだ感じ。
若干、終盤前の急展開にご都合主義を感じなくはなかったですが、全体通して話運びは巧かったように思います。

題材は暗いですが、登場人物や話運びは前向きで観易い本作。
閉鎖的な環境下、或る価値観の中での善悪がいかに脆いか危ういかを感じるには良い作品だと思います。

オススメです。

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Opportunity Cost

4.0ぜひ劇場で

2014年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

実話を元にした感動の物語。この有りふれたフレーズとIntroduceを読むだけで『大体想像つくなぁ』と鑑賞が後回しになり、ついには『DVD出てからでいいかぁ』となってしまってる映画ファンも多いのでは。自分もそうだった・・・。
しかし、意外な展開とそこに人々の心を持っていくのかと思う深い涙を誘うメッセージ。
母と息子・・・母性とは?名優ジョディ・デンチが長く生きた晩節に行き着いた親子のかけがえの無い『愛』の絆を豊かな表情で演じる。
そんな母性にいつしか感情移入したジャーナリスト魂が理不尽なカトリック修道院へ放つ怒りの爆発のラストシーンにも心震える。
最後にジョディの深い表情から放たれる言葉 『憎しみや怒り、酷い顔しているわね。私は赦します。赦すということは大変な苦しみを伴うものなのよ。』 この言葉の意味を観た後にどのように受け止めるでしょう?
海外映画祭では2人の名優のユーモアからストーリーに反して客席から笑いが絶えないことでも話題を集めたこの作品、お薦めです。

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myaa1969

3.5クリスチャンじゃないから心底納得はできないけれど…

2014年3月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

未婚の母になり、母子とも家族から修道院に入れられ、その上、子供はアメリカの裕福な家庭に引き取られ…。50年過ぎ母は子探しに…しかし、事実は予想できなかった展開へ。
子探しに同行する記者は神を信じず、母は修道院で神の元に仕えた身。子供と離れ離れに引き裂かれたのもこの厳格な規律のせいなのに…赦しとは?
生き別れた子供を、捜す事を子は臨んでいるかわからない母の苦しみ。しかし、ラストは幸せなドンデン返しに救われるのでした。
ジュディディンチが母の感情を的確に表現。心に響きます。
簡単に許せない事実話ですが…。

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peanuts

2.0平凡…。

2014年3月20日
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鑑賞方法:映画館

単純

町山某に騙された。
ストーリーも映画的にも退屈でした。
人と宗教というものにもっと深く突っ込んで行くのかなと思ったら、薄っぺらい結末。
実話を表面的になぞって終わり。
俳優の演技は良いのに勿体ない気がした。

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shadow-81

3.0感動の実話

2014年3月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幼い頃、親に強制に修道院に入れられた。ある時、ハンサムな男性と出会い息子を逆子で出産。
その息子が3歳の時に連れられた。
それから50年が経ち息子をジャーナリストと共に探す事に…
息子はアメリカに売られていた。そんな中、衝撃な事実を得る。
息子はゲイで既に亡くなっていた。
観ていて母の思いが凄く伝わった悲しい映画でした。

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ATOM

4.5観て良かった!お涙頂戴では無い。

2014年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

泣きませんでした。
原作は読んでいません。
重いテーマの中、ユーモアも散りばめられています。

ジュディ・デンチさんが、「信心深く善良だけど無知なご婦人=フィロミナ」を演じていらっしゃいます。

記者のマーティンからはこの無知という点で少々見下されています。
でも、フィロミナはその態度に気付かない振り。

やりたいこともやるべきことも無い記者マーティンは、当初嫌々フィロミナの取材を始めました。

無知だと思っていたフィロミナが、所々でハッとする台詞を言います。
共に取材を重ねる内、お互いの弱さを知ります。
その弱さは、強さと紙一重。

宗教は生きている人間が幸せになる為のもののはず。
神を信じる人、神に縛られる人、神を信じてはいないけど、信じてもいいかなぁと思い始める人。

こういった、人間ならではの心の動きが細やかに描かれた作品。

観て良かったです!

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toro

5.0良かった!

2014年3月18日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

知的

いかにもイギリスの映画といった感じ。
涙が出そうになる場面が何度かあったがそこでの主人公二人の会話が絶妙で悲劇は喜劇なのだと改めて思い知らされた。
中に散りばめられたジョークが我々日本人にも分かりやすく十分楽しめる。
無駄なカットがなく全体のバランスがよくとれた、とても深い映画でした。

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カメレオン

3.5宗教のダークサイドをマイルドに伝えた

2014年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

楽しい

修道女が生き別れ状態になった息子を探すためにジャーナリストと米国まで行った結果、驚愕の真実を知ることとなる。
その真実と自身が信じているキリスト教の教義とで煩悶してしまうという深淵なテーマを俳優の好演により映画としてマイルドな仕上となった

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cani tsuyo

4.0感動的な話を淡々と綴る佳作

2014年3月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

幸せ

ジュディ・デンチがどこにでもいそうな庶民的なおばさんを演じているが、さすがの演技力で、とてもリアリティーがあると思った。最後はかっこいい台詞にしびれた。

邦題はあまりに感動的で観る前から白けてしまうが、描かれ方は抑制が利いていて、とても滋味深い作品。

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むむみ

5.0母の根性に感嘆します

2014年3月13日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

知的

修道院の閉鎖性には、開いた口も塞がらない。
アイルランドって怖い、宗教ってトンでもない一面がある。
あれでも宗教者?
キリストだって、生きていたら激怒しそうな仕打ちじゃないですか。

お母さんって凄い!
女は弱くても、母は強しです。
この方は根性が坐ってます。
ジュディ・デンチというコメディー系女優さんが、面白しろおかしく演じてましたが、でもこの母親はごく普通の方ですよね。
色気より食欲、見栄より実利、まさにオバサン(笑)
でも真心があったのが勝利の元かな。
不幸を幸福に変える実力あります。
これって幸せの掴み方かも知れないですね。
心の持ちようで如何にも人生が変わる。
憎くっても、神経が疲れるから許してしまう・・・。
しかしながら、決して憎しみを忘れたワケでもない。
憎いからこそ許す・・・みたいな。
余程、彼女のほうが修道女のトップより人間性が上です。
人間性が上のほうが幸せになりますね、現世の処し方ですね。
この映画で、そんなことを学んだ気がしています。

息子さんも、不幸なようで結局のところ幸せだったと信じたいです。
いい息子♪
心ある、頭も優秀な息子さんですネ。

一つだけ気になることが・・・。
アメリカで会った「妹」とは?
彼女は、息子(アンソニー)の仲良しだった女の子でしょうか。
彼女を貰いに来た夫婦に、アンソニーと仲良く遊んでいてどうしても離れないので、修道院からアンソニーも一緒に貰われいく原因を作ってしまったあの女の子でしょうか?
あまり裕福そうな暮らしはしていませんでした。
この女の子の母はなぜ会いたいと思わなかったのか?
母にもイロイロ居るということでしょうか。
私が映画の細部を見損なったのか、コレだけが未だに疑問として残っています。
各所の映画解説を読んでも、これは明らかにされていません。
どなたか知っている方がおられたら、教えて下さいな。

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catなんだわよ~ん

4.0ジュディ・デンチ演じる老女のキャラがイイ

2014年3月9日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

本線とは少し外れるのかもしれないが…見る分にはとても魅力的な老女(実際に関わると大変だろうが)とその老女の50年前に離れ離れになった息子を一緒に探すハメになるジャーナリストの掛け合いがとても良い。
大して期待してなかったが、かなりの佳作。

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churuo