陸軍登戸研究所

劇場公開日:2013年8月17日

陸軍登戸研究所

解説・あらすじ

秘密兵器の開発拠点としてさまざまな実験が行われ、敗戦後に証拠隠滅のため歴史から抹消された陸軍登戸研究所の真相に迫ったドキュメンタリー。第1次大戦直後から密かに行われていた毒ガス兵器や諜報、防諜などに対応する資材、兵器の開発研究の流れを受け、1937年、神奈川県川崎市生田の丘陵地に陸軍の実験場が設立される。実験場はのちに「陸軍第九技術研究所」(秘匿名:登戸研究所)となり、太平洋戦争による戦乱の拡大で、最盛期には1000人に及ぶ所員が殺人光線、生体実験、毒物・爆薬の開発、風船爆弾、ニセ札製造など、多岐にわたる研究に携わったと言われる。戦後、歴史から存在が抹消された研究所で何が行われていたのか、6年に及ぶ歳月をかけてその謎を追い、当時を知る関係者らの証言を得て、全貌を明らかにする。

2012年製作/180分/日本
配給:オリオフィルムズ
劇場公開日:2013年8月17日

スタッフ・キャスト

監督
楠山忠之
プロデューサー
楠山忠之
撮影
新井愁一
長倉徳生
鈴木麻耶
楠山忠之
録音
渡辺蕗子
編集
楠山忠之
朗読
石原たみ
聞き手
石原たみ
渡辺蕗子
宮永和子
楠山忠之
ナレーション
楠山忠之
ムックリ演奏
宇佐照代
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(C)2013「陸軍登戸研究所」製作委員会/アジアディスパッチ

映画レビュー

未評価 戦時下の青春とは

2025年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 戦時中にスパイ養成所として設立された陸軍中野学校の名はよく知られていますが、それを支える様々な技術(殺人光線・化学兵器・風船爆弾・偽札製造)を開発する研究所が小田急沿線・現在の生田駅近くにあったなんて全く知りませんでした。本作は、当時の関係者の方々を訪ね、何が行われていたのかを記録した4時間に及ぶ長編ドキュメンタリーです。

 まず、全く知らない事ばかりで本作で紹介されるお話一つ一つが大変面白い。日本のショボい攻撃の代名詞ともされる風船爆弾がこんな片田舎で設計されていたとは驚きです。また、風船を貼り合わせるのにコンニャクイモの糊を用いていた事は知っていましたが、それは物資が欠乏した当時の日本の窮余の策の象徴と思っていました。ところが、様々な材料を研究・実験した結果、風船を膨らませる水素を最も透過させ難い材料として選ばれたなんていうのは「へぇ~」です。

 そして、最も驚いた事。本作でお話下さる当時の関係者の言葉の多くには戦争の暗さがかなり希薄なのです。「私の青春時代」とも言うべきノスタルジーや明るささえ感じます。自分たちの携わっている技術や兵器の先に人殺しがあるという想像が感じられません。でもそれは、酔っぱらって戦場での手柄話をしたがるジイサンの与太話とも違っています。でも、それは「戦争=辛い・暗い・悪」と思い込む現在の僕の見方に過ぎないのであって、それも当時の人々のリアリティとして留めておくべき事なのでしょう。そうした意味で貴重な記録でした。

 これが、日本映画大学の講義の中から生まれて来たというのも嬉しいな。

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La Strada

2.0 三時間のドキュメンタリー

2021年2月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、試写会

怖い

戦中の兵器作成に携わった人々が出演し当時を語る。
当時、新兵器の開発に金を掛けていたとか、電子レンジの熱を人間に当てて人を殺す兵器とか、突飛なものを作っていた話には驚かされた。
将校に当てたら軍刀がアツアツになった話とか恐ろしい。
サムネイルの風船爆弾は作っていた人たちが素人でロクな道具もないのに屋外で風船を作って飛ばし、当時を懐かしむような感じで話されていた。あの時代を生きた人たちには青春なのだろう。

兵器開発者はどこか楽しそうに当時を語っていたので、年月を経て整理がされ想い出になると当時の狂気を含んだ開発はどこかおかしかった…と思えるようになるのだろう。

今、観ると「へぇ~?」で終わりそうだが、現代においても真面目に新兵器を作っている人が居ないはずもなく、乾いた雰囲気に恐ろしさも感じた。

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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

1.5 長いドキュメンタリー………

2014年1月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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うにたん♪