鑑定士と顔のない依頼人のレビュー・感想・評価
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鳥肌
もう10年も経つのか。映画館で鑑賞した際はあまりの衝撃に鳥肌が立ったのを覚えている。モリコーネの音楽が素晴らしくて、ストーリーと大音響が相まって恐怖すら感じた。
2回目の鑑賞で、色々わかった上で観るとまた面白い。今回は自宅で心に余裕を持って観られたし、伏線も楽しめた。
でもやはりあの隠し部屋の白い壁を見た時の衝撃は2回目でも充分なものがあった。またヴァージルの表情が上手い。演出の間も完璧だと思う。
色々な見方が出来ると思うけど、私にとってはバッドエンドかなあ。胸が痛い。
ただ音楽も含め忘れれない印象的な作品なので高評価。
ミステリというより後味悪い系
「ミステリ好きにおすすめ」とあったから観たものの…9割までは恋愛映画。え??どこがミステリなんだ??と思いながらも…親子ほども年の離れた娘に夢中で恋患う主人公が面白くて見てしまう。何故か主人公に好意を持ち始めるクレアも不思議で気になる。どんでん返しは本当に終盤も終盤。あの白い壁を見た時の衝撃を想像すると、血の気が引く感じはしました。クレアは最後まで謎でしたね。回想のベッドシーンを何度も印象的に見せるのは、クレアの愛は本物だったと思わせます。しかし、全てを失った孤独な主人公。他人事ではない感じがして、暗い気持ちになりました。。。
ミステリー好きはぜひ観て
美術品の天才鑑定士・ヴァージルの下に両親が遺した美術品を鑑定してもらい、売りたいと依頼が入る。
奇妙なことに依頼人は何かと理由をつけて、対面の約束をすっぽかし、一向に顔を見せない。
次第に明らかになる依頼人の素性、その奇妙な状況に堅物・短気なヴァージルの心も少し揺れ動く。
結末までの持っていき方が巧妙で、こんなオチかな?いやこうかな?と考えながら最後まで楽しめて観れた。
ちょっとその仕打ちは酷くない?と思わなくもないが、因果応報と言うべきなのか…
観る人によってヴァージルにどんな感情を抱くか変わるだろうから、
そこもこの映画のだいご味。
私はラストのシーンがほんのり切なくて、少し肩入れしたくなった。
映画本筋とは別に、『ニュー・シネマ・パラダイス』のトルナトーレ監督作だったのね!ってことを観終わってから知る。
(観たいと思った映画はその瞬間から何も情報を入れなくなるタイプなので、よくあること)
音楽もモリコーネだし、なんだかトルナトーレ監督作を一気に観たい気持ちになった。
観終えたあと思わずネットサーフィン
本作は面白く観れたものの、個人的にはジュゼッペ・トルナトーレ監督らしさがあまりなく少し物足りなく感じた。
綺麗な映像と音楽そして心洗われる感動を期待していたが、どちらかというと伏線を張り巡らせたストーリー重視の仕上がり、という印象。メイン言語の影響もあるかも。
観終えたあと、あれって感じで…ネットであらすじを読みまくってしまった(汗)
こんなに凝ったストーリーだと思っていなかったので、もう一度観直すと本作の本当の良さがわかるかも。
びっくり!
奴はとんでもないものを盗んでいきました・・あなたの心です。
タイトルは冗談としてw
とにかく、とにかく絵が素晴らしい。そして抑制と抑揚のよく効いた端正な音楽。
ストーリーも演技も非常にミステリアスで、伏線がふんだんに張り巡らされており、
緊張感が途切れることがありません。
童貞を拗らせた爺さんが、いい歳してハニートラップに引っ掛り、すべてを失う映画・・
と表現すると身も蓋もありませんが、
単純に、財産や信頼や愛する相手を根こそぎ奪われてバッドエンド、なのではないのですね。
対人恐怖症で、女性の手にも触れられない、目も合わせられない美術鑑定士は
仕事上の目利きは超一流であるが、人生における目利きは超三流で、
友人も、愛も、信頼できる相手も、張り巡らされた陰謀も、なにも見抜くことができません。
その彼が、引き籠り、築き上げてきた自分の城という殻から、
ラスト、ようやく解放されることができたのですね。
都合よく自分を見つめ、微笑んでくれる大勢の美女たちに囲まれて暮らすのは、
それはそれで、長らく、幸福で安寧だったのでしょうが、
そんな逃避しているだけの、歪んだ幸福で、一生を終えてしまって良いのでしょうか。(それもまた人生! なのですが)
そっとしておいてくれないのが、この映画なのですね。
かなり手荒い手段でしたし、彼はその人生のなにもかもを、財産も、社会的名誉も、恋人も
一旦は、心すら失ってしまう訳なのですが、
ただ、その苦く、つらい経験が、彼を、蘇らせてくれるのです。
人並みに、貧や、挫折や、失恋を経験し、
社会のなかの(ごくありふれた、当たり前の存在=)歯車として生まれ変わることができたのです。
チャプリン「モダンタイムス」以降、高度経済化、機械化社会のなかで「歯車」と描かれることは
非人間的で、悪だという価値観が長く支配してきていたのですが、
この映画は、時代の変化と共に、そこへ一石を投じているように感じます。
歯車のように、他人と同じように生きることもまた、幸せなのだと。
オートマタのような機械仕掛けのシステム(社会)の内側に、
真実を告げる小人のように、隠れてひっそりと暮らすことも、ひとつの知恵であり、
これもまた、ひとつの幸福なのですね。
労働者が消耗品のように扱われてきた時代から、
人間ひとりひとりの人権が、命の値段が、それこそ、芸術品のように高価になった現代ならではの視点ですね。
特異に目立ち、ワンオフの高級品として生きるよりも、平凡ななかに、安寧と幸福を見出す、、
若い世代を中心に、そんな価値観のシフトは実際に起こっていると思います。
老人も、あのまま衰弱し、精神病棟かリハビリ施設で終わってしまってもおかしくなかったのですが、
彼の中で、一念発起し、それこそ自分のなかの根深い価値観(重力方向ですら)ひっくり返して、
ここから、彼は生まれ変わり、再出発するのです。
彼の人生は惨めでしょうか? 他人と比べ、孤独でしょうか。
私には、これまでの彼の人生の方が、ずっと孤独だったのではないかと思いますね。
偽りと虚飾から逃がれ、彼は実は、今がいちばん解放されているのですね。
来るはずのない恋人を待ち続ける、苦しさや悲しみの先に、喜びもまた、待っているのですね。
今はどん底のように感じられるかもしれませんが、
復讐により、一見、すべてを失った彼が、代わりに得たものがある。
皮肉で残酷なメッセージかに思われますが、どうでしょう。
それこそが人生ではないですか。
恋愛、ミステリー、最後はサスペンス
壮大な嘘に無理がある
始めから不思議な雰囲気がただよう。 美術鑑定士である独身で人間嫌い...
いい経験したでしょう!
しばらく、この感じでどこまで行くの?と思い観てましたがトータルとても見応えのある映画だなと思えました。
ヴァージル可哀想より自分の絵が認められない事を人のせいにしたビリー自身のワガママな仕返しは最悪だなって感想です。
あと、ロバートとクレアの動機がめちゃくちゃ気になった。
ジャンルを知らずに観てたら悲壮感が半端なかったかも。
悲劇とは思わない
孤児として育ち、人を避け孤独に生きてきた主人公。初めて愛を手に入れたと喜んだのも束の間、地獄に突き落とされてしまう。
だけどこれは、主人公の老人が可哀想なだけの話ではない。だって彼は長年鑑定士としての信頼を逆手に取り人の目を欺いて絵画を手に入れ、自分だけのものにしてきたのだ。
本来手にするべきでなかったものを失っただけのこと。人を初めて愛した気持ちは誰にも奪えない。たとえ相手の気持ちが嘘であったとしても。
心優しき人にはお勧めしません
どんでん返しで有名な作品ですから、何かが起きる事は十分わかって鑑賞されると思いますが...
心が不安定な人、登場人物に感情が引っ張られ、長引く人にはお勧めしません。
私の中では最高のイヤミス、とタグをつけました。
ただ、ミステリーとしては面白い。
なので、この評価です。
一言(?)でいうと、、、
出会い系サイトで知り合った美人のギャルを囮に壮大な詐欺に引っかかった老人の話。
最後は、来るのでしょうか?!(贋作の中にも真実はある=本当は愛してる)
。。。来ないでしょ笑笑
これをただの胸糞映画と捉えるか否か
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