終戦のエンペラー

劇場公開日:2013年7月27日

終戦のエンペラー

解説・あらすじ

「真珠の耳飾りの少女」「ハンニバル・ライジング」のピーター・ウェーバー監督が、太平洋戦争直後の日本とアメリカの史実をもとに描く歴史サスペンス。1945年8月、日本が連合国に降伏し、第2次世界大戦が終結。ダグラス・マッカーサー元帥率いるGHQが日本に置かれ、米軍統治が始まる。そんな時、日本文化を研究し、日本に対して格別な思いを抱くボナー・フェラーズ准将は、太平洋戦争の真の意味での責任者は一体誰なのかを調査するようマッカーサーから極秘に命じられ、独自に調べを開始するが……。主人公フェラーズに「LOST」のマシュー・フォックス、マッカーサーにトミー・リー・ジョーンズが扮するほか、初音映莉子、西田敏行、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおりら日本人キャストも多数出演。

2013年製作/105分/G/アメリカ
原題または英題:Emperor
配給:松竹
劇場公開日:2013年7月27日

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映画レビュー

3.5 躍動する初音映莉子をご堪能あれ

2022年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

太平洋戦争直後の日本とアメリカの史実をもとに描く歴史サスペンスで、「真珠の耳飾りの少女」のピーター・ウェーバー監督がメガホンをとった。主演はマシュー・フォックス、マッカーサー役のトミー・リー・ジョーンズはさすがの存在感。
終戦後の日本にGHQが置かれ、米軍統治が始まるが、日本文化に精通し格別な思いを抱くフェラーズ准将はマッカーサーから極秘命令を受ける。それは、太平洋戦争の真の意味での責任者は一体誰なのかを調査すること。
日本からも多くの俳優が撮影に参加し、西田敏行、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおりらが実力を遺憾なく発揮している。そんな中にあって、初音映莉子の唯一無二ともいえる、生命力あふれる演技は一見の価値あり。

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大塚史貴

4.0 素直に良品だと思いました。 政治的背景もなく、淡々と静かに語るよう...

2025年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

素直に良品だと思いました。
政治的背景もなく、淡々と静かに語るような作品。
日本が走り出した戦争についてもっと教育をすべきでした。もっと教育をすべきです。
鑑賞日:2014年8月17日
FacebookNotesより レビューを移行していますが、これは思い出せないな~。
再鑑賞してみます。とりあえず★4つにしておきました。

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miharyi

3.5 GHQとヒロヒトとその他の人々

2025年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

原題“EMPEROR”

~~ 登場人物(キャスト) ~~
●フェラーズ准将(マシュー・フォックス)...恋愛設定は物語を彩るフィクション。
●マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)...GHQの最高司令官。元帥。
●高橋( 羽田 昌義)...運転手兼通訳

●東条 英機 (火野 正平)...日米開戦当時の首相。
●近衛 文麿(中村 雅俊)...東条 英機の前に首相だった人物。
●木戸 幸一 (伊武 雅刀)...近衛辞任後、東条内閣を成立させた昭和天皇の最側近。

●アヤ(初音 映莉子)...架空の人物。
●鹿島( 西田 敏行)...アヤの父。
●アヤの母 (桃井 かおり)...鹿島の妻。

●裕仁(片岡 孝太郎)...昭和天皇。ひろひと、良い人?悪い人?
●関屋 貞三郎 (夏八木 勲)...宮内次官(ということにして登場しているが、当時の実際の宮内次官は大金 益次郎だから明らかにフィクション)。
~~~~~~~~~~~~~~~~

 VODをプロジェクターを使用して大画面で自宅鑑賞しました。
 皇居敷地内撮影をしています。
 菊の御紋章を付けた車を格好良く撮ってます。

 近衛文麿が怒りに満ちて「日米首脳会談を断ったのは米国務省である。」我々日本が悪いならアメリカも同じではないか、アメリカもイギリスも侵略をしているのに何故それは裁かず日本だけ戦犯なのか、といったような発言が印象に残りました。この場面は、映画の賛否の原因のひとつになっています。

 今作は、関屋 貞三郎氏の孫である奈良橋 陽子氏が企画・プロデュースしたフィクション映画です。
 随所に違和感が散りばめられていました。
 そもそも真珠湾の米軍基地への「奇襲攻撃」は、天皇が認可しなければ軍が勝手に動くはずがないと思うのですが...。しかも、ハルノートには触れないとは、やはり天皇もスパイ(CIA)だった説が私の中では有力です。

 滅茶苦茶な今作のシナリオを観て、益々、闇が深いのだなと思いました。

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Don-chan

4.5 天皇陛下の戦争責任を問う

2025年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

驚く

斬新

原作は仏文学者・鹿島茂のノンフィクション
「天皇とマッカーサー」をもとにしていて、カズオ・イシグロと
フィリップ・ワイリーが、脚本を書いている。
主人公は実在の米軍将校ボナー・フェラーズで、
彼が、昭和天皇を戦犯として裁くことを回避するために奔走する姿が
描かれます。
《天皇の戦争責任を問えるか?》
これがこの映画のテーマです。

そしてもう一つのサイドストーリーは、フェローズと日本人女性あやとの
ラブストーリー。
あやを演じたのは、「名もなき者」でもエドワード・ノートンの妻を演じた
初音映莉子、この時、30歳になるかならないかの堂々たる演技。
この話しは要らない、とも感じるが、このサイドストーリーがなければ、
連合国が日本の戦犯を裁く・・・
殺伐とした娯楽性も華もない歴史検証に過ぎなくなる。
ここはひとつ我慢するしかない。

戦争責任、
敗戦国のみが全責任を負わされるのには、いささかの不公平感が
つきまとう。

フェローズが天皇・裕仁に会おうとしても、宮内省側は
決して面会させようとはしない。
★天皇は確かにこの戦争を承認した記録がある。
それは天皇の意志なのか?
単に事務的な形式なのか?
★天皇とは軍法会議で決定した事柄に抗う戦力を持つものなのか?
天皇制度2000年の歴史の中、培われたさまざまなしきたり。
現人神(生きている神)と崇め立てられ、その実は何の自由も
楽しみもない。
しかし軍が作り上げた虚像により、
「天皇陛下万歳‼︎」
そう叫んで兵士は死んだ。
“カルト教に似ている“し、“アラーの神にも似ている“
特攻隊は、自爆テロというと悲しすぎる。
戦前の日本はわたしにも想像の付かない危険な国だったのか?
天皇陛下は原爆投下後、戦争の終結を強く望み玉音放送で国民に
敗戦と終結を自らの言葉で伝えます。

フェローズの尽力で、マッカーサー元帥(トミー・リー・ジョーンズ)
と、天皇陛下の面会が決まる。
マッカーサー元帥と昭和天皇が面会したのは、
1945年9月27日のことです。
天皇陛下がアメリカ大使館に出向く・・・非常に異例なことです。
そこで話し合われたのは、戦後日本復興の道すじ。天皇は
日本の平和と安定を強く願う姿勢を示し、マッカーサー元帥は、
日本の民主化を支持する考えを伝えました。
ここに人間天皇が生まれたのです。

フェローズの一連の調査は終わり、結論は天皇が戦争を先導した証拠は
見つからない・・・でした。

アメリカは天皇制度を壊して起こる混乱が復興の妨げになると
判断したのです。
1945年8月14日から15日早朝までの、
天皇が玉音放送をして戦争の終結を伝えるまでの一日間を描いた
「日本のいちばん長い日」と共に、この映画も価値ある作品。
もしかしたら、天皇陛下が戦犯として裁かれたかも、
知れなかったことは、知っておくべきかも知れない。

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琥珀糖