クロワッサンで朝食を

劇場公開日:2013年7月20日

解説・あらすじ

フランス映画界が誇る大女優ジャンヌ・モロー主演によるヒューマンドラマ。故郷エストニアで、長い介護生活の末に母を看取ったアンヌ。そんな彼女のもとに、あこがれの街パリでの家政婦の仕事が舞い込む。しかし彼女を待ち受けていたのは、高級アパートでひとり寂しく暮らす気難しい老女フリーダだった。そもそも家政婦など求めていないフリーダはアンナを冷たく追い返そうとするが、アンヌを若き日の自分と重ねるうちに心を開いていく。

2012年製作/95分/フランス・エストニア・ベルギー合作
原題または英題:Une Estonienne a Paris
配給:セテラ・インターナショナル
劇場公開日:2013年7月20日

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(C)TS Productions - Amrion Ou - La Parti Production - 2012

映画レビュー

4.0 せ”っくす

2026年6月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

·
「エストニア」関係の、映画や作曲家や文献や切手やコインなど、手当たり次第に探す必要があって、そうやって手に取ったレンタルDVDでした。

パリのアパルトマンに住む偏屈な老女と、その老女に苦労する雇われ家政婦の物語なのですが、
《いろいろあって、最後は親友になっていく》ってパターンの
よくある映画のひとつではあります。

家政婦アンヌは、主人公フリーダ(ジャンヌ・モロー)と同郷です。
死の間際には、人は故郷の縁者を手元に置きたくなるものなのだろうか?
アンヌへの冷たい仕打ちは、自身のエストニアの血に対する言葉に出来ない拒絶や渇望も見え隠れする態度で、
老婆の相反する気持ち。
心の名場面であったと思います。

出演時に84歳。撮影の5年後に没。
けれども老いたジャンヌ・モローが劇中、ダンディなイケメンとベッドを重ねている様子には、彼女の「老いとの格闘」?「加齢の蹴散らし」?も見る思いです。
しかし84歳を相手に《アレが出来る》パリジャンへの敬服と驚きも。

ともかく、往年の名女優を観るべく劇場に集まったファンたちは(僕を含めて)、館内に明かりが灯ったあと、いろいろ感想を上手く表現出来なかったのではないかな。

「矍鑠」(かくしゃく・こういう字を書くのですね)は、本人は言われて嬉しい言葉ではないはず。
でもすべて私物で登場だったらしい彼女のCHANELのスーツは見ものでした。素敵でした。

元特別養護老人ホームの最年少職員だった僕としては、夜驚症のお年寄りに子守唄を歌って添い寝もこなしました。
その晩、鹿児島出身の90歳のあの彼女は、ふるさとを遠く離れて、東京の老人ホームのベッドで、ひとりでは眠れなかったのです。
抱きしめて背中をさすりました。

異郷で、そして異国で死ぬということ。
「イングリッシュ・イン・ニューヨーク」
「イングリッシュ・ペイシェント」
「パリのアメリカ人」
「ビルマの竪琴」もそうです。
そして本作
「パリのエストニア人」。

人に、そして人の命に寄り添うときには、そこでは「年齢」など関係のない事ではあるし、
「デート」も「介助」も「ベッド」も、もはやその違いは曖昧になってくるものだと知っています。
不安にかられるお年寄りに寄り添うこと。それが年下のわたくしの務めですから。

ジャンヌ・モロー。
彼女の混乱も、意地っ張りも
高齢者のキュートさ。

今では老年の仲間入りを果たしましたこのわたくしから
敬具
·

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きりん

3.0 初老の女性二人の邂逅が温かい

2023年5月15日
Androidアプリから投稿

自分の殻に長く閉じ籠って来たのですね、フリーダ(ジャンヌ・モロー)は。おそらくは彼女自身も移民としてフランスに来た。
当初は同じエストニア人同士の繋がりを大切にして異国(異郷)での孤独を埋めようと頑張ってはみたものの、彼女の場合は埋めきれなかった。
その後の長い間のその冷えきった彼女の心を少しずつ溶かしたのは、アンヌ(ライネ・マギ)だったと言うことでしょう。
しかし、フリーダはアンヌに、自分の心を溶かすことを期待した…と解釈したら、それは穿ち過ぎというものでしょうか。

朝食が気に入らなければ、黙って食べなければ良いだけのこと。クロワッサンが気に入らなければ、それも黙って手をつけなければ良いだけのこと。
それを「ああしろ」「こうしろ」とイチャモンをつけるのは、要するに「ああしてほしい」「こうしてほしい」と懇願しているようなものとは言えないでしょうか。(懇願という表現は、些か過ぎるかも知れませんけれども)。
少なくとも、自分の心を溶かしてくれる期待があったことは、間違いがなかったかと思います。評論子は。
そして、アンヌの方も、それに応えることができた。
見終わったときの本作の「温かさ」は、そこから滲み出て来ていることにも間違いはなさそうです。

邦題の付け方こそ、観客の関心を惹こうとする意図満々ですが(失礼!)、作品の塩梅それ自体は、悪くはなかったかと思います。評論子は。

(追記)
作品の本題には関わらないのですが…。
家政婦アンネ役のライネ・マギの脚線美には惚れ惚れしました。
出演当時は彼女は54歳。初老といったところ(失礼!)だと思うのですが、キャリーを引いて歩く彼女の姿が美しかったのが、評論子には、ずっと記憶に残りそうです。

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talkie

4.0 原題は仏語で「パリのエストニア人」。 邦題は「ティファニーで朝食を...

2020年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原題は仏語で「パリのエストニア人」。
邦題は「ティファニーで朝食を」をもじった?
明らかにシニア狙いの映画、という感じで抵抗がありましたが、
わりと良かったです。
エストニアという国の知識がゼロだったので思わず調べることに。
対岸はフィンランドだったんですね。
どうりで冒頭シーン、雪深かったはずです。
でもIT立国で大変豊かとありましたが、アンヌの部屋で使っていたのは
まだカセットテープでした。
ヨーロッパが地続きだから国をまたいでの出稼ぎがさほどの決意?でなく
成り立つのでしょうか。
フリーダの影響でかコートをバーバリーに変えて、ハイヒールにしただけで
あんなに垢抜けるなんて上手い演出でした。
フリーダ役のジャンヌ・モロー、体型がしっかり出てしまったシーンを撮らせても
物ともせず、男性あしらいの上手い演技なんか堂にいっていました。
故郷を捨てて異国に住う女の意地は、時に傍から見て非常識にとられても
ある種の美意識があり、らしい感じが面白かったです。
ラストの選択など、もう常識に囚われる必要のない年齢だからこそなのでしょうか。
口コミでヒットした理由がわかる作品でした。

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Bird

1.0 月の光。

2020年5月15日
Androidアプリから投稿

傲慢にならず素直に生きないと…と。
衣食住不自由なくても。孤独だと、意味がない。
一緒に、笑って泣いて話せる相手が居ることが、一番の高価なもの。

今は、太陽の光の物語が見たかったから、
月に浸りたくなったら、またこの物語に会いに来ます。

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pooca