かぐや姫の物語のレビュー・感想・評価
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終盤の姫が、現代女性にも重なって見えてきました
(日テレ系)初めは、姫が勝ち気で、野生っぽくて、ちょっとワガママっぽく感じてあまり好きになれなかったのですが、終盤でちょっと変わってきました。
育ててくれた両親には感謝していて、離れたくない。でも、籠の鳥のように扱われるのはイヤだった。親の期待に応えることができない、自分もイヤだ。都に移る前にともに過ごしたあの人と、山で暮らせていたら、こんなふうに悩むこともなく、楽しく生きていけたかもしれないのに……。多分、姫の中ではそのような、いろいろな感情がぐちゃぐちゃになっていたのでしょう。
それでも、月とは違う地上の素晴らしさを肌で感じていたかぐや姫は、やはり魅力的に見えました。
映画館でも見たけど、テレビでやってて2回目見た。 せつない昔話。 ...
映画館でも見たけど、テレビでやってて2回目見た。
せつない昔話。
地井武男の表現力がすばらしい!
あとは、かぐや姫が走ってるとこの疾走感がすごい。
もうラストが悲しい。
1回目の鑑賞 2018/5/18 2回目の鑑賞 2023/8/16...
1回目の鑑賞 2018/5/18
2回目の鑑賞 2023/8/16
『姫の犯した罪と罰』のキャッチコピーの元、
竹取物語を至高のアニメーションとして描ききった一作
素晴らしかった。
人間の世界に降り立った姫は、その美しさを体感しつつ
やがては人間の持つ原罪的な欲望に心失くしていく
まさに人間の宿命でありながら、
月へとも帰れない我々は地上で呆然とするしか無いのだ。
しかし、姫が涙を流したり人間らしい感情を見せたのは
この地上だけであることもまた事実。
ひとつの歌に思い出が宿るように、
人の情けもまた残り続けてしまうのである。
悲劇的な物語
この物語が悲劇となる要因はいくつかある。
第一に翁とかぐや姫の幸せに対する認識の相違である。
翁にとって、あるいは一般には裕福で多くのものを所有して、社会的地位を獲得し安定した生活を送ることが幸せである。翁が望んだことは、かぐや姫が位の高い相手と結婚すること、または自分が官位につくことである。
一方でかぐや姫は野の草花、鳥や虫、獣と共にあって、その中で無邪気に遊び、貧しいながらも愛する者と一緒に生きることを望んだのである。
またこの時代の形式化した貴族の文化が、かぐや姫の自由に生きたいという心を阻害した。
女性に結婚相手を選ぶ自由はなく、そこには、はしゃいで駆け回れる野もなく、大きく口をあけ笑いあえる仲間もいない。
かぐや姫の躍動する生きたいという思いは行き場を失い、自分のことを大切に思えば思うほど、生きたいと思えば思うほど苦みが増す。位の高い者から求婚されれば断れず、形式的決まり事として契りを結ぶ。そのようなことにどうして彼女の心は耐えられたであろう。
最後に月の存在がある。月からの使者がかぐや姫を迎えに来た時に如来の姿があったことから月は、仏が救済した後の世界、もしくは彼岸に至った者たちの世界を表している。かぐや姫は此岸に魅かれた罰として俗世に下されたが、これに付随し月は所有の煩悩を表す金や衣を翁に与えた。つまり富、所有、地位などの煩悩を経験すること、あるいは煩悩を持つ衆生と関わり合いをもつことはかぐや姫に与えられた罰なのである。一切のものは実体を持たず絶えず他からの影響を受け変化し続ける、ゆえに永遠ではないのだからそれに囚われてはならない。
しかしそうだとしても、かぐや姫の翁、媼に対する感謝や愛、俗世で見つけた生きることへの喜び、恋心、これらは今という観点から見れば、そして彼女という一人の人間を主体とするならば確かな実体を伴うものである。今という永遠の中で彼女が彼女であるということは確かなのである。このことから彼女に羽衣をかけ煩悩を記憶を忘れさせるという行為は、彼女を失わせることと同意である。
月とかぐや姫との間で実体と永遠に対する認識の相違があるのである。
かぐや姫はむしろ煩悩からほど遠い、貧しくも、人と自然を、そこに生きる命と日々の生活を愛していけるようなそういう者になりたかったのである。
絵が苦手だけど・・良作品です(・∀・)
正直絵は好みじゃないんですけど、動きが加わると素晴らしく感じます。
赤ちゃんの動きや表情・・かぐや姫が傷つき疾走する躍動感・・
そういうのは、ちょっと見とれてしまうほど。
苦手な絵だな・・って思っていたのに
おじいさんの表情が可愛いなぁって思ったり・・
だんだんと登場人物全員憎めなくなりました(笑)
帝のアゴキャラまでも微笑ましく見ておりましたww
子供向けではないような・・
小学校高学年~が理解出来る内容ではないでしょうか。
捨丸よ・・あんた奥さん居るのに何言ってんだww
って突っ込みそうになったけど、よくよく考えたら
平安時代ですから・・一夫多妻制だったね(;´∀`)
日本最古の物語文学『竹取物語』になるべく忠実に作られてるみたいで、
オリジナルキャラは居るものの・・こういう話だったんだ・・と
童話の『かぐや姫』しか知らない私には、最後まで面白く観れました。
おじいさんとの気持ちのすれ違い
かぐや姫の心の葛藤・・
人生感も考えてしまう。
かぐや姫って神だったのかなぁ・・
古事記に出てくる神話のお話にありそうな気がしました。
ジブリっぽくないけど、これはこれでアリですね。
高畑勲監督の最後の作品になってしましたことが残念です。
心よりお悔やみ申し上げます。
深い…
正直、好みがはっきり分かれる作品かなとは思った。
私は好きです。深い。
罰として月から地球におろされたかぐや姫。
月では、苦しみも怒りもない。無。
それは迎えに来た者達の無表情さが物語っている。
地球では喜怒哀楽があり、自然の豊かさを感じ生きていることを実感する。
ただ、生きるのが辛いような出来事もたくさん起こる。
それが現実で、実際に私達が生きる場所。
悲しや怒りがなくなったら、それに煩わされることもなくなるけど、生きている実感もなくなる。
つまり喜びも苦しみもあってこそ、生きることなのかと。
そう考えると、月は死の象徴なのかなとも感じた。
何も感じない無の世界って、死んでるってことでは…?
お迎えに来たのも8/15だったし。
そんな世界に連れ帰られると思うと、あのシーン怖すぎ。
音楽の軽快さが怖さ倍増。
最後、赤ちゃんが月に浮かぶシーンはかぐや姫の地球での記憶がなくなったことを表しているのかなと思った。
地球におろされたときの、まだこの地での記憶がない頃の姿=地球での記憶なない ということかなと。あくまでも私の解釈ですが。
後半の、帝の顎が長すぎなのにナルシストなこととか、捨丸にいちゃんとの不倫じみたシーンが強烈に印象に残ってしまいました…
それでも、私はこの作品が好きです。
全体的な絵の感じ、高畑勲監督が伝えたかったこと、総称して深いなぁと感じます。
かぐやかしい生き方とは
CGなしで1コマ何百枚単位で描き上げられた色の重なり合いや線の美しさが素晴らしく、特に竹が蓮の花のように開いて誕生するシーンに目を見張った。日本古来の自然溢れる光景もとても美しい。
外国人の方々にもぜひ見てもらって日本人の作品づくりの精神を伝えたいし、アニメやニンジャやサムライから入った日本文化でも、こういう作品を通して深めて貰えたら良いなと思う。
平安時代に書かれた作者不明のこの話だが、高貴な中年女性ではないかと想像した。「幼き頃、田舎の両親が頑張ったおかげで雅な世界に献上され数十年。籠の鳥のような中で、娯楽といえば月を見ながら想像する事くらい。いくら経っても出自は変わらないし、心求めるまま過ごせていたらどんな人生だっただろうか、本物の愛情を与えてくれる人と結ばれていただろうか。または、目の前の暮らしを謳歌すべく楽しんでいたらどんな人生だっただろうか。他の世界に自由を求め想いを馳せて過ごして数十年が経って、容姿も心も若さも失ってしまった。歳を取らないという月の世界に行けたらどんなにか良いだろう、でも、この世界に必死に入れてくれた両親を想うと心が痛い。」かぐや姫というお話はこんな気持ちが反映されているような気がする。
マイケルジャクソンやホイットニーヒューストンなど数々の成功者も、かぐや姫のような気持ちになった事があるんじゃないかな。物に満たされても、成功するほど真に心を満たしてくれる人は寄って来ず、孤独で満たされない気持ち。
違う世界に憧れたかぐや姫に与えられた月からの罰は、とても的を得ている。育つまでの楽しい時間はタケノコのようにあっという間に過ぎ去り、苦しむ時間が長い。
すてまるにいさん、あなた妻子持ちでしょうと言いたいところだが、彼は作中で、かぐや姫とは対照的に、現実の中を地に足付けて目の前の世界を自覚して生きている存在として登場している。
すてまるにいさんもかぐや姫も、2人して自分の立場を忘れ、スノーマン笑
でも、人間誰しも、違う人生への憧れはある。それでも、憧れを現実にすべく、または自分の生きている世界を受け入れて、心豊かに過ごす事の大切さを教えてくれる作品だと感じた。
誰もが知ってる話だから
隠された真実ー。
みたいな奥深い内容があると思いきや、これといったものがない。捻りがない。竹取物語を無理矢理2時間に伸ばした映画といっても良いだろう。
絵コンテ描くの大変だったろうな…
遺言
公開時から観よう観ようと思いつつグズグズしている間に高畑さんが亡くなってしまった事を後悔しつつ、この期にちゃんと観ることに。
高畑さんがこの世を去ってから観たせいもあるんだろうけど、この映画は映画監督 高畑勲の遺言なのだと思った。
「風立ちぬ」と合わせて観ると、多分、両監督の「作品」への姿勢やアプローチの違いも見えて来るかも。
ご冥福をお祈りします。
映画としての完成度は素晴らしいが....
作画や世界観がまるで引き込まれるような素晴らしいものであり、2時間があっという間に過ぎ去った。
しかしながら見終わった後に残るのは前から感じていた原作である竹取物語とは何が言いたかったのかという疑問のみであり、後味の悪さを感じずにはいられない。
かぐや姫には感情移入すればするほど、この世界は理不尽なものであり悲しみに満ちているという印象しか持つことが出来なかった。
月の国の者達は何がしたかったのか?残された父母は悲しみのまま生きねばならず、かぐや姫もいやいや地球を離れ、月で悲しみの元で生きねばならず...
だったら最初からかぐや姫を地球に送るなよ!というか罰として地球に送ったくせして、かぐや姫が助けを求めたからってすぐ飛んで来て、しかも拒否権無しで強引に洗脳して連れ帰るってどうなんだろうか?バットエンドでも何か考えさせられるようなものなら納得は出来るが、ラストに死より理不尽な納得の出来ない別れをするのは本当に理解に苦しむ。あんなラストにするならこんな物語作らず、父母がただかぐや姫に会わず、あの土地に幸せに暮らしたという方が誰もが幸せだろう。
長々と書いてしまったが映画自体は本当に素晴らしいの一言に過ぎる。しかし、後味が悪過ぎるためもう二度と見ることはないだろうと思う。
至高点
わたしたちは、地位を得たり物質的に豊かになるためではなく、泣いたりわらったり怒ったり恋をしたり…あらゆる喜怒哀楽を経験することを求めて生まれてくるのだ。
自由にならなかった恋が実らなかった短い生だった…そんな思いも全て、この世に生まれて来たからこそ得られ魂に刻まれる、大切な経験と感動。
そのことをあたたかな手書きの絵でじんわりと伝えてくれる映画。
見終わった後、この上なく美しいものを観た、そのような感慨を覚えさせられる作品です。
翁の愛が重いww 子煩悩が行き過ぎたあまり子も不幸になる典型的なお...
翁の愛が重いww
子煩悩が行き過ぎたあまり子も不幸になる典型的なお話だった。
子も親もお互いを思い合うのにズレてく姿は悲しく面白い。
後、出てくる男がみんなだめんずで笑えたw
ジブリ作品を初めてお金払って見た。 時代モノ、古文、アニメ、苦手な...
ジブリ作品を初めてお金払って見た。
時代モノ、古文、アニメ、苦手な分野の連鎖だったが、ニカさんの主題歌ということで見てきた。
が、やっぱり作品には入り込めなかった。なんでだろ。
映像もストーリーも美しい
竹取物語のお話は知っていたけれど
最後月へ帰ってしまう悲しいおとぎ話といった印象で
あまり興味がありませんでした。
でも、この作品は人情というか生き様というか愛をたくさん感じることができました。
花が咲いたり
虫が飛んだり
風がふいたり
カエルがないたり…
そういうあたりまえのことがとても感動的な描写で描かれていてじいいいんとします。
すべてのキャラが魅力的。
いつの時代にもプレイボーイはいるんだなあと思ったり
帝のあごに驚愕したり
すてまるそんなに妻子一瞬で捨てちゃうの!?と思ったり
冷静に突っ込む私も同時にいましたが、泣きました。
罪と罰ってなんだろう?
罪が地球にあこがれたことで
罰が地球へおくられたこと?かとも思ったし
多分それも間違いじゃないけど、
喜怒哀楽に興味を抱いたことが罪で、
それを味わされることが罰だったんじゃないかなあと個人的には思いました。
笑ってこらえてをみていたから余計に
ここでこの音楽やっぱりいいわーと再確認したり
ラストの悲しいのにパレードっぽい音楽に胸が痛くなったりしました。
とにかく、すんごいよかったです。
でももう1度みるには心の準備が必要かも。
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