宝塚夫人
劇場公開日:1951年3月3日
解説
綜藝プロと東宝との提携作品で、製作は「右門捕物帖 片眼狼」の竹井諒と坂上静翁。丸尾長顯の原作から「エノケンの天一坊」の八住利雄の脚色で、「女学生群」の小田基義が監督。俳優陣は、「情艶一代女」の春日野八千代、「愛染香」の月丘夢路など宝塚出身のスターに「熱砂の白蘭」の池部良、その他有馬稲子、初音麗子、八千草薫を始め、宝塚少女歌劇団総出演である。
1951年製作/76分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1951年3月3日
ストーリー
五月千草と名乗った元宝塚スターの美保は、若竹鮎子の静子と共に、桑野恵吉を愛していたが、静子に愛をゆずって引退東京で帽子店を営んでいた。静子は宝塚の舞台を愛するあまり恵吉を失望させ、彼は一時北海道へ引きあげたが、静子が過労から失明したと聞いて上京、引退した静子と結婚した。が、静子は盲目のひがみから、恵吉が帽子のデザインで美保と交通のひんぱんなのを嫉妬して、恵吉とも美保とも喧嘩してしまう。もと宝塚の三枚目で、今は眼科医と結婚している道子が、静子の眼の治療と共に、恵吉、美保、静子の三人を昔通りの仲にしたいと苦心している。一度宝塚を退団した一枝も、宝塚に復帰して、この先輩たちの和解のために心をくだき、自分が、かつて美保と静子の当たり狂言だった「ロミオとジュリエット」に主役をふられたのを機会にこの人たちを宝塚へ呼ぶ計画を立てた。その頃静子の眼は道子の夫の努力で全快、なつかしい宝塚の同窓会と、余興の美保と静子の野外劇「ロメオとジュリエット」はすべての人々の心を解いて昔なつかしい友情と愛情を復活されてくれた。