金色夜叉(1948)

劇場公開日:

解説

「三本指の男」に次いで牧野所長自ら製作に当る東横映画正月作品。紅葉山人の名作を先年武者小路実篤が松竹のために現代風に戯曲化(この芝居は東劇で先代守田勘守の貫一、水谷八重子のお宮、井上正夫の荒尾で上演された)したものを「素浪人罷通る」(大映京都)の八尋不二が更に映画化したもので、演出は「淑女とサーカス」「愉快な仲間(1947)」(松竹京都)のマキノ正博東横第一回作品。撮影は「愉快な仲間(1947)」の三木滋人が担当。主演は「こころ月の如く」の上原謙(貫一)と轟夕起子(お宮)で他に「新馬鹿時代」の古川ロッパ「新婚リーグ戦」の木暮実千代「かけ出し時代」の大日方伝の豪華キャスト前後篇に分けて上映される。

1948年製作/84分/日本
原題または英題:Golden Devil
配給:大映
劇場公開日:1948年1月20日

ストーリー

間貫一は鴫沢宮の家に下宿する高校生であった。宮と貫一はすでに相思の仲でだれもが二人の未来を祝福していた。宮は英和高女を卒業した。やがて年が明けて宮の学友箕輪俊子の家で正月のかるた会が開かれ宮の学友章子、美津枝、芳子や貫一の学友遊佐、蒲田、風早なども招かれた。同席した千万長者富山の態度はいちじるしく高校生の心象を害したが、宮たちは彼の指に光る五十万円の指輪にせん望のひとみをみはった。箕輪を通じ富山の宮に対する求婚があったのはそれから間もなくだった。一方貫一が学資を仰ぐ宮の父が近く定年制のため官職から去ることになったので、貫一は自ら学校をやめようと親友の荒尾に相談をもちかける。宮は貫一の学業をつづけさせるために条件つきで富山のもとに嫁ぐことを約束する。貫一の心の痛手は大きかった。荒尾たち学友に激励されて貫一は宮と富山のいる熱海に出かけ、月の海岸で宮と会う。貫一は宮をば倒して怒りと失望のうちにいづこともなく姿を消す。

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