顔役と爆弾娘
劇場公開日:1959年12月15日
解説
「サラリーマン十戒」の若尾徳平の脚本を、「新・三等重役」の筧正典が監督した下町喜劇。撮影は「頑張れゴキゲン娘」の玉井正夫。パースペクタ立体音響。
1959年製作/93分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1959年12月15日
ストーリー
小島久子は下駄屋の一人娘だ。負けん気で、鼻っ柱が強い。弟の信吉は、高校生のくせに酒を飲んだり煙草をふかす。キャバレー「ロカンボ」に出入りし、とどのつまりは金が足りなくなり、用心棒の五十嵐に面を張られて帰って来た。彼らのボスは、いまはサツに挙げられているが、幸田という「ロカンボ」の経営者である。現在は支配人の太田健二が一切を切りもりしている。久子は弟の仇討ちと「ロカンボ」へ出かけた。が、意外に穏健な健二に会い、やがて彼の態度に感激してしまった。ショーに予定の歌手が出演できず困っているのを見ると、久子は買って出た。彼女の強心臓と、緊張した時の癖であるシャックリまじりの歌は、客にアッピールした。--ある金満家の社長の息子が、久子を嫁にと言って来た。グレン隊におどされて弱っているその息子康彦を久子が救ってやった時の一目惚れだった。久子は家事見習として社長花岡家に住みこんだ。が、家事は久子にとって苦手中の苦手だ。メリケン粉と片栗粉の区別もつかない。社長夫人の御機嫌を損じ、家を出てしまった。グレン隊が兇悪化してきた。幸田の保釈金を稼ぎ出すためだ。が、彼らの行動に健二だけは批判的だった。幸田が出所したら、足を洗いたいと思っていた。幸田が出所した。幸田は五十嵐らの言い分を聞き、健二をなぐった。久子の父を先頭とする町民がおしかけ、健二をリンチから救った。健二は久子の家に住みこみ、下駄屋の修業をすることになった。健二の抱擁を受けようとする久子の口から、シャックリが飛び出し、健二がおどかしても止まらなかった。