おヤエの女中の大将
劇場公開日:1959年8月9日
解説
おヤエの女中シリーズの第六話。脚本・高橋二三、監督・小杉勇、撮影・峰重義といずれも前作「おヤエの女中と幽霊」と同じスタッフである。
1959年製作/53分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年8月9日
ストーリー
おヤエの女中先の柴崎家は、主人英介が地球物理学の権威長男英一が大学を首席で卒業した科学者、長女絹子はトーナメントに連続優勝のテニス部のキャプテンという優秀なる家族構成だが、ただ一人の次男の英二郎が出来そこないだった。学校はサボる、小遣いはくすねるといった腕白小僧なのだ。英介が学会で京都へ出かけた。主婦代りをつとめるおヤエに、生活費を渡して。英二郎は学友に悪企みの電話をかけさせた。「英二郎さんが足を折って入院しました。五千円ほど持って来て下さい……」彼らはワナにかかったおヤエを自動車にのせて大騒ぎ。車はハンドルを切りそこね、八百屋の店先へ突っこんだ。それ以来、おヤエは英二郎の監視に専念するよう英介から命令された。登校から下校までついて歩き、家にいる間は体と体を犬のくさりでつなぐという徹底ぶりだ。第一回の脱走に失敗した英二郎は、腹案を練った。まず婆やを買収、にせの情報をおヤエに与えた。おヤエが駅前広場に出かけると、そこには英二郎の代りに警官が待っていて、おヤエを家出娘として保護するという。--英二郎は二晩家に帰らなかったが、やがて電話が来た。「池袋のグッド・ナイトというバーに三千五百円届けてくれないと殺される」と。もうだまされないとおヤエは思ったが、様子が変だったので出かけた。英二郎は暴力バーに人質になっていた。おヤエが大奮闘して英二郎を救い出したが、英二郎は怪我をした。退院した日、英介はおヤエに英二郎の母親になってくれるよう頼んだ。おヤエは、テープレコーダーに「女中代りの母親は重荷になるだけです」と吹きこんで姿を消した。