若い傾斜

劇場公開日:

解説

船山馨の原作を、「山と谷と雲」の池田一朗と、小川英が脚色し、「絞首台の下」の西河克己が監督した青春映画。撮影も同じく「絞首台の下」の伊佐山三郎。

1959年製作/78分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年6月30日

ストーリー

川瀬康夫は、昼は東亜電力に勤め、夜は城南大学で法律を学んでいる青年だ。緒方法律事務所に勤める母の奈津江と二人でアパートに住んでいた。このアパートには、康夫の上役に当る櫟係長の一家もあった。櫟の娘・千加子は康夫に好意を持っていた。--東亜電力では汚職の摘発にあった。専務の五十嵐は、櫟に罪を背負うことを引受させた。櫟は一冊の手帳を康夫に預けた。康夫はその手帳から、会社の大きな汚職を知った。康夫は、櫟を助けてくれと緒方に手帳を届けた。緒方は櫟の釈放を約した。しかし、何の反応も表われなかった。数日後、再び緒方の許を康夫は訪れたが、今度は緒方の態度は冷たかった。彼は五十嵐たちとグルだったのである。が、康夫に好意を抱く緒方の娘・美根子の計らいで、二十万円の保釈金を積んで櫟は保釈された。間もなく、櫟は何者かに殺されてしまった。千加子は、康夫が美根子と結婚するという話を聞き自暴自棄になって、康夫の親友・庄司に体を与えてしまった。庄司はこのことを後悔していた。彼は緒方から手帳を取戻し、これをネタに五十嵐から四百万円をゆすり、千加子に届けた。一方康夫は美根子との結婚を母に話したが、意外なことを聞かされた。ずっと緒方の世話になってきたのだと。緒方の前に現われた康夫は絶叫した。「櫟さんを殺し、俺の大事なお袋を台なしにし、美根子さんの気持まで殺しちまった。社会の法律があんたに罰を下さないなら、俺が殺してやる」と。しかし、美根子の瞳を見た康夫は、悄然と引き返した。「パパどんなに困ってもパパにはお会いしないわ」と叫ぶ美根子の声が追いかけてきた--。

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