フランキーの僕は三人前
劇場公開日:1958年10月14日
解説
就職難の世相を諷刺的に描いた喜劇。井上薫・新井一の脚本を、「恋は異なもの味なもの」の瑞穂春海が監督、「暖簾」の岡崎宏三が撮影した。主演は「駅前旅館」のフランキー堺、「杏っ子」の香川京子。その他中田康子・河内桃子・藤木悠らに新人の谷美也子が出演。
1958年製作/85分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1958年10月14日
ストーリー
下宿の窓から「求職」の風船を上げて、果報を寝て待っている晋吉の所へ、三つも傭い口が転がりこんだ。新々製薬では新薬のモルモット代用、鶴亀金融は出資者集めの外交員、下宿の娘時子の勤務先昼夜倉庫は夜警。時子にどやされて、晋吉は三つともやることに決めた。彼は三人前になったのである。早朝から外交に出向き、山路はるかなる女性をたずねると、なんとこの女、鶴亀金融社長の情婦であった。彼ははるかの御意に叶つた。と、社長鶴亀氏の御入来。這々の体で新々製薬に駈けつけると、スリーマン・デラックスなる精力回復剤を飲まされた。と、利き目は確か、晋吉は疲労を回復したのである。この新薬はジョージ宮田なる居留外国人の密輸品だが、たまたま昼夜金庫に品物を置いているため、取引したい新々製薬が資金に困っていることを時子が耳にしてくる。新々製薬と鶴亀金融の間をとりもち出世の道を計るべきだと、時子の速断は下った。晋吉は、はるかから鶴野社長を攻略、契約を取りかわす所までこぎつけた。金策の出来た新々製薬では、ジョージ宮田と会って取引をまとめるため、熱海へ向った。功により係長の席を与えられた晋吉も同道したが、熱海ではるかに出会ってしまった。その時、彼は夜警の勤務を思い出し、その場を逃れた。が、その夜スリーマン・デラックスは密輸品として警察に押収された。ために、晋吉への風当りがきびしくなった。勝手なことをいわれてむかっ腹を立てた晋吉は、新々製薬に辞表をたたきつけた。鶴亀金融もやめた。時子は時子でいうのである。「夜警の退職届出しておいて上げたわ。結婚しても夜のお勤めじや味気ないもの……」プロポーズだった。また明日から風船を上げるさ--職を失ったが、至極晋吉はのんきである。時子がそばに附いているかららしい。
スタッフ・キャスト
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上野晋吉フランキー堺
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時子香川京子
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時子の母お徳吉川満子
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猿山三郎藤木悠
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山村新之助十朱久雄
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新之助の娘サヨ子河内桃子
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鶴野亀吉左卜全
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はるか中田康子
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田貫外務員田武謙三
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三浦人事課長(金融)坂内英二郎
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営業部長(金融)田辺元
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城研究所長(製薬)増田順二
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営業部長(製薬)三宅一
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西郷平八郎(倉庫守衛)田中志幸
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渋谷八太郎(倉庫班長)沢村いき雄
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木口公平(倉庫)加藤寿八
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管理課長(倉庫)盤木吉二郎
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ジョージ宮田ジョージ・ルイカー
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外務員A須永康夫
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外務員B三谷勉
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外務員C佐藤乙四郎
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女給A氏家真紀
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女給B谷美也子
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女給C光丘ひろみ
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研究所所員中原成男
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研究所看護婦出雲八重子
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山村家の女中瑞木伸枝
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旅館の女中歌川千恵
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レストランのボーイ早野由起夫
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青年天津敏