日清戦争風雲秘話 霧の街

劇場公開日:

解説

大林清の原作による同名のNHK連続放送劇の映画化。「反逆者」の高岩肇と「地獄岬の復讐」の森田新が共同脚色、「喧嘩道中」の佐々木康が監督した。撮影は「地獄岬の復讐」の西川庄衛。主演は「鞍馬天狗 御用盗異聞」の東千代之介、「若さま侍捕物帳 深夜の死美人」の三笠博子、「源氏九郎颯爽記 濡れ髪二刀流」の波島進、「殺人者を逃すな」の星美智子、山形勲。ほかに今井俊二、徳大寺伸、宇佐美諄、小沢栄太郎など。

1957年製作/97分/日本
劇場公開日:1957年6月18日

ストーリー

日清条約の鍵を握って来日した、清国李鴻章の最高顧問張啓林は、実は日本人-浅香礼一郎であった。再び祖国日本の土を踏んだ彼の胸裡には、愛人志乃の面影が、過ぎし西南戦争での悲惨な想い出が切なく去来していた。彼は弟壮二郎の学費のため、俥曳きにまで身を落したが、西南戦争が起るや巡査として従軍した。ところが彼と未来を誓い合った志乃に横恋慕していた上官鬼頭の翼にかかり、彼は志乃の兄を戦場で手にかけてしまったのだ。味方は勝利を収めたが、彼は志乃に顔向け出来ず思い余って親友源助に一切を頼み姿をかくしたのだった。日本政府の歓迎宴に招かれた彼は、席上図らずも今は左棲をとる渡助の妹菊江に再会した。その口から、弟壮二郎は深川木場で働き、源助は辻馬車の馭者となり、そして片時も忘れ得ぬ志乃は結婚したことを聞かされた。しかし、志乃は結婚したといっても名ばかりの妻で彼女も礼一郎を忘れられずにいたのである。一方、日清条約を破滅に導き、あわよくば天下を握ろうとする赤心党は、帰国した礼一郎の身を狙っていた。赤心党の黒幕は、西南戦争で不正の富を得た鬼頭である。赤心党はついに礼一郎を襲った。が、倖い命を取り止めた彼は、やがて傷も癒え清国に再び帰ることになった。しかし、その船上には執拗に彼を狙う赤心党と手を結ぶ清国反政府派の刺客団がひそんでいた。危うくその虎口から逃れた彼は再び東京に戻り、条約調印に来朝する清国使節団を刺客団の魔手から護る決意を固めた。そして傷ついた我身を省りみず、無事使節団を護った彼は、日清友好の危機を救わんと駈け寄る志乃、壮二郎をあとに、源助の馬に乗って深い霧の中を、使節団の宿舎へ消えて行った。

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