殺人者を逃すな

劇場公開日:

解説

能生三郎の原案により、「三十六人の乗客」の共同脚色者の一人、瀬川昌治が脚本を書き、「地獄岬の復讐」の小林恒夫が監した、殺人事件にからむ異色スリラー。撮影は「大学の石松 女群突破」の佐藤三郎。主演は「米」の木村功、「少年探偵団 鉄塔の怪人」の岡田英次、加藤嘉、「抜打ち浪人」の三条美紀、「多情仏心」の星美智子。

1957年製作/89分/日本
劇場公開日:1957年6月4日

ストーリー

土居記者は上役のミスをかぶって大新聞を馘にされてからゆすり記者に成り下っていたが、或る日自分の無罪を叫んで歩く廃人に目をとめた。横田といって十五年前、殺人犯人として死刑を判決され、恩赦で出獄して来た男である。土居はこれを記事にでっち上げる一方、事件当時唯一人横田の無罪を主張した東洋海運社長影山に近づき、彼が信用のため不本意ながら無罪の証言をしたという言葉を聞き出し、同時に札束を受けとることを忘れなかった。そうした土居を信頼してアパートまでも追いかけて来る横田に彼はうんざりして邪慳に追い返した。が、その後姿に迫る殺気に表へ飛び出した土居等を狙って走り去るトラックから拳銃が火を吐いた。この裏に何かあると直感した土居は、かつて証人台に上った杉浦や内山などにあたり、真相究明に乗り出した。しかし以前と変らぬ人々の言葉に、行き詰りを感じ手を引こうと考えはじめた。その頃横田の家へ立ち寄った土居は、杉浦の娘朝子の口から祖父が十年前から横田の世話をしていることを聞いた。また、何事かを告げようとする内山の電話に約束の場所にかけつけたが、内山は死体となっていた。土居の情熱は再び燃え上った。彼の記事は影山の手がのびていて取り上げられず、記者の身分さえ剥奪された。あまつさえ、影山の操る黒木になぐり倒され、横田は誘拐された。それを告げるのが土居では警視庁は相手にしない。ようやくのことで杉浦の家に辿り着いた土居は、事件の真相を警察に告げるよう懇請するが、突然入って来た影山の前に杉浦は有罪を繰り返すばかりだった。そこへ、影山の子分に刺された黒木が侵入、すべてが明らかになった。脱税をかぎつけた支配人を黒木に殺させ、その罪を横田に負わせたのだ。土居、横田、朝子は警察へ急行、影山一味は一網打尽にされた。しかし朝子のもとへ父の死がもたらされた。泣きくずれる朝子を抱きしめた土居は、新たな感激をおぼえた。

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