ドラムと恋と夢

劇場公開日:

解説

「丹下左膳(1956)」の水の江滝子が製作したミュージカル・コメディ。新人待田京介の脚本を「ただひとりの人」の吉村廉が監督した。撮影は「俺は犯人じゃない」の間宮義雄。主な出演者は、「青春をわれらに」のフランキー堺と市村俊幸、「裏町のお転婆娘」の木戸新太郎、「真昼の暗黒」の菅井一郎、「色ざんげ(1956)」の北原三枝、「地獄の波止場(1956)」の三橋達也、「愛すればこそ」第二話の中原早苗など。他に映画中のショーの出演者として、三国連太郎、伊藤雄之助、大坂志郎、葉山良二、新倉美子等が顔を見せる。色彩はコニカラー。

1956年製作/55分/日本
原題または英題:Drumbeat
配給:日活
劇場公開日:1956年6月14日

ストーリー

騒音に明け暮れする遊園地の一角。見世物小屋の通称フラ公は一流のドラマーになることを夢みて今日も空地でバケツを叩いていたが親方に叱られ、食物屋スマイルの親父のところに逃げ出した。彼は、そこで無銭飲食をした盲目の娘侍子を知った。彼女は、二、三年前急に盲目となり、田舎から持参した治療費も悪い男に盗られて、死のうと決心していた。フラ公は自分を一流音楽家だと偽って彼女に治療費を出すと約束し、その夜の野外劇場ジャズ演奏会でドラムを演奏すると言ってしまった。演奏会場では、フラ公はスマイルの親父と仲間のサブ公の声援の声色で、何とか待子を信用させたが、肝心の金策は親方にも断られ、困り果てて懸賞レスリング試合に飛び入りした。相手は強力“殺人コング”。仲間のサブは、当夜コングに眠り薬を盛ろうとしたが間違えたフラ公がリングで眠りこけて大騒ぎになった。だが興奮剤の効いたコングはマットに頭をぶっつけてKOしフラ公は見事、賞金を得た。入院した待子は、眼帯が取れる日を待ちつつ、フラ公を素敵な若紳士フランク吉田だと考えていた。やがて眼帯をはずされた待子はフラ公を見て「フランクさんのような気がする」といったが、彼は懸命に否定し、フランクは旅に出たが必ず帰ってくる、と慰めた。その夜、フラ公は待子の面影を抱いて見世物小屋を後にした。彼の歌声に総てを知った待子は後を追おうとしてスマイルの親父に止められ、遠ざかるフラ公の姿をいつまでも見詰めていた。

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