坊っちゃん(1953)

劇場公開日:

解説

夏目漱石の原作の再映画化(前作は昭和十年PCL作品として山本嘉次郎が監督した)。「銀二郎の片腕」の八田尚之が脚色、「母と娘(1953)」の丸山誠治が監督にあたった。撮影は「続・浮雲日記」の山崎一雄、音楽は「関の弥太ッぺ(1953)」の渡辺浦人。「都会の横顔」の池部良、森繁久彌、「欲望」の小沢栄、「真珠母」の多々良純、「花の中の娘たち」の岡田茉莉子、小堀誠などが出演する。

1953年製作/111分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1953年8月12日

ストーリー

四国松山の町。土地の中学校に物理学校出の若い江戸ッ子教師が赴任する。坊ちゃんである。着任早々彼は婆やお清宛の手紙に校長教頭以下のウガッたあだ名を列挙して、気勢をあげた。山嵐は「叡山の悪僧めいた」数学主任堀田の称だが、案外親切な男で、骨董屋いか銀の二階の下宿も彼の世話である。直情派の二人はすぐしたしくなった。新米教師の坊ちゃんに五年生の悪童連の攻勢がはじまるが、坊ちゃんもなかなか負けていない。宿直の夜、寄宿舎の一室でもぐりこもうとした寝床の中から、無数のバッタが跳りでて、坊ちゃんを驚ろかす。この悪質ないたずらに激怒した坊ちゃんに、生徒を教唆したのは山嵐だ、と教頭--ビラビラした文学士の赤シャツが中傷する。単純なだけにおのれッとなった坊ちゃんは、いか銀の二階を飛出し、無気力な国語教師うらなりの世話で、萩野家の座敷に移る。しかしその隣家の娘、うらなりの許婚マドンナに赤シャツが横恋慕し、うらなりを九州に転任させようと画策していると知って坊ちゃんは茫然とした。うらなり先生は九州に去った。赤シャツやその取巻き画学教師野太鼓らはさらに坊ちゃん、山嵐の硬派ぶりがじゃまとなり、折しも土地の師範と中学の大乱闘に二人がまきこまれ、警察の留置をくらった一件を取上げて蔭で新聞や校長をたきつけ、彼らを追放しようとする。憤激した二人は赤シャツをとらえ、その真向から生卵を叩きつけて溜飲をさげた。翌日辞表を校長たぬきに叩きつけ、お清婆やと会うのをたのしみに、坊ちゃんは東京へ去った。

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