新東京行進曲
劇場公開日:1953年4月8日
解説
製作は「嫁の立場」の小倉武志、雑誌『平凡』に連載された入江徳郎、辻本芳雄、戸川幸夫の原作を、「好きなアンタハン」の柳沢類寿が脚色、「花咲く風」の川島雄三が監督している。撮影は「やっさもっさ」の長岡博之、美術は「女性の声」の逆井清一郎、音楽は「次男坊」の木下忠司。主演者は、「次男坊」の高橋貞二、三橋達也、日守新一、「落葉日記」の小林トシ子、「姉妹(1953)」の淡路恵子、望月優子、多々良純、「おもかげの歌」の大坂志郎、「疾風からす隊」の北上弥太朗、「大学の龍虎」の北原三枝、沼尾釣など。
1953年製作/97分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1953年4月8日
ストーリー
新聞記者の真砂隆、建築技師の林三郎、新聞社の発送部員霧山一夫、都電運転手遠藤良雄、拳闘選手北野広、すし屋の亭主小川金一の六人は小学校時代の親友だった。真砂は同僚の婦人記者一ノ瀬文子の愛情に気ずかず、都庁に勤める須田美代子を恋している。美代子には林も心をよせている。警視庁の桶警部は真砂の人柄を愛し、自分の娘昭子の婿にしたいと思っている。が、昭子は遠藤と恋仲だった。霧山は北野に逢いたがらないが、以前北野の拳闘の相手をして北野の強打で片眼を失明、このことで北野に責任を感じさせたくない心使いだった。小川は新婚だが、すでに若妻の尻にしかれているお人善し。真砂は文子の協力で汚職事件を調査しその主要人物が恩師須田先生であるのにおどろくが、涙をふるってこれを記事にした。しかも美代子は先生の娘だった。この事から美代子は真砂に心を残しながら林の愛を受入れる決心をした。北野がハワイのフオード選手とのタイトルマッチで優勝バンタム級の世界選手権を獲得した。そのよろこびの席で霧山と北野は久しぶりにうれしい再会をした。同じ会場で「ミス職場」の発表会があり、昭子が一等に当選するというよろこびが重った。一人淋しげに会場にいる真砂の隣りにはいつの間にか文子が来て坐っていた。