薔薇大名

劇場公開日:

解説

陣出達朗の原作を、淀川新八が脚色し、新人第一回の池広一夫が監督した明朗時代劇。池広監督は昭和四年生れ、立大卒後、昭和二十五年大映京都に入社、市川崑、森一生、斎藤寅次郎等の監督に師事した。撮影は「競艶八剣伝」の本田平三。

1960年製作/68分/日本
原題または英題:Throne of Flame
配給:大映
劇場公開日:1960年12月7日

ストーリー

浅草の奇術師雲竜斎一座の人気者月太郎はある夜、数名の武士に捕われ棚倉藩の上屋敷に連れ込まれた。実は、棚倉藩では城主小笠原佐渡守が、跡目を狙う家老大倉伝左衛門のために毒薬を盛られ肉体は徐々に衰弱を加えていた。しかも若殿左馬之介は江戸へ出たまま消息を絶ったのである。大倉一派はこれを好機に、左馬之介の異母弟松千代を擁立して実権を握らんとしていた。国家老石田帯刀はこれを憂い一子小十郎を江戸に遺し必死に若君探索を進めていた。--その手に若君と瓜二つの月太郎が捕かまったのである。しかし小十郎は若君の左腕にバラの花のアザがあるが月太郎には無いのを知って失望したが、一刻を争う場合なので月太郎を若君として国表に送りこむことにした。事情を聞いて月太郎は身代りを承知、同じ一座にいる恋人お小夜には「しばらく奥州棚倉に行く」と告げた。お小夜は不安の余り雲竜斎を説き伏せて奥州へ巡業の旅に出ることにした。棚倉に到着した月太郎はすべて小十郎の指図に従い、大殿との対面、家老以下の謁見などボロをださずに切り抜けた。しかし左馬之助の新妻しのぶには事の真相を語った。ところがその模様を盗み聞いた伝左衛門は、跡目相続決定の席上でそれを暴かんとした。一方、左馬之介は父の衰弱を毒薬であるとにらみ江戸の薬屋や名医を訪ね廻っていたが、たまたま路上で大倉一味の殺し屋に発見され大川に斬り落されてしまった。それを助けたのがお小夜である。お小夜は奥州に行ったとばかり思った月太郎が江戸にいるので驚いた。左馬之助はお夜の口から月太郎が自分の代りに国表に向かったことを知り雲竜斎一座とともに奥州へ--やがて跡目相続の当日、伝左衛門は若君は偽者であると呼ばわりその証拠のアザを見せよと迫った。その時、小十郎と連絡が取れた左馬之介が現われ大倉一味の悪計を暴き、小十郎、月太郎の協力を得て大倉一味を倒した。

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