神田祭り喧嘩笠

劇場公開日:

解説

真山青果の「荒川の佐吉」を、小川正・野上龍雄が共同で脚色し、「清水港に来た男」のマキノ雅弘が監督した里見浩太郎の股旅もの。撮影も同じく「清水港に来た男」の三木滋人が担当した。

1960年製作/84分/日本
原題または英題:The Angry Sea
配給:東映
劇場公開日:1960年8月31日

ストーリー

荒川の佐吉は鐘馗一家の三下だがやくざには珍らしくバカ正直で働き者、親分仁兵衛と娘八重に目を掛けられていた。ある日佐吉は大工の辰五郎から国の弟が重病と聞かされ郷里へ旅立った。十カ月ぶりに帰って来た佐吉は、鐘馗一家を浪人成川郷右衛門が支配しているので驚いた。神田祭の晩に仁兵衛を傷つけ、一の乾分清五郎を斬って腕ずくで縄張りを手に入れてしまったのだ。仁兵衛親娘は落ちぶれて汚い裏店に住んでいた。そんな時に、呉服問屋丸総に嫁いでいる仁兵衛の長女お新の産んだ赤ん坊卯之吉が盲目であったため養育料をつけて追い出されて来た。悪い時には悪いことが重なるものその晩に仁兵衛は成川のために暗殺されてしまった。変りはてた親分の姿をみて臆病な佐吉も殴り込みをかけるがす巻にされて川に投げこまれてしまう。運よく棒術指南の夢想十兵衛に救われた佐吉は、仇討ちのため十兵衛に棒術を指南してもらうことになった。父を失った八重は芸者に身を落し卯之吉は隣家に預けられた。そんな卯之吉を可哀そうに思った佐吉は自分のところに引き取った。佐吉は棒術を習う一方、乳を求めて夜毎日毎むずかる卯之吉を歯を喰いしばって育てていった。八重は辰五郎を通じて密かに養育料を届けていたが佐吉は知らなかった。それから三年の月日が流れた。或る時卯之吉の目が直るという朗報が入った。八重は百両の費用を都合するために成川に体を売ることにした。辰五郎を通じて届けられた金で卯之吉を医者へ連れていった佐吉は、この金の出所を聞いて成川一家に走った。一方八重は成川に身を任せるとみせかけ短刀で斬りかかるが逆になぶり殺しにされようとしていた。そこへ佐吉が躍り込んで来た。佐吉苦心の夢想流棒術は見事成川を倒した。そこへ辰五郎が卯之吉の目が開いたと知らせて来た。卯之吉は丸総に引き取られた。佐吉と八重の二人は江戸を落ちていった。

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