おさい・権三 燃ゆる恋草
劇場公開日:1960年5月27日
解説
近松門左衛門の『鑓の権三重帷子』の映画化。渡辺邦男・上原輝男が脚色し「越後獅子祭(1960)」の渡辺邦男が監督した妻敵討ちの物語。撮影も「越後獅子祭(1960)」の渡辺孝。
1960年製作/96分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1960年5月27日
あらすじ
松江藩茶の湯の師範をつとめる浅香市之進が江戸へ出仕した。浅香の妻おさいに付文を再三寄こしていた川端伴之丞の卑劣な仕打ちが始まった。おさいは、人を介して縁談のあった槍の名手笹野権三を憎からず思っていたが、親のすすめに背けず浅香を夫としたのだ。毎日が淋しかった。権三も大殿の勧める伴之丞の妹お雪を貰うつもりの覚悟だった。そんな権三に伴之丞は事あるごとに邪魔立てし、あらぬことを言い放ったのだ。若殿出世の知らせがあり、大茶会が催されることになった。権三は総支配に選ばれ、浅香家家伝の奥義を求めておさいの許を訪れた。笹野家と川端家の家紋を染めた帯をしめているのに気づいたおさいは、自分のしごきをしめるよう権三に求めた。赤いしごきを庭に投げた現場を伴之丞に見られた。伴之丞は「不義者見つけたり」の大音声。おさい、権三は揃って浅香に斬られようと故郷を捨てた。ある夜、おさいの“女”がもだえた。しかし、権三は汚れのないままの体で死のうと拒否した。翌日大阪の蔵屋敷では浅香に会えなかった。二人はまことの女敵として討たれることが生きる道であると知った。権三は夜明けも知らず、おさいを抱いた。あくる日、やつれた浅香と娘のお菊、さいの兄の甚平がやって来た。不審顔で刀をもつ浅香に、権三はわれとわが身をぶつけるように斬られた。おさいの目も、やがて見えなくなった。
スタッフ・キャスト
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おさい瑳峨三智子
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笹野権三森美樹
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浅香市之進石黒達也
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お菊北条喜久
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岩木忠兵衛北龍二
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妻るい夏川静江
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岩木甚平田崎潤
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川端伴之丞名和宏
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お雪宇治みさ子
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松平出羽守十朱久雄
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家老大友主膳永田靖
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浅香家女中お峯高山裕子
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浅香家女中お松滝川美津枝
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浅香家下男与兵乃木年雄
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今西半太夫海江田譲二
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お雪の乳母八重月宮乙女
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斬り合いの武士天野刃一
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斬り合いの武士春日昇
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斬り合いの武士毛利二郎
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斬り合いの武士中原伸
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奉行市川男女之助
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蔵屋敷の侍尾上菊太郎
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旅の武士片岡市女蔵
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侍女弥生慶子
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侍女永井三津子
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侍女佐々木京子
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侍女西村公恵
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侍女北川昌枝
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宿場の番頭大東弘明
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岩木家の下男簔和田敏
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岩木家の下女夏木恵梨
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宿の若夫婦花井緑太郎
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宿の若夫婦佐乃美子
恋や恋なすな恋





