非情都市

劇場公開日:

解説

一社会部記者のマスコミと資本の壁に抵抗する姿を描いたサスペンス・ドラマ。三田和夫の手記より、「総会屋錦城 勝負師とその娘」の井手雅人が脚本を執筆、「社員無頼 (怒号篇)」「社員無頼 (反撃篇)」の鈴木英夫が監督した。撮影は「独立愚連隊」の逢沢譲。

1960年製作/89分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年2月21日

ストーリー

新協機械の保科社長が、面談中暴漢に襲われた。保科は株の買占めで会社乗取りを策していた男だ。東都新報の三宅はこの事件を追うことになった。長谷川部長刑事にくいさがり、犯人に関係ありと思われる大島組の兄弟分で榊なる男の名を知った。榊のいる北東興業へ飛んだ。そこで、法律相談所長の貝谷を見た。貝谷が関係している会社はみな兵藤金融が関係している会社だ。毎朝新聞では、“大島組の大田原行雄という殺し屋を使った犯罪”とスクープしていた。三宅は、外交員をやっている愛人の千晶に兵藤をさぐらせた。三宅は榊の子分たちに、事務所に連行された。そこに、大田原がいた。一週間たって大田原が自首するまで、大田原を預ってくれというのだ。三宅は迷ったが、承諾した。榊の口から、兵藤の裏に西コンツェルンの西健作がいることを知った。西は青葉屋デパートの株の買占めにかかったところを保科に寝返られ、仇敵のような間柄だった。あとは裏づけ調査だ。成進銀行へ。かつて西が会長をしていた銀行で、青葉屋デパート事件に西コンツェルンの資金を受持った銀行なのだ。しかも、兵藤のやっている事業に無担保で九千五百万も貸付けている。しかし、東都新報とも取引きのある銀行だった。社からは、成進銀行にふれるなと言われた。だが、三宅は必死だった。保科殺しが、兵藤への金融を条件に西から出、兵藤から大島組へ、そして殺し屋大田原へと--この筋書きを三宅は確信した。しかし、大田原は逃がした先、甲府で捕り、三宅には出頭状が届いた。事件の一切をメモしたデータを同僚に渡し、三宅は出頭した。千晶が、近く東都新報の社長が西コンツェルンの顧問に迎えられることを告げた。榊が捕えられた。三宅も犯人隠邂の容疑で逮捕された。数日後、留置場へデスクが面会に来た。退職の辞令と、退職金の明細を持って--。

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