前科者(1968)

劇場公開日:

解説

「侠客の掟」の鳥居元宏と「侠骨一代」の松本功が共同でシナリオを執筆し、「男の勝負 白虎の鉄」の山下耕作が監督したアクションもの。撮影は「忍びの卍」の鈴木重平。

1968年製作/89分/日本
原題または英題:The Marked Man
配給:東映
劇場公開日:1968年5月1日

ストーリー

杉田常次郎は“尻斬り常”と異名をとる暴れん坊。ケチ臭い大阪の渡世にあき足らず、舎弟の修を従えて大東京は新宿の黒崎組に腰をすえた。ここでも常の破天荒な活躍は一躍彼の名を轟かせた。常と互角に渡り合った最初の男は、同志会の小磯だった。激闘数刻、勝負もつかないまま、たちまち意気投合、兄弟分の契りを交すに至った。ある日常は、黒崎兄弟の命令を受けて、大倉組のシマにあるパチンコ屋“やしろ”を脅した。この黒崎、大倉の抗争に、秋葉一家の大親分が仲裁に入ってひとまずケリ。常は黒崎組から追放され、元秋葉一家の兄貴分で今はカタギの矢代が経営するパチンコ店を黒崎にのっとられてしまった。怒った常は秋葉一家に乗り込んだが、二十万円のおとしまえには勝てなかった。気の良い常はどこへ行っても利用されてはお払い箱。それならいっそと、バラケツ一家を結成。新興やくざとして台頭する黒崎は、関西の昇竜会と結託、秋葉一家と同志会の潰滅を計り、常の子分川村を抱き込んでスパイ行為に及んだ。憤怒した常は川村の尻を斬って刑務所入り。この間、シャバでは秋葉一家の衰退が目立ち、一家の盃を受けた小磯が黒崎組の図に乗った動きを阻止していた。一年半の刑を終えた常は、小磯や矢代の説得を蹴り、秋葉一家のために黒崎組との対決を心に決めた。一方、黒崎組は昇竜会幹部伴の指図により、切り札の闇討ちに出、小磯とつづいて秋葉を狙撃した。怒りに燃える矢代。暴力団の不穏な空気に非常警戒を敷く中を子分を率いて駈けつけた常。この時、二人をめがけて黒崎組と昇竜会の手下がなだれこんだ。決戦血の中、矢代が死んだ。ここに常の怒りは爆発。ダンプもろとも黒崎組に単身特効、自らも総身傷だらけになって伴を、黒崎兄弟を次々に倒していった。

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