「空白の起点」より 女は復讐する

劇場公開日:

解説

笹沢左保の原作『空白の起点』を、「関東やくざ嵐」の宮川一郎が脚色、「天下の快男児」の長谷和夫が監督したエロティック・ミステリー。撮影は「坊っちゃん(1966)」の小杉正雄。

1966年製作/90分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1966年10月15日

ストーリー

協信生命保険調査員新田純一は同業の佐伯初子と共に仕事を終えての帰り、刈谷駅から乗った美しい女と車中で一緒になった。ところが、その女が、窓外に崖から突き落される人影を目撃した。調査の結果、殺された男は自動車会社の課長小梶美智雄と分ったが、意外にも目撃者鮎子の父だった。小梶が、総額六百万にのぼる保険をかけていることから、新田は計画殺人だと直感し、調査を開始した。鮎子が小梶の先妻の子であり、そのため他の家族と折合いが悪いこと、小梶が鮎子を溺愛して保険金の受取人を鮎子一人に指定していることなどが分り、新田はその後、小梶の女志津に会って最近は彼が姿を見せなかったことを知った。だが、新田よりも先に警察が、国分という絵描きが小梶から三十万円借りて、返せないでいることを突きとめた。ところが、間もなく国分が真鶴峠の崖から投身自殺をし、遺書から警察は、国分を犯人と断定した。新田は釈然としなかった。他の会社は保険金の支払いを許可したが、新田は会社に、暫く様子を見た方がいいとして、鮎子に近づき始めた。一方で新田は小梶の結婚当時の人間関係を調べ上げ、国分が鮎子の実父であることを明らかにした。それを知った鮎子は、何故か積極的に新田に会い、アパートで一緒に寝る仲にまでなったが、その時新田は、清純そうな鮎子が処女でないことを知り、鮎子に対する疑惑を深めた。ある日、小梶が死んだ崖下へ彼女を誘い出した新田は、鮎子を問いつめた。最初は否定した彼女も、彼女の命令で国分が小梶を殺した後、今度は鮎子自身が国分を殺したことを認めた。しかしそれは保険金目当ての犯行ではなく、自分の実母を捨てた国分や、養父とは言え、小梶に処女を奪われるというみじめな目に会った鮎子の、男に対する復讐だったのだ。

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