大阪ど根性物語 どえらい奴
劇場公開日:1965年10月24日
解説
長谷川幸延原作“冠婚葬祭”より、「股旅 三人やくざ」の中島貞夫と鈴木則文が共同で脚色、新人鈴木則文が監督した喜劇。撮影は「バラケツ勝負」の川崎新太郎。
1965年製作/87分/日本
配給:東映
劇場公開日:1965年10月24日
ストーリー
父を亡くした天涯弧独の勇造少年は、一人で大八車に粗末な棺桶を乗せ火葬場に向った。斉場で葬儀屋駕花に手ひどい仕打ちをされている勇造を見た葬儀屋駕為の親分為次郎は、事の仔細を知り毛槍を振って勇造の父を手厚く送った。当時の葬式は、遺体を駕篭に乗せ、大名行列よろしく、盛大にとり行うのが礼儀とされていた。これが縁となり、勇造は駕為にひきとられた。一方駕花は、折から行われた明治天皇御葬儀の参列を誇大宣伝し、大阪の葬式屋界を牛耳ろうとしていた。老舗を自負する一徹者の駕為は、この行為を快く思わなかった。勇造も次第に商売に慣れ、仕事熱心が認められ、為次郎も一人娘美津も心惹かれるのだった。時は第一次世界大戦たけなわで、世は不況の波に覆われ、駕為も例外ではなかった。勇造は自動車で運送屋を営む蜂谷の繁昌ぶりにヒントを得、奴道中の葬列の近代化を為次郎に説くが、一徹者の為次郎に叱責され勘当された。翌日葬式道具一式をもって、勇造のもとに来た美津と勇造は結婚した。そして、早速小型トラックを改装して“博益社”の宣伝幕をつけて、商売を始めたが、一般の慣習を破ることは困難であった。会社組織となった博益社の最初の仕事は、水屋市助の協力で、薬問屋の葬式が破天荒一千円でとり行われた。喪主が勇造の近代経営ぶりに迎合したのだ。商売をとられた駕花は、悪質な妨害に出たが、葬儀は、無事終り、世間にも評判がよかった。祝盃の最中、為次郎危篤の知らせで駆けつけけた勇造と美津に、為次郎は近代的葬儀で送って欲しいと遺言して息をひきとった。しかし、式当日勇造は、為次郎が後生大事に守りぬいた古式にのっとり、最後の毛槍を父為次郎のために振うのだった。
スタッフ・キャスト
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大木勇造藤田まこと
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花房為次郎曽我廼家明蝶
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花房美津富司純子
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蜂谷重平長門裕之
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おうめ浪花千栄子
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市助大村崑
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ゆかり新城みち子
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青島青島幸男
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教師谷啓
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中田犬塚弘
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三吉阿波地大輔
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平助汐路章
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駕花阿部九洲男
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中政谷晃
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照代山乃美七子
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篤子佐藤綾子
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駕信熊谷武
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駕仁村居京之輔
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花金五里兵太郎
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おたか岡島艶子
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番頭那須伸太朗
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源太郎源八郎
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村山藤木錦之助
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加藤佐藤洋
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社員A大谷正己
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社員B大東俊治
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社員C山下義明
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社員D大城泰
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社員E畑中伶一
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軍隊の班長鈴木金哉
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風呂屋の主人佐々木松之丞
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棺桶屋の親父秋田Aスケ
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葬式の注文をする老人野村鬼笑
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男1秋田Bスケ
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男2鷹司譲記
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理髪店の客1堀広太郎
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理髪店の客2土佐憲司
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理髪店の客3島田秀雄
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内儀牧淳子