戦場にながれる歌

劇場公開日:

解説

作曲家団伊玖磨の随想『陸軍軍楽隊始末記』を「われ一粒の麦なれど」の松山善三が脚色・監督したヒューマンな戦争ドラマ。撮影は「赤ひげ」の中井朝一。

1965年製作/95分/日本
原題:We Will Remember
配給:東宝
劇場公開日:1965年8月25日

ストーリー

第二次大戦も末のころ、色とりどりのメンバーが陸軍戸山学校の軍楽隊に入隊した。音楽学校出の三条をのぞいた彼等は、みんな死にたくなくて軍楽隊に入った、楽器を持ったこともない者ばかりだった。しかし、彼等の行動を理解する小沼中尉の深いおもいやりと、三条を中心とする八カ月の猛訓練は、音階も知らなかった彼等を立派な音楽隊員に仕立てあげてしまった。だが苛烈な戦争はまだ銃の扱いかたも知らぬ彼等を容赦なく戦場に追いやった。三条、青田、中平、鷲尾、野本ら五名の隊員は、激戦の北支戦線に送られ宣撫工作の命のもと、延々二千キロにおよぶ大行軍が始まった。彼等は、あるときは生死をさ迷う兵隊の心の糧として、またある時は現地人への慰問団として、彼等は必死に演奏し続けた。だが、奥地に入れば入るほど、現地人の日本人に対する憎しみは深くなっていった。そうしたある日、彼等は突然匪賊に襲われ、戦友を助けようとした中平は、敵の銃弾に倒れたが、この絶対の危機を救ってくれたのは、老いた中国人とその娘愛蘭であった。老人は自らの幸福を守るために、彼等を救ったのだと説いた。やがてフィリッピンへ渡った彼等は、小沼中尉をはじめとする戦友に再会した。が、それもつかの間、終戦と同時に、戦友同士までも憎み合う醜い捕虜生活をよぎなくされた。そうしたある日軍楽隊員の耳に、なつかしいブラスバンドの音が聞えてきた。彼等は、昔楽器を埋めた砂浜を思い出し泥だらけのトランペットやサキソフォンを掘り出し、小沼中尉をかこんで高らかに“螢の光”を奏し始めた。真の音楽は“平和の中にのみ存在する”ことを胸にきざみつけながら--。

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