地獄命令
劇場公開日:1964年1月9日
解説
松浦健郎の原作を、「ギャング忠臣蔵」の松浦健郎と「鬼検事」の村尾昭が共同で脚色、「ギャング忠臣蔵」の小沢茂弘が監督したギャングもの。撮影もコンビの西川庄衛。
1964年製作/89分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年1月9日
ストーリー
ある朝、静かな邸宅街の一角にある足立家は五人組の強盗に襲われた。二階の部屋に陣取った男らは、照準鏡つきライフルをつき出した。ねらいは筋向いの大松邸である。暗黒街の大立物である大松正道は、新東京電鉄の路線延長計画にのりニュータウン建設予定の土地を買い占める大仕事に手を出していた。ところがやはり同じ狙いをもつ中丸組会長の中丸徹平と横浜を縄張りとする根津正夫もこれを狙っていた。特に根津は大松の娘の嫁ぎ先であるだけに微妙な関係にあった。強力な護衛の中、上からの襲撃はさけられず大松は重傷を負った。暗殺者四人は死んだが、ライフル射手雪川は姿を消した。大松の負傷を機会にこの社会を嫌った妻のギンや長男信一は平和な暮しを望んだが、大松の秘書依田は動揺する大松会を押えた。大松の暗殺者は根津組の連中だという情報が入った。義理の息子根津に激怒した大松だが、その根津も工事場で大松会の身内と名乗る男に狙撃された。大松と根津の関係はいよいよ険悪になった。愛子の事を考え冷静になろうとする根津だが、自分の縄張りを荒されてはと実家に帰るよう勧めた。一方大松が政財界の重鎮と会合する日、乗りこんだ根津は、大松と決斗寸前に駈けこんだ愛子が雪川のライフルで倒れるという事故が起きた。傷心の根津は四代目廃業を決意、又ギンと信一も根津の家にころがりこんだ。しかし、大松は、新東京電鉄の社長は私の恩人だ、命をかけてもやり通すと意地を張った。黒幕は中丸だ。危いと見た中丸は雪川を九州に飛ばした。それを信一が目撃したのだが、信一は囮として捕われ、大松と最後の取引に使われた。指定通り、護衛なしで後楽園に現われた大松に、和解した根津も加わって雪川に向けて怒りの弾丸をぶっつけた。