アカシアの雨がやむとき

劇場公開日:

解説

明星所載・川野京輔原作を「愛と死のかたみ」の棚田吾郎と砂山啓三が共同で脚色、「サラリーマン物語 勝って来るぞと勇ましく」の吉村廉が監督したメロドラマ。撮影は「空の下遠い夢」の姫田真佐久。

1963年製作/91分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年4月14日

ストーリー

霧につつまれた湖の岸でカンバスに向っていた石崎秀夫は、一人の女を救った。女はファッションモデルの杉山恵子といい、撮影のため湖に来てボートに乗ったが、突然挑みかかったカメラマンの中村を突き飛ばし、そのまま気を失なったという。恵子を元気づけていた石崎は、彼女の病身の母親と二人だけという淋しい生活を知り、いつかある感情を抱きはじめていた。東京へ帰った恵子を待っていたものは、中村の溺死とそれにまつわるスキャンダルの噂であり冷たく拒む舞台であった。仕事を探して歩き廻る恵子にとって心の支えは、フランス留学の希望に燃える石崎の激励だった。しかしそれが週刊誌に新進画家とモデルの醜聞として大きく扱われ、恵子は彼の将来のために姿を消した。悄然としている石崎を見て、ナイトクラブでピアノを弾きながら作曲を勉強している先輩の近藤は彼をクラブへ案内した。石崎と踊った歌手の三好幸子は石崎のひたむきな瞳に惹かれた。一方、偶然近藤や幸子のクラブの踊り子となって母親との生活を支えていくようになった恵子を、それと知らぬ近藤は愛しはじめていた。とうとう母親が亡くなり、悲嘆にくれる恵子は“アカシアの雨に打たれて、このまま死んでしまいたい--”とペンを走らせていた。石崎が湖畔で描いた“霧の湖”が展覧会に入賞した。石崎が自分の画に見入っている恵子を会場で見つけたとき、連れ立って来た近藤と幸子にばったり会った。凝然と立ちつくす四人に突然襲いかかってきたのは、恵子に執着する元マネジャー木島配下のやくざである。石崎はやくざの一人がふるったチェーンに両眼を叩かれた。失明の恐怖に絶望する石崎を恵子は思い出の湖畔へ療養に連れていった。恵子の必死の看病の甲斐あって、石崎が絵筆を再び握る自信を取り戻したころ、近藤と幸子の“アカシアの雨”の哀愁に満ちた旋律が街に流れはじめていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0THEメロドラマ!

2014年1月21日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

同名歌謡曲をモチーフにした、浅丘ルリ子と高橋英樹共演の1963年の日活作品。

青年画家の秀夫は湖でファッションモデルの恵子を助け、二人は想いを抱く。だが、ボートに同乗していたカメラマンだけが溺死し、心中事件とマスコミは騒ぎ立て、恵子は非難を受ける…。

他愛のないメロドラマ。
モデルの仕事にありつけない恵子はショーダンサーとして働くが失敗ばかり、モデルの仕事を紹介すると言った男にあわや犯されそうになる、病弱の母の死…。
秀夫は画家として脚光を浴びるも、ある事件で失明の危機に…。
ヒロインを巡って対立する二人の男…などなど、何処までも型通り。

「愛染かつら」「君の名は」などメロドラマは往年の松竹のお家芸といった感。
なので、この日活メロドラマは新味に欠けた。

若き浅丘ルリ子のしっとりとした美しさは薄幸のヒロインにぴったり。

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近大