地獄の裁きは俺がする
劇場公開日:1962年8月4日
解説
「地獄の底をぶち破れ」の松浦健郎が原作・脚色、「花と野盗の群れ」の小沢茂弘が監督したアクションもの。撮影は「黄門社長漫遊記」の西川庄衛。
1962年製作/94分/日本
原題または英題:The Judge of the Underworld
配給:東映
劇場公開日:1962年8月4日
ストーリー
大門竜三は三十一もの肩書をもつ暗黒街の大ボスである。その彼は、極東裁判以来のスケールといわれた裁判で無罪となった。昔から大門と親しかった事件屋辻堂は、その裁判で新聞記者に取材便宜を計っていた。裁判に勝った大門の所へ正体不明の電話がかかってきた。以前彼を裏切った篠田を捕えてあるというのだ。彼は山小屋へ行った。だが、そこで見たのは篠田と情婦の自殺体だった。そのころ、バー「ヨアンナ」のマダム春江の娘リカは、ボーイフレンドの前座歌手と山小屋附近にハイキングに来ていた。リカの落したロケットを拾った大門は、リカと写っている春江の写真を見て愕然とした。というのは、春江とは大門の昔の女だったからだ。とすればリカは大門の子になるわけだ。彼はリカを自宅へ誘った。早速訪れたリカに、大門は彼女の気に入るようにとピアノを買入れたり室内装飾を変えさせたりし、自分の娘のようにかわいがるのだった。そして彼は、リカが本当に自分の子であるか否か調べさせた。しかしリカは、昔春江と辻堂との間にできた子供だったのだ。だが、大門の謝礼金を目当にする春江は、リカが大門の子であると虚偽の告白をさせるのだった。それ以来、大門のスケジュールは、すべてリカを中心に行なわれた。反面、大門は、リカのボーイフレンド丈二が気に入らない。というのも丈二がリカを奪ってしまうように思えたからだ。あるナイター帰り、リカと大門の前に丈二が現われリカと結婚させてくれと迫ったが、そこに相沢組が待ち伏せていた。大門とリカは逃れ丈二はつかまった。そして丈二こそ大門の子だった。丈二を助けた大門に相沢組の銃弾が襲った。敢然と彼は応戦し、ついに相沢組は全滅した。身をもって丈二を助け自分も肩を射抜かれた大門は、駈けよるリカと丈二に結婚を快諾するのであった。