吼えろ脱獄囚
劇場公開日:1962年5月15日
解説
宮下幻一郎の小説を「東から来た男」の須崎勝弥が脚色、「有難や三度笠」の福田純が監督したサスペンス・ドラマ。撮影も「有難や三度笠」の内海正治。
1962年製作/75分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1962年5月15日
ストーリー
大木竜介とジョーの二人が脱獄した。竜介はキャバレー「スリー・キャッツ」の用心棒で同じ店で働く純子の恋人だった弟靖彦を殺した犯人として投獄されたのだ。兄弟喧嘩のもつれを利用して靖彦を殺し、罪をなすりつけた男--それを三田村とにらんだ竜介は復讐の鬼と化していた。三田村はスリー・キャッツの支配人で、内幕を知り過ぎている健を殺そうとしていた。健の恋人、新進歌手のさゆりは不安を感じて純子に相談した。純子は健から、三田村を軸として麻薬密売が絡んでいることを聞きだした。純子はそのことを竜介に連絡しようとして三田村に監禁された。一方、警察側でもスリー・キャッツを臭いとにらみ刑事を潜入させていた。純子は三田村の情婦蘭子に救われ、蘭子は純子を人質として三田村を脅迫した。三田村は白紙の札束を巧みに蘭子に与え、ブレーキのきかない車に蘭子を乗せて殺害した。そしてその次、三田村は純子殺害を計画したが、やもりの鉄こと花村刑事が彼女を救った。三田村との対決を迫って竜介は、キャバレーの地下室に忍びこみ健の死体を発見した。そこで竜介は三田村の用心棒である早川と出会った。二人の死斗に早川はのされ、早川は靖彦殺しを白状した。そこへ三田村が神戸まで行って傭って来た殺し屋コルトのジョーが現われ、早川はジョーの一弾に倒れた。そのジョーとは意外にも一緒に脱獄した相棒のジョーだった。再会を喜びあう二人に、情勢が一変したと察した三田村の拳銃が火を吐いた。ジョーは自分の拳銃を竜介に渡した。倒れたジョーを乗りこえて竜介が三田村を追った。しかし、警察のパトカーも急サイレンを鳴らしながら、スリー・キャッツに急行していた。