ハードスキャンダル 性の漂流者
劇場公開日:1980年10月4日
解説
住宅ローンの返済に苦しみながら、夫婦交換のセックスに刺激を求める中年の夫婦と、家出して年上の女と同棲するその息子の、世代ごとの性の形を描く。脚本は「女子大生 快楽 あやめ寮」の荒井晴彦、監督は「愛欲の標的」の田中登、撮影は「スケバンマフィア -恥辱-」の森勝がそれぞれ担当。
1980年製作/70分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1980年10月4日
ストーリー
深夜のディスコテック。補導係の手入れがあるとの情報で、十八歳未満の少年少女たちは店を出て行く。その少年は、やはり店を出て来た少女と意気投合、深夜個室喫茶で夜を過ごすことにした。彼女はディスコのトイレで、嫌な奴なんだけどしつこくせまるので、一発やらせてきた、とこともなげに話す。少年は中学三年、少女も同じ年だった。少年は彼女の年のわりにはよく発育した体にむしゃぶりついた。朝、何事もなかったかのように別れる二人。竹の子族、ロックンロール族で賑わう街。少年は竹の子の赤い服を万引きしようとした。それを見ていた女は、震える少年に近づくと、服を少年の用意していた袋にほうり込むと店を出ていく。後を追う少年。なんと、女のアパートは少年の家のすぐそばだった。少年の両親は住宅ローンの返済に苦しみ、夫婦交換紹介雑誌に夢中で、今日も、他の男を交えて三人でのセックスをするため、ホテルに向かうところだ。少年は女のアパートを覗いた。風呂の前に脱ぎすてられた下着。窓から忍び込んだ少年は、ストッキングを被り、女を脅した。観念した女は目を閉じ、横になった。ストッキングを取った少年に気づいた女は、「万引きまで手伝ってやったのに強姦までするのか」怒りが爆発。しかし、女は少年の幼さに、うちとけていく。そして、少年はその部屋にいついてしまった。ホテルでは、初対面の男と妻の激しい行為を見つめる少年の父親。家に金を取りに戻った少年は両親の部屋を物色していると、母親のヌードのポラロイド写真や、夫婦交換の手紙などが出てきた。愕然とする少年。母の宝石などを持ちだした少年は、それを売却、金を持って女の部屋に戻った。女のところに、ひとりの男がやってきた。男は女の元亭主で、復縁を求めてきたのだ。しかし、女は少年の子を宿していることを伝え、男の相手になろうとしない。一方、少年は、ディスコで知り合った少女と街で再会する。派手な竹の子ファッションで歩く二人は、暴走族に襲われ、メチャクチャにされてしまう。子供が出来たことに、少年はくったくなく笑う。それから暫くの間、少年と女の奇妙で楽しい生活が続いた。ある日、少年は手紙を書いた。「二十代の女と十代の男の夫婦です、きっと満足できるプレイが……」少年は両親を紹介すると女を連れだした。少年の両親は若いカップルを迎える準備をしている。少年とのセックスを想像するだけで、ワクワクする妻。玄関のチャイムが嶋った。表に出た二人は、そこに自分たちの息子を見て驚愕する。ふてぶてしく両親を見つめる少年。何が起ったのか分らずキョトンとする女……。