あいつと私(1976)
劇場公開日:1976年4月24日
解説
それぞれ環境の異った家庭で育った男女が、色々な問題を乗り越え親密になっていく姿を描く青春映画。原作は石坂洋次郎の同名小説の二回目の映画化。脚本は「(秘)セックス恐怖症」の池田一朗、監督は「挽歌(1976)」の河崎義祐、撮影は「どてらい男」の逢沢譲がそれぞれ担当。
1976年製作/92分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1976年4月24日
ストーリー
浅田けい子は恵明大学の三年生。クラスメートの中には早くも“私だけのあいつ”を見つけて学生結婚したり、また“あいつ”と心に決めていた男に裏切られ学校を去って行った学生運動の女闘士などかいる。けい子が、同じゼミの黒川三郎を“私だけのあいつ”と意識し始めたのは、一寸生意気な口を聞いた三郎を、けい子の仲間たちとで、プールに突き落としてからだった。三郎の母は、有名な美容師モトコ・桜井で、旧姓を名乗っている。三郎の話では、いつも独身のような気分でいたいのだそうだ。また、彼女は一週間交代で、若い男を自分のベッドに連れ込み、この事は三郎も、彼の父も知っているという。けい子は何か割り切れないものを感じるのだった。けい子が初めて三郎とキスしたのは、彼の別荘へ仲間たちとスキーに行った時だった。その日は、けい子にとってショックの続いた日となった。一つは、三郎の高校時代の恋人で、モトコ・桜井の弟子の松本みち子のこと。みち子は、けい子に三郎のことを色々教えた。もう一つは、三郎の出生の秘密。モトコ・桜井のボーイフレンドの一人だと思っていた阿川正人が、三郎の本当の父親で、阿川はアメリカにあるいくつかのホテルを経営しており、三郎を自分の後継者として、アメリカに連れて帰ろうとしていた。三郎の誕生日。けい子と、三郎と、モトコ・桜井と、三郎の父と、松本みち子と、阿川正人が一つ屋根の下に集った。最初は楽しかったパーティだったが、阿川が三郎にアメリカへ連れて行きたい、と言ったことから、一度はパーティは混乱した。が、それぞれ自分の道をまっすぐに生きる事を確認しあうのだった。